2020年10月4日日曜日

ZEN CAN発売のお知らせ




すばらしいサウンド? 

それはCANの中にあります!

あらゆるヘッドフォンに対応し、ハイエンドのパフォーマンスを生み出すアナログ・アンプを作って、それを音楽愛好家にこんな価格で提供するということがあり得るでしょうか?それができるのが、iFiのCANです!




iFiのZENシリーズの製品(ZEN BlueとZEN DAC)は、発売からほんの1年で、2万円以下のデスクトップDACの中で議論の余地のないチャンピオンになり、ハイパフォーマンスのオーディオをいっそう手近なものにしました。iFiは、EISAのアウォード(https://eisa.eu/awards/ifi-audio-zen-dac/)をはじめ世界の各賞を獲得したこのシリーズをさらに拡張し、ZEN CANを加えます。同じくコンパクトなアルミニウム・シャーシに収められた、同じく並外れたお買い得価格の、すべてがアナログ領域で動作するプリアンプ兼ヘッドフォンアンプです。

ZEN CANは、通常は価格が何倍もするハイエンド・プリアンプやヘッドフォンアンプ用に使われる多くの機能を贅沢に盛り込んでいます。バランス回路設計、ゼロに近い歪み、パフォーマンスを最適化するための多様なオプション、負荷の大きなヘッドフォンやアクティブスピーカーでもドライブする能力 — これらはどれも、この飛び抜けた低価格ではきわめて例外的なものです。これらをひとつのパッケージに詰め込むことで、iFiは今再び、デスクトップ・オーディオの限界を押し広げているのです。

すべてがアナログ領域で動作するZEN CANは、デジタル入力、USB入力などは一切装備していません。DAP(デジタル・オーディオ・プレーヤー)、ノートパソコン、タブレット、スマートフォンのヘッドフォン出力、あるいはまたCDプレーヤーやフォノステージのRCA出力など、アナログ出力を備えたオーディオ・ソースに接続するのです。最先端のハイレゾBluetooth受信を可能にするには、ZEN Blueと組み合わせて使えばよいのです。また当然ながらZEN DACと組み合わせて使うこともできます。ヘッドフォンアンプのみならず、プリアンプの機能も兼ね備えているので、パワーアンプとスピーカー、あるいはアクティブスピーカーと組み合わせることも可能です。



あらゆる種類のヘッドフォンから最大限の能力を引き出す

ZENシリーズの他の製品と同じように、ZEN CANは頑丈でスマートな仕上げのアルミニウム・エンクロージャーを贅沢に使用しています。サイズは約158×35×117mm(幅・高さ・奥行き)です。フロントパネルの中央には、なめらかに動くロータリー式のボリューム・コントロールがあり、両側を様々なソケットとボタンが固めています。左側には、電源ボタンと入力スイッチに加えて、適正なゲインを選択するコントロール・ボタンが置かれています。6dBステップで4段階(0dB、6dB、12dB、18dB)に設定できるので、接続したヘッドフォンにアンプを精確に合わせることが可能です。感度の高いインイヤーモニター使用時には、低ノイズを確保するためにユニティゲイン(0dB)を選択すると有効です。一方、ゲインを高くすると、負荷の大きなヘッドフォンからも最大限の能力を引き出し、優れたダイナミックレンジを実現します。



アルミニウムのボリューム・コントロールの左側に3つのボタンが配置されています。電源On/Off、入力セレクター、ゲインセレクターです。


右側には、ヘッドフォン出力端子が2つあります。標準的なシングルエンド・コネクターを備えたヘッドフォン用の6.3mm出力(すべてのヘッドフォンに対応します)と、バランス接続が可能なヘッドフォン用の4.4mmペンタコン出力です。ますます多くの高品質なヘッドフォンとインイヤーモニターが、この4.4.mmペンタコン出力を備えるようになっています。リケーブルして4.4.mmペンタコン・コネクターにアップグレードできるようになっているものもあります。この出力は、その能力を最大限に引き出すのです(高インピーダンスのヘッドフォンには特に推奨されます)。




