2020年9月14日月曜日

micro iPhono3 BL発売のお知らせ

micro iPhono 3 Black Label





世界中の音楽愛好家が、手で触れることのできるレコードの価値を見直しています。そのため、高品質なターンテーブルへの要望が高まっており、レコードが実現することのできるすばらしく自然で魅力的なサウンドを最大限に引き出すための高性能なフォノステージの必要性も増しています。

フォノステージはフォノプリアンプ、またはフォノイコライザーとも呼ばれ、レコード・カートリッジ/ピックアップ(レコード針)とアンプの間に接続します。ターンテーブルに取り付けられているカートリッジの信号出力は微細なので、アンプで扱えるようにするにはオリジナルの数百倍まで増幅する必要があります。フォノステージは、信号レベルをミリボルトからボルトに増幅する役割を果たすのです。プリメインアンプやプリアンプの中にはフォノステージを内蔵しているものがありますが、これらは品質が様々で、巧みに設計された外付けフォノステージ(ターンテーブルとアンプのライン・レベル入力の間の信号チェーンに設置します)と同等の音質を持っていることはけっしてありません。真剣にターンテーブルを使おうという人にとっては、セパレート型のフォノステージは必須なのです。

開発に数年をかけたiFiの新しいフラッグシップ・フォノステージmicro iPhono3 BLは、あらゆるMC/MMカートリッジ、あらゆるレコードに合わせて最適の数値を設定できるようになっています。性能と対応幅の広さで、ミドル〜ハイクラスのフォノステージの中で独自の存在となっており、もっとずっと高価な機器にも十分に対抗できます。





MC か MMか? 

ターンテーブルのカートリッジ(スタイラス部分)には2つのタイプがあります。MM = Moving Magnetと、MC = Moving Coilです。

MCカートリッジでは、スタイラスのカンチレバー上にコイルが取り付けられ、マグネットは固定されています。そこでは、固定されたマグネットの内側の可動(振動する)コイルが微細な電磁力を発生させる役目を果たし、これが音楽の電気信号を生み出します。コイルがスタイラスと一緒に動くということです。

MMカートリッジでは、スタイラスのカンチレバー上にマグネットが固定されています。スタイラスが音溝をトレースすると、カートリッジ内の2つの固定されたコイルの間でマグネットが振動します。固定されたコイルの内側の可動(振動する)マグネットが微細な電磁力を発生させる役目を果たし、これが音楽の電気信号を生み出します。マグネットがスタイラスと一緒に動くということです。



どっちが優れているの?

きわめて簡潔に言うと、オーディオファイルはMCカートリッジを好む傾向があります。その方が高いパフォーマンスが得られるからです。MCカートリッジの方がより精確に音溝をトラッキングすることができるのです。サウンドもよりダイナミックになります。MCカートリッジは高価なものが多く、正しく動作させるにはターンテーブルの精確な、ノイズを抑えたセットアップが必要になります。

MMカートリッジは、普及価格帯のターンテーブルに付属していることがよくあります。通常はMCカートリッジよりも安価で、ターンテーブルをそれほど精確にセットアップする必要がありません。iPhono3 BLは、MCでもMMでも見事な結果を生み出します。

iPhono3 BLのセッティングはちゃんとできる? 

問題ありません。私たちが特別に開発した「iPhono Calculator」を、以下のウェブサイトでご参照ください。

https://bit.ly/iFiiPhonoCalculator 

奇妙なEQカーブ

すべてのLPレコードが同じように制作されているわけではないのです。

LPレコードのプレスには、様々なEQ(イコライゼーション)カーブが用いられています。

1948年にLPレコードが導入された時、レコード会社の大半はそれぞれ独自のEQカーブを使用し、この新しいメディアから最高のパフォーマンスを引き出すためにイコライゼーションの実験を続けていました。その結果、様々なEQカーブが世界中で使用されることになったのです。

1950年代中頃になって、大半のレコード会社がRCAのオーソフォニック(Orthophonic)・イコライゼーション・カーブを採用しました。これがアメリカ・レコード協会(Recording Industry Association of America = RIAA)によって採用され、「RIAAイコライゼーション」として知られることになったのです。

ところがこれは、基本的にアメリカの標準カーブでしかなかったので、アメリカ以外にはほとんど影響がありませんでした。RIAAカーブがほんとうの意味でやっと国際標準になったのは、ヨーロッパのレコード・レーベルが徐々にRIAAカーブを採用し始めた、1970年代中〜後期になってからなのです。アジアのレコード・レーベルのいくつかがこの流れに乗ってRIAAカーブを採用したのは、さらに後のことでした。1989年のベルリンの壁の崩壊までは、東ヨーロッパ(ロシアを含む)のレコード・レーベルの多くは、独自のCCIRイコライゼーションを使用していたのでした。

RIAAカーブを使用すると多くの会社が合意した後も、多くのレコード・レーベルが、1970年代に至るまで独自のイコライゼーション・カーブを使い続けていました。たとえば、アメリカのColumbiaやヨーロッパのDecca/Telefunken/Teldecがそうです。

これを救うのがiPhono3 BLです

これを念頭に置いて、私たちはiPhono3 BLが6つのいちばん一般的なEQカーブに対応するように開発しました。意図したとおりのEQカーブでレコーディングを精確に「矯正」することができるのです。



なぜiPhono3 BLか? 

  • iFiのClass A TubeStateエンジンとDirectDrive Servoless設計。
  • ゲイン、負荷、EQカーブの設定範囲の広さによって、接続されたフォノカートリッジとレコードに精確に適合。
  • 超低歪み、クラスをリードするダイナミックレンジ。
  • 超低ノイズフロア − 「もっとも静かな」フォノステージのひとつです。細部がすべて聞こえます。
  • 倍の価格のハイエンド・フォノステージに匹敵する72dBのハイゲイン。
  • スリムなシャーシの両側に接続端子を配置。片側にMM/MC入力端子、反対側に電源入力端子とライン出力端子。

テクノロジー

典型的なフォノステージと違い、iPhono3 BLの回路はダイレクト・カップリング方式になっています。つまり、カートリッジから出力に至る経路にカップリング・キャパシターがないということです。しかもこれを、伝統的なDCサーボなしで実現しているのです。iFiはこの設計をDirect Drive Servolessと呼んでいます。DCゲインを無限に近いレベルにまで高めることのできる、専用のDC Infinity回路を取り入れているのです。これによってiPhono3 BLの明瞭さ、精確さ、透明性に、聴いてはっきりわかる違いが生まれるのです。



Class A TubeState

TubeStateは、真空管回路のきわめて魅力的な音の鍵となる特性を超低歪みを維持しながら獲得することを目指して設計された、ソリッドステート回路です。鍵となるのは、真空管のサウンドを「模倣」した高調波歪みをソリッドステート内で再現するのではなく、音質を損なう他のタイプの歪みを回避することです。すべてが歯切れ良くクリアに響き、しかも音楽が誇張されているという感じがまったくない状態が生まれなければならないのです。

ユニットの底面に備えられているDIPスイッチで、ゲインと負荷を設定することができます。ゲインは36dB〜72dBの範囲で調節することができ、負荷の数値も幅広く選択することができます。MCカートリッジ用に8つ、MMカートリッジ用に5つの数値を備えているのです。さらに、必要とする精確なEQカーブを選択することもでき、反ったレコードに対処してさらに優れた周波数レスポンスを得るための一連の設定も可能です。



LPレコードと推奨されるEQカーブ

以下にどのLPレコードにどのEQカーブを適用したよいかを提案します。

だれもが入手したいと思うこれらのレコードをマジカルに再生するには正しいEQカーブが必要であるということに、幾分か光が与えられるでしょう。

  • オリジナルのMercury Living Presenceシリーズ:Decca FFSS, Decca FFRR EQ 
  • オリジナルのDGクラシック・レコード:Decca FFSS, Decca FFRR, CCIR EQ
  • オリジナルのマイルス・デイヴィスのレコード:Columbia EQ
  • Verveジャズのチャーリー・パーカー、カウント・ベイシー、エラ・フィッツジェラルド、ニーナ・シモン、ライチャス・ブラザーズなどのレコード:Columbia & AES EQ
  • オリジナルのデイヴ・ブルーベック・カルテットのレコード:Columbia EQ
  • Decca(ヨーロッパ)のオリジナル・ステレオ・レコードのかなりのアイテム:Decca FFSS, Decca FFRR EQ
  • すべてのレコード(ノイマンやウェスタン・エレクトリックのレコード・カッティング・マシンを含む)で高域のロールオフと極端な位相シフトを修正したい時:eRIAA EQ

このリストに掲載しているレーベルは、RIAA EQベースのレコードも数多く発売しています。

LPレコードと推奨されるEQカーブ

簡易ながら「おいしい」要約を。

  • Columbia(1980年以前のレコード):Columbia/CBS、Epic、EMI(オリジナルがColumbiaから発売されたもの)の大半に適合。
  • RIAA:1980年代以降に発売されたすべてのレコード及び1950年代以降に発売された一部のレコードの標準EQカーブ。
  • Decca(1980年以前のレコード):Decca、London、Deutsche Grammophon(DG)、Archiv、EMI、Argo、NAB、その他の大半に適合。

ヒント

  • RIAAのEQカーブを用いた時に、LPレコードのサウンドが明るすぎる、きつすぎる、痩せている、スケール感や豊かさが不足していると感じられたら、DeccaのEQカーブを試してみてください。
  • LPレコードのサウンドが明るすぎると同時に低音が強すぎて濁ると感じられたら、ColumbiaのEQカーブを試してみてください。

仕様

  • 周波数特性:10Hz – 100KHz (±0.3dB)、20Hz – 20kHz (±0.2dB)
  • ダイナミック・レンジ:MM (36dB): > 108dB (A-weighted)、MC (60dB): > 106dB (A-weighted)
  • S/N比:MM (36dB): > 85dB (A-weighted re. 5mV)、MC (60dB): > 85dB (A-weighted re. 0.5mV)
  • オーバーロードマージン:MM (36dB): > 26dB (re. 5mV, @ 1% THD)、MC (60dB): > 22dB (re 0.5mV, @ 1% THD)
  • クロストーク:<-71dB (1KHz)
  • 最大非歪出力:7V (Load >= 600 Ohm, THD <=1%)
  • 全高調波歪(THD):<0.005% (MM 36dB 1V out 600R Load)
  • 出力インピーダンス:<100Ω
  • 入力電力:AC 100 – 240V, 50/60Hz
  • 消費電力:< 5W(iPower15v付属)
  • 寸法:158 x 58 x 28 mm
  • 重量:265 g
  • バーコード:5060738780914
  • 標準的な小売価格:138,000円(税別)
  • 発売日:2020年9月18日



iPurifier SPDIF 2発売のお知らせ

iPurifier SPDIF 2


S/PDIF
Sony/Philips Digital Interface)は、1980年代の後半に登場しました。メインストリームのオーディオ機器に使用して、比較的短距離にオーディオを出力するためのインターコネクトです。 

信号はRCAコネクターを備えた同軸ケーブル、あるいはTOSLINKコネクターを備えた光ファイバーケーブルで伝送することができます。S/PDIFは、ホームシアターやゲームシステムのコンポーネントを接続するために使用し、Apple TVGoogle ChromecastPS4Xbox One XCDトランスポートなどで使用することができます。 

このタイプのインターコネクトを使うと、ひとつ先天的な問題が存在します。ジッターです。

 

ジッターは、アナログからデジタルへ変換する、あるいはデジタルからアナログへ変換する際に生じる信号の劣化です。それは、イベントが起きるべき時と、イベントが実際に起こる時との、時間の偏差です。これが信号の変換に問題を引き起こして、デジタル干渉を加えることがあるのです。

 

オーディオにおいてシンプルに言えば、音楽が「ブチブチと雑音を発する」ということです。オーディオが、本来あるべき音ほどクリアーではなくなるということです。映画のサウンドトラックやゲームのオーディオにパンチがなくなってしまうのです。

 

しかし、それを救ってくれるものが手の届くところにあります。

 

iPurifier SPDIF 2が、看板どおりのことを文字通りやってくれます。S/PDIFのジッターを抑えて、信号の純度を回復してくれるのです。

 
なぜ使うべきなのか?
サウンドとイメージが一致しない?

シャープで、クリスタル・クリアーなイメージを実現してくれるあの8Kスマートテレビをついに買ったのに、でも、何かがまだ足りないような映画のサウンドトラックに、思っていたほど感動しない

 

すばらしいグラフィックカードを備えた最新のXbox One Xを使っているのに、思ったほどゲームにどっぷりと浸れないショットがそれほどシャープでない戦車の音が芝刈り機のように聞こえる

 

iPurifier SPDIF 2の出番です。




S/PDIF信号を出力するメインストリームのデバイスは、ジッターが多量に発生するためにサウンド伝送の品質の低下に苦しむのが典型です。つまり、デバイスの音質が常に不足している状態だということです。

 

iPurifier SPDIF 2は、妥協を強いられていた信号の純度を回復して音質を若返らせ、温かみ、奥行き、強弱の対比を生み出します。

 

オーケストラのクレッシェンドが目一杯に、より深く、より豊かになります。NetflixSkyの映画が、これ以上ないほどの音質で聞こえます。

 

ゲーム体験も強化されます。Forza Motorsport 7〔レーシングシミュレーターゲーム〕のアルファロメオが、座っているソファーよりも大きくズームされ、ゾンビがあなたの真後ろに現れます。 




 トランスポート → DACのシステムを変容させましょう

 iPurifier SPDIF 2は、ビットパーフェクトです。DTSDOLBY DigitalDoPの信号に対応し、192kHzまでのフルHDをサポートしています。TOSLINKや、S/PDIFのほぼあるゆるデジタルケーブルに対応しています。S/PDIFと光の両方を同時に出力することができるので、同時に2つのデバイスに接続することができます! 同軸と光の間の変換器としても使用することができます。

 

ハイエンドのCDトランスポートとDACS/PDIFで接続してご使用の場合には、そのシステムにSPDIF iPurifier2を入れてみてください。そのジッター撃退能力は、なかなか印象的です。ガルバニックアイソレーションが実行されるので、その音質は非の打ち所がなくなります。 




 

超静かな電源

さらにこれに「超静かな」iPowerが加わります。iPurifier SPDIF 2は、5V以外の電源は使用できません。

 

「電池よりも静かな」 オーディオファイル・グレードの電源iPowerが、この仕事を見事にやってのけます。




 では、私たちはジッター問題をどう解決したのでしょう?

 iPurifier SPDIF 2は、弊社のチーフデザイナーであるトルステン・レッシュが40年近い年月をかけて研究した成果です。

 

上述したように、このデバイスはS/PDIFジッターを除去して、妥協を強いられていた信号の純度を回復して音質を若返らせ、温かみ、奥行き、強弱の対比を生み出すのです。

 

簡潔に言えば、iPurifier SPDIF 2は、4つのレベルでジッターに挑みます。

 

110MHz Global Master Femto Clockで再クロック → ジッターが低減

2)ソース機器をフル・ガルバニック・アイソレーションしてDACから信号を再発生させる → ジッターが低減

3)周囲の環境と電源に起因する電磁干渉を低減して信号を回復  → ジッターが低減

4)超クリーンなiPower電源で再び生命を与える  → ジッターが低減



BEFORE
BEFORE


AFTER



テクノロジー

超高速な10MHz Global Master Timing Femto Clockが信号をすべて再クロックすることを可能にします。ソース機器から安定した、高品質な信号を再発生させます。タイミングが回復することによって、信号の低下がなくなり、ジッター(サウンドの歪み)が回避されます。



ガルバニックアイソレーションによって電気回路が分離され、迷走電流が除去されます。光入力でこれを使用することによって、ノイズによる汚染が低減します。

 


4つの大型タンタル・キャパシターによって電源信号が改善され、その結果EMI干渉がいっそう低減します。

 

SPDIF iPurifier2は「ビットパーフェクト」テクノロジーを使用しています。信号をオーバーサンプリングしたりアップサンプリングしたりしないということです。音楽が本来意図されていたままの、オリジナルのフォーマットで保たれるのです。

 

仕様

  • 対応信号:192/176.4/96/88.2/44.8/44.1kHz1624BitMQADSD/DoP, Dolby DigitalDTS
  • 入力:光ミニジャック&金メッキ同軸コンボコネクター(インピーダンス75Ω)
  • 出力:金メッキ同軸コネクター(インピーダンス75Ω)&光ミニジャック
  • 電源:USB Type-C5V/500mAiPower 5Vを同梱)
  • サイズ:76×19×20mm
  • 重量:56g(梱包時265g
  • バーコード:5060738780976
  • 標準的な小売価格:26,000円(税別)
  • 発売日:2020年9月18日

2020年7月22日水曜日

横幅70cmのミニシアター ~ ネトフリを省スペース・小音量で24時間存分に楽しむために ZEN DAC+JBL 104大活用

ZEN DACの使いこなしエッセイをTWCSGスタッフMr.Sが執筆。ご参考になれば幸いです。


70cm。こたつテーブルの一辺のサイズ〜JBL104-BTWとZEN DAC


このどちらのお宅にも存在するスペースに、小さな小さな自分だけの映画館を作ることができるんです。小さな画面、小さな音でも想像を超えるスケール感で観れるのがそのポイント。
早速レシピの解説といきましょう。使うのは普段使いのiPad。もちろんiPhoneやAndroidのスマートフォンでもOK、お手元のものをご活用ください。そこにスピーカーとUSC DACをちょい足ししてみましょう。ちょうどこんな感じです。


「どうすればいつものテーブルの上なんかに小さな映画館ができちゃうのかしら?」

今回チョイスしてみたモデルは以下の機器です。

  1. Bluetooth対応パワードスピーカー:JBL Professional 104-BTW-Y3
  2. USBDAC:iFi audio ZEN DAC

ミニシアターの核となる大切なスピーカーは、お若いアクティブな皆さんならばクラブやライブ会場のPAシステムで、ベテランな人生域を歩まれる皆さんならば往年のジャズ喫茶でそれぞれお馴染み、信頼信用のJBLマーク。どんな世代に属していてもきっとどこかで接したことがあるであろう、いつもみんなが気づかぬうちに楽しんじゃっているジェネレーションギャップを超えた名門ブランドです。

「スピーカー、少し大きいんじゃない?そもそもウチは大きな音が出せないんだけど」

これはいいご指摘。ハイ、そうなんです。小さな音で聴かなければいけないからこそ、それなりの大きさのスピーカーを選んでいます。ここはひとつめのポイント。手のひらに乗るような極小のスピーカーって、実は細かい音が聴き取りにくいんですね。聴き取りにくいからボリュームを上げてみると、今度は割れたり歪んでしまって音として成立しなくなってしまう。つまり、ボリュームノブによる適切な音量調整域が逆に狭くなってしまうんです。小さく且つ適切な音量でしっかりとすべての音を聴き取りたいから、あえてのこのサイズ。でも実際に設置してみるとそんなに大きくはないって気が付いてもらえるはず。でないと、こたつテーブルサイズの上にマイシアターは作れませんから(笑)

そして、もうひとつのポイント。小型のUSBDACというオーディオ機器も併せて使いましょう。

USBDACとは、iPadやiPhone/スマートフォン、パソコンのサウンドクオリティを劇的に改善してくれる魔法の箱。アーモンドチョコレートの箱よりちょっと小さい程度の大きさです。

適切なサイズのスピーカーとUSBDACの相乗効果によって、小さな音量の時の聴き取りやすさが段違いに高まるんですよ。先ほども触れましたがもう一回。ボリュームをついつい上げてしまう理由って実は単純。小さい音や細かい音が聴き取りにくくって、ストーリーにどうにも付いていけなくなるのでついつい上げてしまうんです。音を専門にデータ処理するUSBDACって、タブレットやスマホ、パソコン自身の中でサウンドを処理するときよりもノイズの影響を受けにくいから音のメリハリはハッキリしますし、細かい音の処理も得意なんです。よって、深夜に小音量で存分に映画やアニメを楽しむのには持ってこいの「頼れるオーディオ機器」

おススメはiFi audio ZEN DAC。音のうるさ型、世界のオーディオマニアの支持も厚いイギリスの製品です。




「ちょっとよいスピーカーやオーディオで観る映画やアニメって、どんな感じなの?」
「サウンドのクオリティアップは大画面化と比べて価値があるのかしら?」


映画やアニメのサウンドの創り込みってスゴイですね。あらためて感心したわけです。よく考えてみますと、映画やアニメの劇中サウンドは“オリジナルサウンドトラック”という名称で、立派な音楽ジャンルとして成立してますものね。

緊迫する場面、バックグランドのサウンドって作品表現の上でどのように描かれるのか気が付いていらっしゃいますか?ストーリーにおける伏線。これから先を暗示するような場面では左右方向に細長く、そして奥行きを持ちながら限りなく単調に流れていきます。次いで突如としてやってくるストーリーが大きく動き出す見せ場のシーン。ストーリーの重要パートです。差し掛かるや否や画面の上下前後の方向へとサウンドが激しく揺さぶりをかけてきます。いつもはさして気にもしてなかったバックグラウンドのサウンドを背景に、登場人物の声や吐息、そしてため息が時折浮かび上がるよう。臨場感ありきのストーリー。そしてそこに生きるキャラクターたち。こんな演出に気が付くと、キャラクターに命を吹き込む俳優さんや声優さんの声に魅かれる方が多いというのも、なるほど確かに納得です。「天才だわ、この作品を手掛けたひとって」そんなひと言もきっと囁きたくなろうもの。

ほんの横幅70cm足らずのホームシアターだって、あの作品からそのくらいのレベルでちゃんと感じられるんです。臨場感って、サウンドから受ける影響のほうが実は大きいものだから。

ちなみにこのシステムならば細かい音も丁寧に漏らさず耳に届けてくれますから、深夜の小さな音でも大丈夫。爆音? 有り得ません(笑)この組み合わせならばそんな必要はなし。画面サイズを超えるスケール感。映画館的サウンドの充実は作品に没入させてくれる魔法と言えましょう。きっとオールナイトで無我夢中になってるはず。気が付くと既に日が昇っているかもしれませんね(笑)

それでも「今日はどうしてもