2021年7月19日月曜日

速報・iFi audio ZEN Signatureシリーズの新仕様バージョン発売

 トップウイングサイバーサウンドグループより英iFi audio ZEN Signatureシリーズの新仕様バージョンの発売をお知らせいたします。

大変ご好評いただいているZENシリーズの音質チューニングモデルが、ZEN Signatureシリーズです。既発売のZEN DAC SignatureZEN CAN Signature及びZEN Signature Setは、今年3月の発表直後からメーカー想定をはるかに超えた注文を頂戴し、コロナ禍と半導体不足の影響から安定した供給ができないことから、早々に生産完了となりました。

今般、生産体制が整ったことから、お客様の声を反映する形で仕様と名称を変えて以下の通り発売いたします。



2019年の秋に発売したZEN DAC、またその音質チューニングモデルZEN DAC Signatureは、大成功を収めました。ZEN DAC Signatureをさらに強化し、また付属品の充実を図ったのがZEN DAC Signature V2です。 

 ZEN DAC Signature V2の主な特徴は以下の通りです。
ZEN DACからヘッドフォン出力を廃止、ライン出力に特化
・バランス回路を強化
PanasonicOS-CONやエルナー社のSilmlic IIコンデンサーなど、ハイエンドグレードのパーツを採用
MQAフルデコード対応※
iPower II 5V付属※
※はZEN DAC Signatureからの変更点。ZEN DAC SignatureACアダプター付属無し、MQAレンダラー対応。

 ZEN DACからヘッドフォン出力を排してライン出力に特化することで、回路を洗練し、短くダイレクトな信号経路を確保して、最高に純粋な信号伝送を実現しています。あわせてハイエンドグレードパーツを採用することによって、サウンドの細部や表情がさらに向上しています。また、MQAフルデコード対応することで対応フォーマットの幅を広げ、iPower II 5Vが付属するため超ローノイズ外部電源で駆動するという音質的に望ましい動作を実現します。

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製品名:iFi audio ZEN DAC Signature V2(ゼン ダック シグネチャー ブイツー)
製品ジャンル:4.4mmバランス出力DSD256/PCM384 対応USB-DAC
標準的な小売価格:41,800(税込)
JANコード:5060738785070
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ZEN CAN Signature 6XXは、ZEN CANをベースに更なるパフォーマンスの向上と新たな機能を盛り込みました。主な特徴は以下の通りです。

Pro iCANに搭載したデュアルモノ・トゥルー・ディファレンシャル・バランス、ディスクリートAクラス回路を踏襲
PanasonicOS-CONやエルナー社のSilmlic IIコンデンサーなど、ハイエンドグレードのパーツを採用
Sennheiser HD650の特性に合わせた専用EQ機能、ActiveEQを搭載
・音場補正機能をアップグレードし、より自然なサウンドステージを実現するXSpaceを搭載
iPower II 5V付属※
※はZEN CAN Signatureからの変更点。ZEN CAN Signatureは汎用ACアダプター付属。

 ZEN DAC Signature V2と同様にZEN CAN Signature 6XXでは、前機種発売時のご要望からiPower II 5Vが付属することになりました。ZEN CAN Signature 6XXのパフォーマンスをiFiの超ローノイズ電源がサポートします。

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製品名:iFi audio ZEN CAN Signature 6XX(ゼン カン シグネチャー シックスエックスエックス)
製品ジャンル:4.4mmバランス入出力ヘッドフォン/プリアンプ
発売予定日:20217月末
標準的な小売価格:41,800(税込)
JANコード:4589631464673
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ZEN DAC Signature V2ZEN CAN Signature 6XXはそれぞれ単品で発売いたしますが、バンドルセット「ZEN Signature Set 6XX」も発売します。ZEN DAC Signature V2ZEN CAN Signature 6XXとハイパフォーマンスの4.4mmバランスケーブル、iFi audio4.4 to 4.4 cableをセットにし、それぞれ単品で買うよりもお得なバンドルセットです。

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製品名:iFi audio ZEN Signature Set 6XX(ゼン シグネチャー セット シックスエックスエックス)
製品ジャンル:バンドルセット(ZEN DAC Signature V2/ZEN CAN Signature 6XX/4.4 to 4.4 cable)
発売予定日:20217月末
標準的な小売価格:83,600(税込)
JANコード:5060738785537
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今回発表の製品については、近日発売を予定しております。発売日正式決定の折には、また改めてご案内いたします。