ヘッドフォン・ソケットの隣には、iFiの音質補正機能であるXBassと3Dの最新バージョンを使用するためのボタンが置かれています。XBassは周波数レスポンスを調節して、低域のパフォーマンスを向上させます。深い低音が「漏出」してしまう開放型のヘッドフォンには特に有効です。3Dは、ヘッドフォンを使って音楽を聴く時に感じることがよくある「頭の中で聴いている」という効果を補正します。ヘッドフォンの音場を広げて、スピーカーを聴いているような体験を生み出すのです。XBassも3Dも純粋なアナログ処理を行うものであり、また好みに応じてこれらの機能をバイパスすることも可能です。

フロントパネルの右側には、6.3mmシングルエンド・ヘッドフォン出力端子と4.4.mmバランス・ヘッドフォン出力端子、そしてXBassと3Dアナログ処理を有効/無効にするボタンが配置されています。

背面には、ステレオRCA入力端子と3.5mmシングルエンド入力端子、そして4.4mmバランス・ペンタコン入力端子を装備しています。4.4mmバランス出力端子も装備しているので、パワーアンプや、バランス入力を備えたアクティブスピーカーに接続することができます(ペンタコン4.4mm入力端子に接続、または4.4mmからXLRケーブルへ変換してXLR入力端子に接続)。このバランス出力は、バランス入力端子がない場合にはシングルエンド接続に使うこともできます。ZEN CANの入出力端子は、最適な導電性を確保するために、すべて金メッキ仕様になっています。



回路の主な特長:パワーのバランスを引き出す


ZEN CANの回路はバランス型の、シンメトリカルなデュアルモノ構成 — 通常はハイエンドアンプ用に取っておかれるトポロジーです。バランス回路は、有名なハイエンド・オーディオ・エレクトロニクス・エンジニアで、現在はiFiの技術顧問であるジョン・カールが、長年にわたって推奨しているものです。信号経路内のノイズを低減する能力を持っているからです。カールは、トルステン・レッシュが率いるiFiの社内技術チームと密接に活動して、この種の機器では並外れた品質を持つアナログ回路を生み出したのです。


鍵となる要素の数多くが、iFiのフラッグシップ・ヘッドフォンアンプPro iCANのために開発されたディスクリートAクラス回路から取り入れられています。これによって、これほど安価なヘッドフォンアンプやアクティブスピーカーに驚異的なドライブ能力が与えられ、シングルエンド出力で1600mW(7.2V、32Ω)を引き出します。バランス出力では、300Ω以上の負荷で15V以上を引き出すので、多量の電流を必要とするプレーナー・ヘッドフォンにも難なく対応します。


ZEN CANの回路基板の上面と下面。

ZEN CANの回路は、TDKのC0G、パナソニックのECPUキャパシター、超低歪薄膜抵抗器など、数多くのハイグレードなディスクリート表面実装部品を利用して、音の純度を最大限に引き上げています。iFi特製のOV4627クワッドアンプステージは、「フォールデッド・カスコード」設計(最適なパフォーマンスを生み出すために低インピーダンス・フィードバック回路を備えています)を利用した4つの独立したFETオペアンプを使っています。

入力ステージにも特製のオペアンプを使用しています。自動レベルマッチング機能を持ち、TOCOS(東京コスモス電機)の精密なポテンショメーターに信号を送るのです。一方、フル・ディスクリート&バランス設計のコンプリメンタリー・バイポーラー出力ステージは、Pro iCANのものと同じAクラス・バッファを使用しています。電源回路は、「ステルス・モード」電圧変換(これもまたPro iCAN由来です)を含み、リニア・レギュレーション、ノイズ・フィルターリング、感度の高いオーディオ回路からの物理的隔絶を実現し、音楽のトランジェントに対応するために、十分な電力を貯える4000μFのキャパシターを備えています。



