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2015年3月3日火曜日

11.2MHzを聞こう 第4回:世界中の11.2MHzの音源紹介(Eudora Records)

 
●レーベル:Eudora Records
●アーティスト:Ricardo Gallen
●アルバム名:ソル / ギター・ソナタ集
●配信URL:https://eudora.nativedsd.com/albums/fernando-sor-guitar-sonatas
●曲数:10曲 1時間15分
●価格:23.14ユーロ
●ファイルサイズ:圧縮時8GB 展開時11.8GB  (ステレオの他に5chサラウンド[フロントLR、センター、リアLR]の音源もある)

 DSD 11.2MHzを聞こう 第4回は、Ricardo Gallenによるフェルディナンド・ソル / ギター・ソナタ集を紹介する。DSD 11.2MHzとしては世界初の商用配信音源だ。グランド・ソナタ第1番Op.22、グランド・ソナタ第2番Op.25、グラン・ソロOp.14(初版)、ソナタOp.15-2が収録されている。サラウンド音源もあるが、本稿ではステレオ音源を取り上げる。本アルバムは、ネイティブDSD音源を専門に取り扱うNativeDSDにて配信されている。以前はここからのダウンロードにはかなりの時間がかかったが、最近になって回線を増強したのか改善されたようだ。本アルバムは8GBという大きさながら、私の100Mbpsの光回線環境では80Mbpsと実効値に近い速度でダウンロードが出来た。大体20分弱だろうか。
  解凍には7zipを用いた。なお、配信サイトにはDSFフォーマットである旨が書かれているが、実際はDSDIFFフォーマットである。    Ricardo Gallenはスペイン生まれのクラシックギタリスト。今までもNaxosなどから作品をリリースしていたが、この度自身のレーベルEudora Recordsを立ち上げた。本アルバムは世界初の商用DSD 11.2MHz音源であるとともに、Eudora Recordsにとっても初作品となる。
  DSD 11.2MHzの録音にはMerging Pyramix,Horusが用いられ、フェードイン&アウトにはDXDによる編集がされているものの、他はネイティブなDSD 11.2MHzである。録音はスペインはクエンカにあるサンミゲル教会で行われた。写真を見る限りだと奏者に近い方がサラウンド、遠い方がステレオと分けてマイクを立てており、ともにワンポイント録音のようだ。

 響きの多い教会で音量が小さめの古楽ギターを、かなりの距離を取ったワンポイントで録音するというのは難しい。ともすると音がモヤモヤと響いてしまう上に、S/Nが悪く、とてもじゃないが聞けたものではなくなってしまう。
  しかし、そこはDSD 11.2MHzによる解像度の見せどころで、響きの中にも細かい演奏テクニックが聞こえてくる。最近のギターソロ音源には巨大なギターが存在し、高域から低域、そしてギターの箱鳴りが混ざらず別々の場所に定位するものもあるが、本アルバムはそうではなく、残響も合わせて全てが程良く混ざり、ギターがセンターに浮かぶように定位する。
  また、楽器とマイクとの距離を取ることによって、ピアニッシモからフォルテッシモにかける響きの移り変わりがはっきり味わえる。弾き方によってギターの教会による響きが奏者の感情を表すかのように変化する。低ノイズのDPA 4006TLを用いたり、Horus付属のマイクプリを使ったりとS/N比改善の対策をしており、悪いとまでは言い切れない。本アルバムのノイズはむしろホールの暗騒音を感じさせるもので、残響が空間に溶けていく様子が美しく捉えられている。演奏による残響の多様な表情を味わうのも音楽鑑賞、そしてオーディオの面白味の一つだ。
  本アルバムは、残響空間の妙に観点を置きつつも、Ricardo Gallenによる細かな表現も楽しめる。録音によってバランスは異なるものの、どちらも高い次元で両立出来るのはDSD 11.2MHzの大きな魅力の一つだ。