 また、ZEN Signatureシリーズの新モデルとして、HiFiMAN社製ヘッドフォンに最適化したZEN CAN Signature HFM、同バンドルセットのZEN Signature Set HFMの発売も近日予定しております。こちらも正式に詳細が決定し次第、お知らせいたします。


2021年7月2日金曜日

iPower II発表

 

超ローノイズACアダプター

iPower II

標準的な小売価格:11,000(税込)

発売日:2021712



トップウイングサイバーサウンドグループは、iFi audio iPowerの後継機iPower IIを発売いたします。iPower IIの主な特徴は以下の通りです。
・超ローノイズ:ノイズフロア1μV(0.000001V)以下


iFi独自の最新ノイズ除去技術、Active Noise Cancellation IIを搭載


4種類の電圧ラインナップ:5V/2.5A9V/2.0A12V/1.8A15V/1.2A

 
大変ご好評いただいておりましたiPowerの後継機、5年ぶりのアップデートとなるiPower IIの設計においてiFi audioは慎重に検討を重ねました。みなさまのご期待を裏切ることなく、正統な進化をお届けしなければならないからです。

iPower IIでは、iPowerに搭載されていたActive Noise Cancellationを従来の+から最新バージョンであるIIへアップグレードすることでノイズ除去性能を高めました。Active Noise Cancellation(アクティブ・ノイズ・キャンセレーション)iFi独自の戦闘機のレーダー探知対策機能を流用したノイズ除去技術です。この技術は、外部から流入する、もしくは内部で発生するノイズに対して、逆相の信号を生み出して相殺する、アクティブ回路によるノイズ除去技術です。コンデンサーなどを用いたパッシブ回路のノイズ減衰量やノイズ除去帯域に対して、Active Noise Cancellation IIは一線を画したノイズ除去性能を持ちます。
また、内部設計の最適化を行うことにより、動的ノイズ(=一定ではなく変動するノイズ)に対する追従性も高めております。また、筐体デザインを新たにすることでオーディオ製品と併用しても遜色のない外観となりました。
 
昨今一般的になりつつある外部ACアダプター駆動のオーディオ機器、また関連する製品において、使用するACアダプターの品質が重要となるのは言うまでもありません。正当進化を遂げたiPower IIは、iPowerをお使いいただいていたユーザー含め多くのオーディオ愛好家にお勧めする製品です。
 
主な仕様
入力:100V-240V(50Hz/60Hz)
出力電圧/電流:
              iPower II 5V5V/2.5A
              iPower II 9V9V/2.0A
              iPower II 12V12V/1.8A
              iPower II 15V15V/1.2A
出力プラグ:5.5mm/2.1mm(センタープラス)
DCケーブル長:約2m
ノイズフロア:1μV(0.000001V)以下
サイズ:82 x 43 x 43 mm
重量:165g
付属品:
・センターマイナスDC入力に接続するための極性変換プラグ
・プラグ径変換アダプタ (3.5/1.35mm, 4.0/1.7mm, 4.8mm/1.7mm, 5.5mm/2.5mm)
 
標準的な小売価格:11,000(税込)
JANコード:
iFi audio iPower II 5V5060738785285
iFi audio iPower II 9V5060738785346
iFi audio iPower II 12V5060738785407
iFi audio iPower II 15V5060738785469
保証期間:12ヶ月
(仕様は予告なく変更になる場合があります)

2021年6月28日月曜日

ZEN Stream発表

 


iFi audioは、エントリーに位置付けるZENシリーズの新機種ZEN Streamを発表いたしました。ZEN Streamの特徴は以下の通りです。

DACと接続するだけでストリーミングサービスをオーディオシステムで利用可能
   ・Spotify Connect, TIDAL Connectに対応:SpotifyTIDALからダイレクトに再生可能
 ・AirplayChromecast*に対応 - Apple端末、Android端末から簡単に再生可能
 *今後アップデートで対応


 ・Wi-FiLAN接続ともにPCM32bit/384kHzDSD256再生に対応
 ・802.11a/b/g/n/acに対応したデュアルバンドWi-Fi (2.4GHz5GHz)
 
 ・オープンソースアーキテクチャの採用:iOSAndroidなど様々な端末で操作可能であり、アップデートにより常に最新化
 ・ハードウェアとソフトウェアともにiFiカスタム設計:ハイエンドに匹敵する音を目指し、ゼロから設計
 ・排他モード:最大限の性能を発揮できる TIDAL ConnectRoon ReadyHQ Player NAADLNA/OpenHome専用モードを用意
 
 ・高性能な64-bitクアッドコア ARM Cortexマイクロプロセッサ
 ・GMTGlobal Master Timing)を搭載したUSBS/PDIFインタフェース:ジッターをフェムト秒精度で排除
 ・Active Noise Cancellation IIiPurifier搭載技術がオーディオ信号から歪みを除去

 

 iFi audio ZEN Streamは、ストリーミングサービス、ローカルネットワーク (NAS)からオーディオ信号を受信し、USBオーディオ、S/PDIF同軸で出力する「ストリーマー(ネットワークトランスポート)」です。

ZEN Streamは主流のネットワークオーディオ規格である下記に対応しています。

DLNA/OpenHome
 ・Roon Ready
 ・Spotify Connect
 ・TIDAL Connect
 ・HQ Player NAA
 ・AirPlay
 ・Chromecast ※今後アップデートで対応

 ZEN Streamはソフトウェア部にオープンソースアーキテクチャを採用し、信号処理をつかさどるCPUに高性能な64-bitクアッドコア ARM Cortexマイクロプロセッサを搭載しました。ZEN Streamは他のiFi製品と同様に、サービスや規格が年々増加する傾向にあるネットワークオーディオにおいても将来的な機能拡充にも十分対応できる仕様です。

また、AirPlayChromecastに対応することにより、Apple製品やAndroid端末ともシームレスに接続して使用することができます。


iFi audioZEN Streamをよくある廉価なストリーマーの枠組みを超えて、ハイエンドオーディオ製品に匹敵する数々の工夫を施しました。

まず、ストリーマーとして中心をなすソフトウェアはオープンソースアーキテクチャをベースにiFi独自のカスタム化、ハードウェアは高性能なプロセッサを搭載しつつもローノイズな動作を目指しゼロから設計しました。ソフトウェアとハードウェアをカスタム化することで、すべてに対応するAIO(All In One)モードのほか、TIDAL ConnectRoon ReadyHQ Player NAADLNA/OpenHome専用で性能を最大限発揮する排他モードを用意することができたのです。

また、オーディオ出力信号の品質も高めるべく、USBオーディオ出力にはiFi独自のノイズキャンセリング技術、Active Noise Cancellation IIを搭載、S/PDIF同軸出力にはiPurifier SPDIFの技術を投入しました。そのほか、オーディオグレードのパーツ、超高スイッチング周波数によるローノイズなDC-DC電源などの対策を施しています。

ソフトウェア、ハードウェアともにiFiカスタム設計のZEN Streamは使い勝手、音質ともに汎用的に設計されているPCとは一線を画します。

 


ZEN Streamの使い方は簡単です。

 1. ACアダプターを接続し電源を入れる
 2. LANケーブルを接続する、もしくはガイドに従ってWi-Fiで接続する
 3. USBケーブルもしくはS/PDIF同軸ケーブルをDACと接続する
 4. お好みのサービスやアプリで、再生先にZEN Streamを選択し、再生する
 
たった、この4ステップでPCM32bit/384kHz DSD256までの音源をネイティブで再生することができるのです。

 


 

ZEN Streamを使うことで、従来のローカルネットワーク(NAS)を利用したハイレゾネットワーク再生のみならず、年々拡充しているストリーミングサービスでもお好みのDACを使って高音質に音楽を楽しむことができるのです。

主な仕様
 入力電圧: DC 9V/1.8A-15V/0.8A, AC 100 -240V, 50/60Hz(ACアダプター付属)
 入力: Wi-Fi / LAN/ USB-HDDなどのストレージ
 対応フォーマット: PCM384kHz/32bit, DSD256
 出力: USB3.0-Aポートx2S/PDIF同軸RCA
 消費電力:
 無信号 ~6W
 最大 ~10W
 サイズ: 158 x 100 x 35 mm
 本体重量: 578g
 保証期間: 12ヶ月
 
 JANコード:5060738785001
 発売予定時期:2021年秋
 標準的な小売価格:(予価)税込6万円弱
 (仕様は予告なく変更になる場合があります)
 
日本国内出荷は、技適取得の関係から本年秋ごろ、また価格は6万円弱を予定しています。正式に発売日が決まり次第、また改めてお知らせいたします。

2021年6月3日木曜日

iFi audio製品の価格改定と生産完了のお知らせ

トップウイングサイバーサウンドグループは英iFi audio製品の価格改定を実施いたします。

 iFi audioは全世界的な新型コロナウイルス、また半導体不足の影響によりサプライチェーンに大幅なコスト増が発生していることから、価格改定と一部製品の生産完了を実施いたしました。つきましては、弊社国内代理店におきましてもやむなく当該製品の価格改定、出荷完了を実施いたします。

 ・価格改定日:202171

 詳細については、下記一覧をご参照ください。なお下記製品につきましては現行機は生産完了となるものの、後継機の発売を予定しております。

Pro iCAN

ZEN DAC Signature

ZEN CAN Signature

ZEN Signature Set

iPower 5V/9V/12V/15V 

先のZEN DACZEN Blueの価格改定に引き続き、度重なる改定となることお詫び申し上げるとともに、何卒ご理解賜りたく、よろしくお願いいたします。


※2021/06/04 初出時にZEN DAC/ZEN Blueの旧製品価格に誤りがありました。両製品に変更はございません。お詫びして訂正いたします。

2021年4月28日水曜日

ZEN DAC、ZEN Blueの仕様変更と価格改定のお知らせ

 トップウイングサイバーサウンドグループより英iFi audio ZEN DACZEN Blueの仕様変更と価格改定をお知らせいたします。

大変ご好評いただいているiFiZENシリーズの2機種、ZEN DACZEN Blueに、ユーザーのフィードバックを反映する形で以下の通り仕様変更を行いました。


 ZEN DAC



旧仕様:MQAレンダラー対応

新仕様:MQAフルデコード対応

  MQAフォーマットのフルデコード再生をするには、旧仕様ではMQAコアデコード機能を持った再生ソフト(Roon, Audirvana, USB Audio Player Proなど)と組み合わせることが必要でした。新仕様では、ZEN DACのみでMQAフルデコード再生ができるようになります。

 

ZEN Blue


旧仕様:対応コーデック AAC, aptX, aptX HD, LDAC, HWA/LHDC, SBC

新仕様:対応コーデック AAC, aptX, aptX HD, aptX Adaptive, aptX LL, LDAC, HWA/LHDC, SBC

  新たにaptX LLaptX Adaptiveに対応いたしました。低遅延という性質を生かしゲーム時の音声再生などにも活用の幅を広げることができるようになります。

 

 上記ZEN DACZEN Blueの本仕様変更は既に実施しており、国内出荷分に適用されております。


また、全世界的な新型コロナウイルス、また半導体不足の影響によりサプライチェーンに大幅なコスト増が発生していることから、価格改定(及びJANコードの変更)を下記の通り行います。

価格改定日:202161


ZEN DAC



()標準的な小売価格:18,000(税別) 19,800(税込)

()JANコード:5081313082483

()標準的な小売価格:20,000(税別) 22,000(税込)

()JANコード:5060738784738 

 

ZEN Blue


()標準的な小売価格:18,000(税別) 19,800(税込)

()JANコード:5081313082476

()標準的な小売価格:20,000(税別) 22,000(税込)

()JANコード:5060738784806

2021年4月19日月曜日

iPower Elite発売のお知らせ

 



 トップウイングサイバーサウンドグループより英iFi audioの新製品iPower Eliteの発売をお知らせいたします。本製品は、先のご案内から電気用品安全法(PSE)の認証に想定外の遅延が発生し発売が遅れておりました。本日、419日発売となります。

iFi audio iPower Eliteは大電流に対応したオーディオグレードの大容量ACアダプターです。出力電圧別に4つのモデルがあり、それぞれの電圧/電流出力は以下の通りです。

iPower Elite 5V5V/5A

iPower Elite 12V12V/4A

iPower Elite 15V15V/3.5A

iPower Elite 24V24V/2.5A

DC電源機器においてACアダプターは、まさしく電源品質の中核を担っており、ACアダプターの品質は機器の性能に直結します。いかに優れた機器であっても電源の品質が悪ければ、その動作はオーディオ的に優れているとは言えません。オーディオグレードのiPower Eliteは、DC電源機器がオーディオクオリティで動作するために必要不可欠なアイテムなのです。

※iPower Elite 5VとSONORE opticalModule Deluxe

※iPower Elite 15VとM2TECH Joplin MkIII

※iPower Elite 12VとDELA N100

その他詳細は、先の製品リリース及び製品詳細ページをご覧ください。


2021年4月18日日曜日

iFiの「低価格を目指した」ZEN Phono MM/MCフォノプリアンプ / マイケル・フレーマー(2021年3月8日)

 本レビューは、世界的なオーディオ評論家 マイケル・フレーマー氏が主宰するオーディオWebマガジン Analog Planetに掲載されたレビューの日本語訳を、許諾を得て転載するものです。また、iFi audio製品については国内価格表記としております。原文は以下URLよりご覧ください。

https://www.analogplanet.com/content/ifis-cost-object-zen-phono-mmmc-phono-preamplifier

 

iFiの「低価格を目指した」ZEN Phono MM/MCフォノプリアンプ

マイケル・フレーマー(202138日)

 


iFiZEN Phonoプリアンプは、同社のはるかに高価格な(151,800円[税込])、機能満載のmicro iPhono 3 BLの、煩雑だが微細な調節ができるディップスイッチを搭載した操作システムをずっとシンプルなものに置き替えているが、それでもなお、印象的な機能、高品質な作り、優良なパーツをすべて揃えながら、それを24,200(税込)で提供してくれる。

コンパクトなZEN Phonoは、ゲインを36dBから72dBの間で調節することができ、しかもノイズフロアは驚異の-151dB、そしてスイッチで切り替えることができる有用なサブソニック・フィルター、バランス出力を備えているという、この価格帯では聞いたことのない仕様である。micro iPhono 3 BLと同じように、パーツの品質は高く、TDKC0G Class 1セラミック・キャパシター(テフロンの品質に近いとされる)をパラレルで使用することで耐久性が高まっている。iFiは、RIAAの誤差レベルを±0.15dBに保っているとしている。iFiの低ノイズ・低歪みのオペアンプとともに、パナソニックのECPUキャパシター、テキサス・インスツルメンツの低ノイズICも使われている。

 フロントパネルのLEDは、「MM」、「MC HIGH」、「MC LOW」、「MC V LOW」と表示され、リアパネルの4ポジションのスライドスイッチの設定に応じて光るようになっている。


 リアパネルには、RCA入力ジャック、RCA出力ジャック、シングル・タイプのバランス出力コネクターとともに、バナナプラグ・タイプ(私たちが好む接続方法だ)も接続可能なグラウンド・ラグ(アース端子)と、同梱の電源アダプターで供給されるDC5Vの電源入力端子が備えられている。


 調節不可で固定式だが実用的な負荷調節

コストを低く抑え、調節機能をシンプルにしたので、負荷を調節することができなくなっているが、代わりに、固定負荷を選択できるという賢い設計がなされている。MMは標準的な47kΩ(負荷容量は実用的な110pF)だが、MC HIGHも同じく47kΩに設定されている。というのも、すべてとは言わないまでもほとんどの高出力MCカートリッジは47kΩの負荷になるように設計されているからである。MC LOWの負荷は1kΩに設定され、MC V LOWは実用的な110Ωに設定されている。

 

予想を大きく超えた実力

私はステレオファイル誌のためにSMEModel 6ターンテーブル($9000)の批評を書き終えたところである。SMEOrtofon Cadenza Black$2729)を提供してくれ、私が批評用に2M Black LVB$999)を持っているので、ZEN Phonoを高品質な低出力MCカートリッジと非常に優れたMMカートリッジの両方で試聴する機会が得られることになった。どちらも、ボロン・カンチレバーと、「シバタ針」を使って組み立てられている。この機会はまた、この2つのカートリッジを比較することも可能にしてくれたのだが、それはまた別の批評で論じたいと思う。 

ZEN Phonoは、出力電圧0.33mVCadenza Blackと組み合わせても、著しく静かであると言うことができる。しかし、聞こえないもの(つまりノイズがないということ)の向こうで再現された音楽は、驚くほど洗練されていた。オーディオ・システムではよく言われることだが、フォノプリアンプは、システムに接続されている一連の機器の中ではいちばん「弱い」も同然のものである。ここではiFi ZEN Phonoは、Model 6ターンテーブル、darTzeelのアンプ、Wilson Audio SpecialtiesのスピーカーXVX(ちょうど批評を書き終えたところだが、まだ出版されていない)というチェーンの中ではもっとも安価なものであり、もっとも「弱い」ものであるということができるだろうが、それを知らずにこのシステムを聴けば、どこをどう取っても24,200(税込)のフォノプリアンプを聴いているとは到底想像できないだろう。 

ひとつには、背景の「黒さ」が価格を隠していると言えるが、別の言い方をすれば、このフォノプリアンプの空間感の再生は堅固で、安定しており、三次元的だったのである。これが可能なフォノプリアンプはめったになく、「安物」にはまず無理だろう。ZEN Phonoの音色のバランス、そして特にロウエンドの伸びは、この価格帯の製品のあらゆる予測を超えている。私は安価なフォノプリアンプを手近なところに「揃えている」わけではないので、ZEN Phonoと比べることはできないが、micro iPhono 3 BLと比べることはもちろんやってみた。ZEN Phonoは、これよりもずっと高価なmicro iPhono 3 BLの空気のような、開放感のあるトップエンドや、パンチの効いた重みのあるボトムエンドこそ持ってはいないが、この製品と一緒には使われそうにないフル周波数帯域再生が可能なハイエンドのスピーカーで聴くと、驚くほどそれに近いことがわかるのである。 

バンジョー奏者のティム・ウィードの、きわめて楽しい、そして美しく録音された「5弦バンジョーとオーケストラのための協奏曲」(そういう題名は書かれていないので、「」を付けてそんな感じの題名にしてみた/The Plant Studios Records TPSR0009)は、ここでのビッグな機器とZEN Phonoプリアンプで聴くと、その本来の鳴り方に近いものであり、音楽が進むに連れて楽しい驚きとなった。 

ウィードのバンジョーは、オーケストラの前で三次元的に見事に提示され、トランジェントは、ソフトでもなければシャープ過ぎることもなかった。豊かに録音されたオーケストラ(チェコ共和国プラハのSONO Recordsでの録音)は、ソロ・バンジョーの背後に見事に広がり、豊かでシルキーなヴァイオリン群(そして重厚な弦楽セクション)を再現し、木管楽器を明瞭に聴かせてくれる。全体の印象としては、micro iPhono 3 BLを含むもっと高価なフォノプリアンプに比べると、微細な強弱感が失われ、高域と低域の最先端の伸びが削がれるが、現実に戻ろう。これは24,200(税込)の機器なのである! 

Blue Noteの「Classic Vinyl Series」のリリースの中にも、同様に満足度の高い結果を示すものがあった。ZEN Phonoの静かな背景と精緻なトランジェントを聴かせてくれるのである。題名になっている「Song For My Father」(Blue Note ST-84185/0744043)でのホレス・シルバーの舞台中央のピアノは、黒い背景の中で奏されるが、それは24,200(税込)のフォノステージに期待できるものをはるかに超えている。右チャンネルのジョー・ヘンダーソンのテナーは、満足度の高い重厚なサウンドである。ロジャー・ハンフリーのサックスのすぐ後ろのリムショットは触って感知することができそうなほどであり、木質感も感じられ、その上でシンバルが見事に鳴り響く。 

これくらいにしておこう。ここで聴いているだれもが、私がもっとずっと高価なものに切り替えるまでは、24,200(税込)のフォノプリアンプを聴いているとは思わないだろう。それほど見事な音である。 

確かに私は、比較のために他の同価格のフォノプリアンプを取り揃えているわけではないが、この製品は、その無比の超低ノイズフロアだけでも、トップに位置するものであると、かなりの程度確信している。サブソニック・フィルターも説明どおりに作用し、反ったレコードによって生じる低域のウーファーのばたつきを、低域のレスポンスに感知できるような影響を与えることなく除去してくれる。

 

結論 

iFiZEN Phonoは、まったくシンプルで頭を使う必要のない製品であり、すぐにもお薦めできるものである。正直な音色を持った、特別に静かなMM/MCフォノプリアンプであり、それが最下限の価格に設定されながら、その価格等級よりもはるかに上のパフォーマンスを示すのである。

 

・iFi audio ZEN Phono