ZEN CANの設定切り替えの方法さえ、技術的に音の透明性を確保するように考えられています。FETベースのスイッチングが、マイクロコントローラーによって行われるのですが、これは設定を切り替える時だけ「目を覚ます」ので、これによって音へのいかなる有害な干渉も根絶することができるのです。

こういった細部への気配りは、ハイエンドアンプでも印象的でしょうが、iFiはこういった高品質な回路を廉価な製品で実現しているのですから、これはもう驚異というしかないでしょう。細部が豊かで、ダイナミックスが魅力的で、あらゆるタイプのヘッドフォンを易々と駆動する — ZEN CANは、エントリー価格で並外れたサウンドを生み出し、iFiのZENシリーズの名声をさらに高めているのです。

iFiのZEN CANは9月28日発売です。世界で最初の1000個出荷分にはiFiの超低ノイズ電源アダプター「iPower」が同梱されています。ZEN CANとiPowerをそれぞれ単体で購入すれば 28,800円(税別)の製品で、これによってパフォーマンスがさらに向上します。このスペシャル・パッケージを24,000円(税別)でご購入いただけるのです。このバンドル版がソールドアウトになると、ZEN CANは標準の汎用電源アダプター入りで22,000円になります。

iFi iPower バンドル版の付属品(全世界初回1000個限定)


仕様

●主な特徴:

  • バランス&デュアルモノ・アナログ回路設計
  • 高品質なディスクリート回路部品
  • 負荷の大きなヘッドフォンもドライブ可能
  • ゲインを4段階に調節可能:0dB、6dB、12dB、18dB
  • 「3D」アナログ・スペーシャライザーが「頭の中で聴いている」という感覚を補正
  • 「Xbass」イコライザー調節が低域の軽いヘッドフォンのバランスを再構築

●入力

  • シングルエンド・アナログ入力:ステレオRCA×1、3.5mm×1
  • バランス・アナログ入力:4.4.mmペンタコン×1

●出力

  • ヘッドフォン出力:6.3mm×1、4.4.mmペンタコン×1
  • バランス・アナログ・プリアウト:4.4mmペンタコン×1

●出力:6.3mmシングルエンド・ヘッドフォン出力

  • 1000mW(4.0V)@16Ω
  • 1600mW(7.2V)@32Ω
  • 196mW(7.6V)@300オーム

●出力:4.4mmバランス・ヘッドフォン出力

  • 1890mW(11.0V)@64Ω
  • 756mW(15.1V)@300Ω
  • 385mW(15,2V)@600Ω

●入力電圧: DC5V/2.5A、AC100-240V、50/60Hz(iFi電源アダプター同梱)

●最大出力:

  •  バランス >15.1V/385 mW (@ 600Ω) >6.0V/1150 mW (@ 32Ω)
  •  シングルエンド >7.6V/98 mW (@ 600Ω) >7.2V/1600 mW (@ 32Ω)

●THD & N:

  •  バランス <0.006% (@ 360 mW/2.4V 16Ω)
  •  シングルエンド <0.005% (@ 100 mW/1.27V 16Ω)

●SN比:

  •  バランス >120dBA (@ 15.2V)
  •  シングルエンド >118dBA (@ 7.6V)

●最大入力:

  •  バランス 7.4V RMS
  •  RCA 3.8V RMS
  •  3.5mm 1.92V RMS

●ゲイン: 0dB、6dB、12dB、18dB

●周波数レスポンス: 20Hz - 20kHz (-3dB)

●消費電力:

  •  No Signal ~5W
  • Max Signal ~13W

●サイズ&重量: 158×117×35 mm、515g

●保証期間: 12ヶ月

(仕様は予告なく変更になる場合があります。)

●価格: 

  • 24,000円(税別・iPower 5v同梱/全世界・初回1000台のみのスペシャルパッケージ)
  • 22,000円(税別・汎用通常アダプター同梱)

  • バーコード:4589631464598(iPower5v同梱/初回スペシャルパッケージ版)
  • バーコード:5060738784073(汎用通常アダプター同梱)


●発売日:9月28日(iPower5v同梱/初回スペシャルパッケージ版)

●発売日:未定・上記完売後(汎用通常アダプター同梱)

 

2020年10月3日土曜日

ZEN Phono発売のお知らせ


iFiの新しいフォノステージで

ZENが「グルービー」に

ゲイン調節が可能? − イエス。サブソニックフィルターを装備? − イエス。クラス・トップの超低ノイズ・パフォーマンス? −イエス。iFiのZEN Phonoはエントリー・レベルのフォノステージですが、他の製品を超えています。

iFiは、数々の賞に輝くお手頃価格のデスクトップサイズ・オーディオ機器シリーズZENに、ZEN Phonoを加えます。たったの22,000円(税別)で無比のパフォーマンスを実現するフォノステージ(あるいはフォノプリアンプ)です。





フォノステージ設計でのiFiの経歴はなかなかのものです。最近発売されたフラッグシップ・モデルのiPhono3 BLは、iFiの姉妹ブランドAMRのレファレンスクラスのフォノプリアンプPH-77をリードする超低ノイズのパフォーマンスを138,000円(税別)で実現しているのです。ZEN PhonoはiFiが作った初のエントリークラスのフォノステージでありながら、そのサウンド対価格を考えると、ほんとうに注目すべき製品となっています。


LPレコードのリバイバルに飛び込もうとする人にとって、ZEN Phonoは選択したターンテーブルの理想的な伴侶となるでしょう。この価格では無敵の仕様とパフォーマンスを生み出し、MMであろうとMCであろうと、あらゆる種類のフォノカートリッジに対応するのです。

「ステージ」の注目の的

すべてのターンテーブルは、フォノカートリッジから低レベルの出力信号を受け取り、それを「ライン・レベル」に増幅してRIAAイコライゼーションを行うためのフォノステージを必要とします。プリイメインアンプやプリアンプの中にはフォノステージを内蔵したものもありますが、それらの品質は様々で、ターンテーンブルとアンプのライン入力の間の信号経路上に挿入される、巧みに設計された外付けのフォノステージと同じくらい良質であることはめったにありません。

ほんとうにハイパフォーマンスなフォノステージの設計は、簡単ではありません。ひとつには、フォノカートリッジからのデリケートな出力を、ノイズを増幅することなしに増幅するのがむずかしいからです。さらに、カートリッジが異なれば出力も異なるので、多くのフォノステージはある種のカートリッジのタイプにしか適さないということになります。こういった問題が、フォノステージ市場のエントリーレベルを悪化させることになります。どこでも入手できる部品を使った基本回路設計によって、せいぜい何とかなるという程度のパフォーマンスしか生み出せないのです。エントリーレベルだからそれでもいいのですが、費用をかければこれは簡単に乗り越えることができます。

ZEN Phonoは、エントリーレベルのフォノステージで達成できることの限界を押し広げるように設計されています。その回路設計は、この価格ではあり得ないもので、様々な設定が精密に行われているので真にバーサタイルなものになっています。ターンテーブルが何であれ、カートリッジが何であれ、ZEN Phonoは常にクラスをリードするパフォーマンスを引き出すのです。

ZEN Phonoのディスクリート・バランス・デュアルモノ回路設計は、この価格帯では無比のものです。


バランスの問題

ZEN Phonoの回路はバランス型、シンメトリカルなデュアルモノ設計 −つまり複雑でコストがかかるため、通常はハイエンド製品用にしか使われないトポロジーです。バランス回路設計は、ノイズとクロストークを低減させる能力を持っているので、その結果音の明瞭度が増します。有名なハイエンド・オーディオ・エレクトロニクス・エンジニアのジョン・カールが長年にわたって提唱してきた方法です。いくつかのランドマーク的なフォノステージを含む彼のアナログアンプ設計は、1970年代から称賛されているのです。

現在iFiの技術顧問を務めているジョン・カールは、トルステン・レッシュが率いるiFiの社内技術チームと共同して、このようなお手頃価格のフォノステージとしては例外的な品質を持った回路設計を生み出しました。フルバランスの超低ノイズ設計は、このような低価格ではこれまでなかったものなのです。

部品が集まって

ZEN Phonoのバランス回路は、エントリーレベルでは珍しい品質の表面実装部品を含んでいます。たとえば、使用しているキャパシターには、TDK C0Gやムラタのマルチレイヤー・セラミック・タイプ、さらにはパナソニックのECPUポリフェニレン・サルファイド・フィルムを使用したキャパシターが含まれているのです。これらはどれも安価なものではありませんが、クラスをリードするESR(等価直列抵抗)、高い安定性や低歪みといったそれぞれの品質が、音質とRIAAイコライゼーションの精確さに関して大きな効果を与えているのです。

iFiの多くのオーディオ製品と同じように、ZEN Phonoも特注のOVシリーズオペアンプ(ここではOVA2637)を搭載しています。これもまた、超低歪みのおかげで(0.0001%)価格をぶち壊すパフォーマンスに大きく貢献しています。



クリーンなパワー

市場最良のフォノステージは、カートリッジからのオーディオ信号をノイズを加えることなく増幅するために、家庭用電源コンセントに接続する電源アダプターも自ら作り出します。それは電源再生装置と同じようなものです。ZEN Phonoはこの目的を達成していますが、伝統的な方法でやっているのではありません。オシレーションの周期=1.2MHzで電源を生み出すのです。それは、家庭用電源の20000倍です。この回路では、10μFのレイティングを持つフィルターリング・キャパシターは、低域の可聴周波数帯域では200,000μFに相当します。並外れたフィルターリング性能です。この電源回路は、回路基板の専用の「アイランド」に置かれており、オーディオ信号の汚染がないことを確保しています。超クリーンな+/-12V DCなのです。

ZEN Phonoのフロントパネルには「サブソニックフィルター」ボタン、さらには選択したゲイン設定を示すLEDが装備されています。

ハイエンドの特徴、エントリーレベルの価格

フォノカートリッジの技術特性は機種によって大きく異なりますが、22,000円以下のフォノステージで、MMカートリッジに加えてMCカートリッジにも対応したものはほとんどありません。ましてや、どのようなMCカートリッジを使ってもその性能を最大限引き出すためにゲインを調節できるものなど、ますますありません。


ZEN Phonoは例外的な存在で、ゲインを36dB〜72dBの範囲で設定することができます。もっとずっと高価なフォノステージでも印象的な機能です。全部で4つのゲイン設定が可能です。36dB(MM用)、48dB(高出力MC用)、60dB(低出力MC用)、72dB(超低出力MC用)。これによってZEN Phonoは、珍しいMCカートリッジのタイプでも難なく乗り越えることができるのです。



この価格帯でもうひとつ珍しいのが、サブソニックフィルターです。フロントパネルのボタンを押して、反ったレコード盤が発生させる大きなサブソニック信号を処理するのです。iFiのすべてのフォノステージの特徴となるこの専用回路は、録音されている深い低音に影響を与えることなく(反りに対処するフィルターの中には、低音にもフィルターをかけてしまうという副作用が出るものがあります)、望ましくないサブソニック出力を「賢く」抽出してフィルター処理します。

その仕組みはこうです:レコード盤のカッティング用旋盤には、いわゆる「楕円フィルター」が組み込まれています。つまり、LPレコードのローレベルの低音はモノラルなので、スタイラスの水平方向の動きしか生じないということです。したがって、スタイラスがレコードをトレースする際の低域の垂直方向の動きは、レコード盤の反りでしか生じないのです。iFiのサブソニックフィルターは、この垂直面からレコード盤の反りの効果を除去し、ローレベルの低音を減衰させたり群遅延を生じさせたりといった一般的な欠点に陥ることなしに、効率的に仕事を行うのです。

背面にはステレオRCA入出力端子、4.4mmペンタコン・バランス出力端子、アースターミナル、ゲイン選択スイッチが備えられています。

入出力端子


信号の純度を最大に保つために金メッキ処理された通常のステレオRCA入力端子と出力端子に加えて、ZEN Phonoの背面には、これも一般のフォノステージには珍しい端子が装備されています。4.4mmペンタコン・バランス出力端子です。これは、バランス入力端子(ZEN CANアナログ・ヘッドフォン・アンプに装備されているような4.4mmペンタコン入力端子、あるいはアダプター経由のXLR入力端子)を装備したアンプやアクティブスピーカーに接続するのに使うことができます。これによって、ZEN Phonoのバランス回路を最大限に生かすことのできるフルバランス接続が可能になります。この価格帯のフォノステージでバランス出力が可能なものはありません。

アースターミナルも装備しています。ターンテーブルのアース線をここに接続して、耳に聞こえるハム音の原因となるグラウンドループの問題を回避することができます。ZEN Phonoは、設定を変えるスイッチの切り替え方法にさえ透明な音質を確保しています。音質にとって有害な電気ノイズを回避するために、設定を変える時にだけ「目覚める」マイクロコントローラーを使っているのです。

あなたのZENを見つけてください

ZEN Phonoは、iFiのZENシリーズに加わる4番目の製品です。今まで以上にハイパフォーマンスのオーディオに近づくことを可能にする使命を持ったシリーズです。ZEN DAC、ZEN Blue、ZEN CANと同じように、これまで見た(あるいは聞いた)ことのなかった仕様とパフォーマンスのレベルを、この価格で実現しているのです。iFiのZEN Phonoは、2020年9月28日、22,000円で発売です。

ZEN PhonoをZEN CANに接続して、バランス接続によるすばらしいレコードシステムを構築することができます。

接続は4.4mm5極端子を用いて行えます。

トップウイング・ブランドより、最適なケーブルWhite Barrel 4.4mm-4.4mmを同時に発売いたします。(16,000円・税別)



●仕様

  • 入力電圧:DC 5V/0.5A、AC 100 -240V、50/60Hz (同梱の電源アダプターを使用)

●ゲイン設定(スイッチ切り替え):

  • MM: 36dB
  • MC High: 48dB
  • MC Low: 60dB
  • MC V Low: 72dB

●周波数レスポンス:

  • バランス:20Hz - 20kHz (±0.15dB)
  • チャンネル・セパレーション:> 75dB (1kHz all modes)

●最大出力電圧RMS:

  • バランス:13.5V RMS 600R (<1% THD & N)
  • シングルエンド:6.5V RMS 600R (<1% THD & N)

●出力インピーダンス:

  • バランス:200Ω
  • シングルエンド:100Ω

●入力インピーダンス:

  • MM: 47KΩ
  • MC High: 47KΩ
  • MC Low: 1.4KΩ
  • MC V-Low: 110Ω

●SN比:

  • MM (36dB ±1dB):96dB (A-weighted) re 2V BAL/1V S-E
  • MC High(48dB ±1dB):84dB (A-weighted) re 2V BAL/1V S-E
  • MC Low(60dB ±1dB):90dB (A-weighted) re 2V BAL/1V S-E
  • MC V-Low(72dB ±1dB):79dB (A-weighted) re 2V BAL/1V S-E

●EIN (入力換算雑音):

  • 0.6nV | /Hz (unweighted) MC Low/MC V-Low -151dBV (A-weighted)
  • 6.5nV | /Hz (unweighted) MM/MC High -130dBV (A-weighted)

●全高調波歪み率:

  • MM:<-110dB / 0.0003% re 2V BAL/1V S-E
  • MC(低出力):<-80dB / 0.01% re 2V BAL/1V S-E
  • MC(超低出力):<-86dB / 0.005% re 2V BAL/1V S-E

●消費電力:

  • <1.8W

●サイズ&重量:

  • 158×117×35 mm 重量:500g

●保証:

  • 12ヶ月

仕様は予告なく変更になることがあります。

  • バーコード:5060738783359
  • 標準的な小売価格:22,000円(税別)
  • 発売日:9月28日