2014年2月21日金曜日

高橋健太郎のOTO-TOY-LAB/高橋敦のオーディオ絶対領域

早くからハイレゾ&DSD配信に取り組んでいる音楽配信サイトOTOTOYのプロデューサー高橋健太郎さんのオーディオ連載「OTO-TOY-LAB」の第一回目にnano iDSD、およびiLinkが取り上げられています。


高橋健太郎のOTO-TOY-LAB――ハイレゾ/PCオーディオ研究室―― 【第1回】iFI-Audio「nano iDSD」



またPhile-webの連載「高橋敦のオーディオ絶対領域」第75回にもnano iDSDが取り上げられています。




 



2014年1月19日日曜日

スペイン再発見

スペインの新しい古楽団体アカデミア・デル・ピアチェーレの「スペイン再発見」というアルバムがかなり素敵なんでご紹介。バッハより少し前の、ガスパール・サンス(1640~1710)やジョスカン・デ・プレ(1440~1521)、アントニオ・デ・カベソン(1510~1566)などのスペイン音楽を、この時代の音楽の第一人者と目されるサバール&エスペリオン組よりもかなりモダンな解釈とアレンジで演奏しています。かき鳴らされるルネサンス・ギター、打ち鳴らされるカスタネット・・・ルネサンス~バロック期の音楽がジプシー・キングスのように響くところもあり、けっこう快感!

Rediscovering Spain(スペイン再発見)

イギリスのダウンロードサイトThe Classical Shopで24Bit/96KHzの配信も行われています。→ REDISCOVERING SPAIN - Fantasias, diferencias, glosas

録音は、いわゆる「伝統的なクラシカル・アコースティック録音」とは別物。いわゆる「ホール録音」ではなく、セビリアのスプートニク・スタジオというところでレコーディングしています。

→ウェブサイト http://www.grabacionesestelares.com/
→FBページ https://www.facebook.com/RecordingStudiosSputnik


リバーブもアコースティック編成ならチャーチエコーのようなナチュラル系を選択するのが普通ですが、このアルバムはまるでそれをあざ笑うかのように、レキシコンのプレートらしきものを選択、わざと人工的にしているようです。

アルバム1曲目を波形解析してみたのが以下キャプチャ。マスタリングも、昨今の音圧アゲアゲ系ほどじゃないにしても、それなりにリミッターでピークを潰した仕上がり。まあこの程度なら音圧重視とまではいかない、いわゆる許容範囲内でしょう。



スタジオでオンマイクでとったものだし、マスタリングもこういう傾向だと、糸を吐くようなピアニッシモの緊張感というのは望めませんし、全体の響きもこの演奏をホールライヴで聴くのとは大違いのはずです。レコーディングに適した教会も音楽ホールもたくさんあるヨーロッパで、あえてスタジオでの収録を選んだのは、ラテン系のポップスのノリのよさ、エッジがきいたアレンジを見るまでもなく、スティングのダウランドアルバムのように今日的な響きを望んだんでしょうね。このグループのリーダーでヴィオラ・ダ・ガンバ奏者のファーミ・アルカイ、相当キレ者のようですね。経歴を見ると先達サバールのグループに参加歴はあるものの、古楽だけじゃなくコンテンポラリー、ジャズといったフィールドにも進出しているので、これまでのレコーディング経験を反映して、音楽そのものに合うレコーディング方式を選択したんだろうと推察されます。





2013年12月27日金曜日

さっそくnano iDSDを導入していただいたお客様からの投稿

以下はさっそくnano iDSDを導入していただいたお客様からの、iFI-Audio.jpフェイスブックページへのご投稿です。

お客様のご了承の下、全文をご紹介させていただきます。

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iDSD 今朝落手。Voyage MPD で DSD128 再生を確認しました。

注文から 1 か月ちょいで今朝届きました。化粧箱がきれい。本体背面にはロゴがいっぱい。"DXD" の表記が神々しい・・・。本体以外の同梱物は RCA-RCA インターコネクト ケーブル、USB ケーブル、他のポータブル機器とつなげておくためのゴムベルト 2 本、携帯用ケース、設置用ゴム足 4 本。

Windows PC は仕様上音が出ることが分かっているのと、ドライバーのインストールが面倒だったので、懸案だった Voyage MPD での DSD 再生を確認しました。Voyage MPD 0.9.1 の入った PC に接続するだけで、なんの問題もなく音が出ることを確認。拍子抜けしそうなくらい簡単でした。DSD128 信号を知らせるマゼンタ色のランプがまぶしい・・・。ただ、曲の出だしやデータ形式 (DSD<->PCM) を切り替えるときにノイズが若干乗ることがあります。これは Voyage MPD のバージョン アップやエージングでなんとかなるものと前向きに考えることにしましたw。さもなくば運用でカバーか・・・。ASIO ドライバーが使える Windows なら問題ないのでしょう。

普段使用している DSD 対応 USB DAC (約 9 万円) と比較した場合、ほとんど遜色ないものの、DSD (試したのは 128 のみ) では音が平たい (奥行き感がない) 感じになり、PCM (44.1/16) では解像度がわずかながら劣るかな、という印象を持ちました。しかし、開梱したてで設置が最善ではないこと、価格差を考えると、フェアじゃないですね。

3 万円未満でこれだけ多機能・高音質な DAC は「買い」ですね。今年は DSD DAC の年になると勝手に思っていましたが、どうやら iDSD がラスボスのようですw。

あとは DXD を試してみたい。2L から DXD データをダウンロードしてみようかな? でも 44.1kHz/16bit で十分満足している部分もあるんですよね。高音質な音楽を聴きたいのではなくて、好きな音楽を (なるべく) 高音質で聴きたいだけなので。

2013年11月26日火曜日

プライベート試聴会のレポートをいただきました。

iUSBPower、GEMINI、iDACを導入していただいたMさんから、プライベートな試聴会のレポートをメールで頂戴しましたので、ご本人様の許可を得てここに掲載させていただきます。なお、iCANとiTubeのデモ機は弊社からお貸し出ししています。
以下プライベートな通信が記載されていた前段部を除き、弊社では一切手を加えておりません。

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(試聴会は)我が家で行いました、参加者は6名(20代、30代、40代、50代)と色々なメンバーが揃いました。
試聴方法は各自音源とヘッドフォン又はイヤフォンを持ち込んでもらい、私の自作パソコンで再生するという形です。
再生ソフトはFoobar2000を使いドライバーもインストールしてあります。

「PC-iDAC」
中高音が透き通っていて聴き心地の良い音、低音は少なくはないが芯が若干細くなる感じ。
高音の切れの良さで音場の奥行きがつかみやすい。

参加者にも好評でした、女性ボーカルがとても艶っぽく聞こえるとかブレスがハッキリと聞こえるなど。
バイオリンの音や空間の表現が絶妙と言う意見もありました。


「iUSB-GEMINI-iDAC」
この組み合わせが一番皆が驚きました、今まで聞こえていたのはノイズ?
ギターを例えると、同じ人が3人並んで同じフレーズを引いているのがiDAC単体の音、一人が弾いているのにも多少の音の膨らみがある。
それがiUSB-GEMINIを通すと確実に一人になる、周りの空間にも余計な音が一切ないのを感心していました。
でも、両方合わせた時の価格の面で躊躇する人もいました、個人的にはどちらが心地よい音かと言う事で、私の場合迷わず購入しました。


「iUSB-GEMINI-iDAC-iCAN」
ネット上のレビューにiDACの音場の広さがわかる、と書いてありましたのでとても期待している組み合わせです。
感度の良いカスタムIEMでは上記したガリガリの音とギャングエラーで、音がセンターに来るまでボリュームを上げるととても試聴できませんでし た。
その為、ヘッドフォンをメインに試聴したのですが、iDACの音から芯が太くなって聞こえます、同時に要らない部分まで素直に増幅されてバランスが悪く聞こえました。

3Dホログラフィックサウンドシステムは音場が凄く広がるのでセンターに寄っている音源にはとても良かったです、しかし楽器がどちらかのチャンネ ルに
振られていると、システムをオンにする事で音量が上がりメインのボリュームを下げないといけなくなりました。
それでメインの音が若干小さくなる、でも音がヘッドフォンの外に出ていく、と言うジレンマですね。
とても心地よいシステムですが曲を選ぶように感じました、個人的には鳴らしにくいヘッドフォンを購入した時に利用したいと考えています。


「iUSB-GEMINI-iDAC-iTUBE-iCAN」
お借りしたデモ機と私の持ち物のフルセットです、本当はiTUBE単体で試聴したかったのですがコネクターが取り寄せになるため諦めてiCANを 通しました。
以前お借りした時はオンキョーのデスクトップモニターで試聴したので、スピーカーサイズが大きくなったと感じました、聴き込めるほど音量を上げる ことが
出来ない環境なので細かいニュアンスまでは掴めませんでした。

今回はヘッドフォンをメインにして色々な音源を試したのですが、「ん?」という感じで聴きやすくなるのですが音が平面的に聞こえます。
高音がかなり少なくなり中音が前に出てきます、高音が担当していた空気感と言うか奥行きのニュアンスがスポイルされて一枚の板で鳴っている感じで す。
ネットの評価が高かったので何度も付け替えては聞き比べましたが、個人的にはiDACの表現の方が好みです。
参加者には好みと言う人も2人ほど居ましたが、若い年齢層にはウケが悪かったです。


参加者の感想で多かったのが、あの筐体の小ささでこの音を出すのが凄いと。
フルセットをそろえると金額も20万近くなるのと、筐体が4つに分かれるので全てそろえるよりは気に入った物だけ購入という感じでした。
ifi-audioさんのご協力に感謝してお礼を申し上げます、今後も変わった製品を楽しみにしています。


2013年11月25日月曜日

nano iDSD & nano iCANのフィールドテスト

iFI本社ではnanoシリーズその他新製品の発売に向けててんてこ舞いのようです。これまでにないくらいロンドンiFIオフィスからのメールの数が減少気味(笑)きっと息をつく暇もないんでしょう。
さて、とりあえず日本ではnano iDSDとnano iCANのプロト機によるフィールドテストを実施中。今日は秋葉原の新名所、旧万世橋駅跡へ出かけて、iPad Airとnano iDSD、nano iCANを組み合わせたDSD再生のテストを行ってきました。


新しく作られたmAAch ecute 神田万世橋にはオタクの聖地秋葉原に似つかわしくない(笑)シャレオツなカフェが立ち並びます。では早速・・・ということで話題の旧駅舎ホームに作られたカフェ&バーに言ってみました。例のN3331という、旧ホームに作られたガラス張りの、両側を中央線が行き交うカフェバーです。案に相違して中は意外に静か。結構なスピードで走り抜ける中央線の振動も伝わりません。


両側を行き交う中央線電車を眺めながらHDTracksからDLしたセリーヌ・ディオンの新譜(FLAC 24/44,1)そのほかDSDファイルをいくつか。

構成はこんな感じ。
iPad air(ONKYO HF Player、FLAC Player、hibikiを適宜切り替え)→Lightning - USBカメラアダプタ→Mercury USBケーブル→nano iDSD→3.5mm - 3.5mmラインケーブル→nano iCAN→SONY MDR-Z1000。

iPadを用いて、しかもポタアン二段重ね・・・となるとモバイルというより可搬型オーディオというべきかもしれませんが、隠れ家のようなカフェに出かけてじっくり音楽を味わうというシチュエーションには非常に適している、といっていいと思います。

nano iDSDは本社からの最新情報ではバッテリー駆動時間が30時間以上になるとのこと。nano iCANは70時間以上、どんなにカフェで粘ってもバッテリー切れはありません(笑)











2013年9月25日水曜日

大阪市の杉本様のウェブサイト

大阪市の杉本様のウェブサイト「オーケストラ再生のオーディオ」でiTube導入の記事がアップされました。大変ご満足いただけたようで・・・\(^o^)/
http://audio.nomaki.jp/#iTube

2013年9月1日日曜日

新・ヴェネツィアの戴冠



最近はこんなものまでLP化されるんだ、とびっくりしたのがポール・マクリーシュとガブリエリ・コンソート&プレイヤーズによる「新・ヴェネツィアの戴冠」(レーベルは英Signum)。

マクリーシュ/新・ヴェネツィアの戴冠 LP化(HMV)
リンク先のHMVの詳細な解説を見てただければ、どんなものかはだいたい想像がつくでしょうが、要するに1595年のヴェネツィア・ジェノヴァ共和国の新総督就任を祝う壮大なミサの音楽を再現した空想上のライヴ・・・といっても実際どんな音楽が使われたかは記録に残っていないので、当時最もポピュラーだったヴェネツィアの作曲家ガブリエリ親子の音楽を中心にマクリーシュ自らの考証で選曲しています。
このLP、発売はまだ9月の半ばなので現時点では未聴ですが、英ChandosのThe Classical Shopから24/96のハイレゾ音源はすでに購入可能で、現時点で聴いたのはそちらの方。

ミサの開演を告げる鐘の音、人々の雑踏、ファンファーレ、花火の音、ドラムロールと行進曲から、グレゴリオ聖歌、オルガン独奏、ミサ曲、司祭の朗誦、サクバット&コルネットにアンサンブル・・・・さまざまな編成による音楽と、効果音をも大胆に取り入れた音の一大ページェントが繰り広げられます。
中世ヨーロッパの歴史的な式典を音楽で振り返る試みは「ジョージII世の戴冠式」(英hyperion)とか「イングランド女王メアリーとフェリペII世の結婚式」(西Glossa、英CORO)など他にもいくつかCDが出ていますが、この音源、CDはもちろん、24/96のハイレゾ配信ありーの、アナログディスク、と音楽のみならず効果音までも様々なフォーマットで比較できる貴重な機会だともいえるでしょう。

このころの日本は豊臣秀吉の時代・・・文化的には安土桃山=利休に代表される「わび、さび」の時代でした(アニメ「へうげもの」の世界)。400年前の、日本とは対照的な絢爛豪華なヨーロッパ文化にアナログでタイムスリップするってのもなかなかオツなもんかもしれませんね。



言うまでもなく、アナログ再生もハイレゾ再生もiFIオーディオの得意分野です。

2013年8月9日金曜日

freestyleさんのBlogから

freestyleさんのBlogでiUSBPowerとGEMINIケーブルをご紹介いただきました。








http://freestyle20.blog92.fc2.com/blog-entry-412.html














http://freestyle20.blog92.fc2.com/blog-entry-411.html









----------(以下freestyleさんのblogから引用)----------------
これら付属品にドキドキさせられながら、早速の音出し。
うおお!高いオーディオ機器のような音がする!ラトックより高域が出るし、音の見通しが非常によくなる。
激変というほどではないけれど、この魔力的な音はやめられない。奥行き感が素晴らしい。
これはアリでしょう!

それから数日を迎えたわけですが…ちょっと現時点でまとめてみます。

・初期は少々荒さが気になったが、エージングが進んだのかどんどん良い方向へ向かっています。
・ACタップの取り口を変えてみたところ、かなり音が変わる。色々差し替えてお気に入りの取り口を見つけるのもよし。
・やはりACアダプターを変えてもう少し実験してみたい。ラトックのUSBポートからDCをとるという変則技も実験予定。

たかが電源。されど電源。若干高価にも感じますが、購入を迷っている方は試してみる価値ありだと思います。
正直、USBもここまできたかと実感しました。

2013年8月3日土曜日

2013年6月15日土曜日

Analog誌にiPhono


Analog誌(2013 Summer #40)でiPhonoをご紹介いただきました。筆者は石原俊さん。カラー1ページの記事です。

「サウンドのどの点から見ても高級機に引けを取らないハイCP機」(見出しより)

http://www.phileweb.com/editor/analog/analog40/






2013年6月2日日曜日

Wings over AmericaハイレゾニューマスターをiUSBPower+Geminiケーブル+iDAC+iCANで聴く

先日、アキバのタワーレコードの店頭に足を踏み入れたら、かかっていたのは、あのWings over America!

そう、例の前々から噂されていたリマスターアルバムの発売日だったわけです。
やべ~、Venus and Mars~Rock Show~Jetの冒頭メドレー三連発なんて、いまだにソラで歌えちゃうよ!


Wings over America Re-master edition

ビートルズをリアルタイムで追っかけた世代は、現年齢となると推定で60歳より上ってことになるんでしょう。今50歳前後だと、ビートルズが活躍していた60年代はまだ小学生、ハナタレのクソガキで、解散後の70年代にようやっと音楽漬けになった世代。

とはいえ、当たり前だけど当時はインターネットなんて影も形もなく、洋楽がかかる番組も数えるほどしかなかった77年リリース当時、鈴木ヒロミツのAMラジオのビートルズヒストリー番組で何週間にもわたって全曲放送してたこと、それをかぶりつくように聴いてたことをいまだに小生は思い出しちゃいます。LPで3枚組だったにもかかわらず、大枚はたいて買って、カセットにダビングしてテープがワカメになるくらい繰り返し聴いたぞ聴いたぞ何百回と。歌詞を覚えちゃうのはもちろん、どこに観客の歓声が上がるか、どこで拍手がおこるかまで完全に覚えてるんですな。ヘビーローテしてたのはそれこそ何十年も前のことなのに。

ポールはこのあともライヴ・アルバムをかなりリリースしているけれど、このアルバムはビートルズ解散後「レッド・ローズ・スピードウェイ」「バンド・オン・ザ・ラン」「ヴィーナス・アンド・マース」「スピード・オブ・サウンド」と大成功したオリジナルアルバムを次々と発表したあとの全米ツアーからのベストテイク集だったわけで、のべ60万人もの動員を記録しただけに会場はどこもスタジアム級、音にも広大な会場でやっていることを感じさせる伸びやかさがあり、会場のざわめきも含め、今聴いてもオーディオ素材としての面白さが尽きません。それに今回のマスタリング! 89年に一度CD化されているので、マスタリングは今回で2度目ということになるわけですが、旧マスタリングと比べると時間もお金もハンパなく投入されてるであろうことが、ちょっと聴いただけでもすぐにわかるはずです。下手すりゃニューアルバム制作のときと同じくらい費用もかかってるんでしょうな。

24Bit/96KHzハイレゾ配信もHDTracksでスタートしています。


ウイングス・オーヴァー・アメリカ



分離、解像度、音圧、生々しさ、厚み、音場の拡がり、音の切れ味・・・どの要素も以前のCD化を大きく上回ろうというマスタリング・エンジニアの強い意志が感じられます。これはひょっとすると当時のアナログマルチトラックの状態にまで立ち返って、ミックスから再検討しているかもしれませんね。ポール自身のベースから感じられる低音の躍動感や観客の歓声などを聴いてもそのくらい鮮度が落ちていない。イコライジングも相当に検討されていて位相がおかしくなるような安易な処理は行われていません。

こりゃ相当波形も変わっているんだろうな、と思って、前のマスタリングのCDが手元にもあったんで、冒頭の3曲メドレーをDAWに読み込んで比較。




上が24/96の新しいマスタリング(2013)、下が旧マスタリングのCD(1989)です。
意外だったのは音圧調整。ピークから-3db余裕をもたせる(16Bitで約1Bit相当)思想でマスタリングされています。初CD化の頃ならともかく、今回のマスタリングでもそれが踏襲されているのにはちょっと驚きました。むしろ新しいほうが波形上控えめなくらいに見えます。今どきの音圧競争時代に、こういうリマスターはあまり見かけなくなって、もっとピークギリギリのパッツンパッツンにするのが普通です。まあ24Bitと16Bit素材を比較してるわけだから、そこでもいろいろと波形形状の差は出てくるし、調整してピークをキレイに-3db付近でそろえているのはむしろ新しいほうなので、こっちもノンリミッターというわけではなさそう。聴感上は前述したとおりこの波形の見た目の違いよりはるかに差があって、まったく別物と言い切っていいと思います。

さて、この二種類をiUSBPower→GeminiケーブルiDACiCANというiFI製品のラインナップで聴くとどうなるか? 再生にはWindows8上で動くFoobar2000、ヘッドフォンにはBeyer DT990 PROを使ってみましたが、どっちを聴いても大モトのマスターが最後期のアナログなんだとわかる音なのは、iFI製品全般の特徴ですね。小さいながら、超高級機並みの低ジッター、低ノイズが実現できるiFI製品はアナログ最後期の音源であるこのライヴとやはり相性がいいようです。またこの音源、昨今のヘッドフォンを意識したセンター寄りの音像設定ではなく、スピーカー再生を意識した振り分けがなされています。具体的にはジミー・マッカロクのギターがかなりL寄り、デニー・レインのギターが逆にかなりR寄りなので、そのままヘッドフォンで聴くと不自然に感じるかもしれません。iCANの3Dホログラフィック機能は、こうしたスピーカー再生時の自然なクロスフェードを音質を損なうDSP回路を使わずアナログ回路で再現するものなので、この音源に限らず、初期ビートルズのピンポンステレオなどには積極的に活用してみてもいいかもしれません。



iDACを価格帯の近いDAC(KORG DS-DAC-10)や、より上のクラスであるTEAC UD-501に切り替えてみましたが、総じてこれら国産DACは聴感レンジは広いものの、新しいマスタリングのほうではデジタル的なエッジが効いて、とっ散らかったような印象になるので、旧CDのほうが相性がいいような気もします。

2013年5月31日金曜日

Digi Fiの付録アンプにiUSBPower

猛烈な勢いで売れているというDigi Fiですが、さっそく付録のヘッドフォンアンプとiUSBPowerを接続してちょいと遊んでみました。



付録のヘッドフォンアンプの素性の良さはたしかに単体でもなかなかのものです。ただやはり写真のようにiUSBPowerをつなげてみるとやはり音はワンランク以上アップします。HiVi誌の付録だったUSBケーブルも使っていますが、こんな短いケーブルの性格の違いもハッキリ描き出します。雑誌の付録プラスiUSBPowerでけっこういろいろ遊べるもんですね。

2013年5月24日金曜日

ダフト・パンクをiUSBPower&iDACで聴く



レコード会社のキャンペーンで「日本ダフト・バンク化計画」(笑)まであるというフランスのエレクトロ・デュオ、ダフト・パンク。映画ファンには「トロン・レガシー」のサントラのほうが記憶に残っているかもしれません。そんなダフト・パンクの注目の新作Random Access Memoriesですが、HDTtracksからハイレゾ24Bit/88.2KHzの配信もスタートしたようですね。さっそくダウンロードしてiUSBPoweriDACをつなげてスピーカーでハイレゾ再生すると、ダンサブルなナンバーであってもプログレ的かつAOR的かつフレンチポップなダフト・パンクならではの個性が、他のDACより一層浮かび上がるような気がします。


Daft Punk  | Random Access Memo...
Audiophile 88kHz/24bit

ヴォコーダーで変調されたボーカルが印象的な#1. Give Life Back to Musicや#2. The Game of Love、ファレル・ウィリアムズがフューチャーされてシングルカットもなされた#8. Get Luckyもいいんですが、小生のお気に入りはオケのイントロが印象的な#9. Beyond、かつてのヴァンゲリスのようなシンセ使いが印象的な#10. Motherboard、もろクラフトワーク・テイストな#12. Doin' it Right、たたみかけるラストナンバー#13. Contactなどなど後半に集中しています。

なお、ダフト・パンクのこの新作、もちろん普通のCDも出ていますが、アナログ復権の流れの中でLPもリリースされたようで、これが大変よい仕上がりとの噂。



これも手に入ったらiPhonoを使って再生して、ハイレゾとの違いをレビューして見ようかと思っています。

2013年5月20日月曜日

GEMINI試聴結果(その2)禁断のGEMINIケーブル2本使い!







というわけで、iUSBPowerの前段と後段に数珠つなぎにして2本使ってみましたGEMINIケーブル。....う~ん、もっと劇的な変化を期待していたんですが、iUSBPowerの後段に1本使った時に比べて思ったほど変わらないのは、やはり1本で十分ということなのかなあ....と思いつつ、しばらく試聴していました。

ところが・・・! iUSBPower前段のケーブルを別のに戻すとやっぱり違う!んですな~~~これが。言葉で表現するのは非常に難しいんですが、音のまとまり、背景の静けさに大きな差があるように感じます。こうした特徴はヘッドフォン試聴よりもスピーカーリスニング時に大きな差となって現れるようです。やはりインピーダンスの整合性にとことんこだわったGEMINIケーブルの威力は、前後もiUSBPowerと組み合わせることで、最大限発揮されるようです。幸いにして、GEMINIは短いほうも0.5m→0.7mに変更されましたから、iUSBPowerの前後にかますなら2本使いでも1.4m分あるわけで、デスクトップでDACまで距離が必要な場合を除き、ほとんどの環境で取り回しの苦労はないと思われます。

一度味わったら抜けられない禁断の味──GEMINI2本使い。やばいっす(笑


2013年5月17日金曜日

GEMINIケーブル入荷日のお知らせ&GEMINI試聴結果(その1)

4月の発売予定からだいぶ遅れていたGEMINIケーブルですが、ようやく入荷が見えてきました。日本到着が5月中、店頭でのお渡しは6月第一週を予定しています。

また、入荷直前の変更になってしまったんですが、当初0.5mとお知らせしていたショートのほうは0.7mに仕様変更になりました。価格、バーコードは変わりません。ご了承ください。

日本語ブランドサイトのGEMINIケーブル情報は、新しく届いた資料をもとに更新しておきました。

現在、量産型の試作機が来たので、iFIの製品をノートPCの脇に積み上げて、あらためて試聴。








Paul SimonのGraceland(HDTracksの24/96ハイレゾ音源)、故長岡鉄男推奨のLa Spagna(e-classicalの24/96ハイレゾ)、A・デイヴィスのベルリオーズ序曲集(The Classical Shopの24/96ハイレゾ)、Eaglesのホテル・カリフォルニア(e-Onkyoの24/192ハイレゾ)など、最近よかったと思える音源を、DELLのウルトラブックWindows8、Foobar2000という環境で再生。
ケーブルは汎用の安い製品から、BelkinのUSBケーブルのような「安いわりに性能が高い」といわれているもの、雑誌「Hi-Vi」の付録からZonotoneとSupra、などなど。

最初はとりあえずケーブル単体の能力を見るために、iUSBPowerは使わず、ウルトラブッックから直接iDACへGEMINIを使って接続してみました。あまりいろいろなものをとっかえひっかえ比べていると、どれがどれだかわからなくなる程度かな?という事前の予想は完全に覆されちゃいましたねえ・・・。思った以上の違いは出るものです。測定してないんで何とも言えませんが、iFIが強調するインピーダンスの差はケーブル毎にかなりあるのではなかろうかと感じます。
音質改善効果は「グレイスランド」の深いリバーブ効果、ラ・スパーニャの音のシャープさ、ベルリオーズのオーケストラ再生の深み、ホテル・カリフォルニアのアコギなどで比べてもらえれば、GEMINIの良さが実感してもらえるレベルだと断言してしまいましょう。厚み、深み、残響の美しさ、背景の静けさ、などオーディオ的によいとされている要素をすべて兼ね備えていると思います。

さて、GEMINIはiUSBPowerとコンビで使うのがiFIが最も推奨する方法なので、iUSBPowerからiDACまでをGEMINIでつなぎ、PC〜iUSBPoewr間は前述のシングルケーブルをいろいろとっかえひっかえしてみました。さすがに推奨だけあって、さらに音像や低位のピントがしっかり見えてきます。直接ケーブルをDACにつなぐより、はるかに違いがよくわかるのが面白い。



では、禁断の、GEMINIケーブル二本使い(!)、つまりiUSBPowerの前段と後段、両方に使ってみることにしました。(続く)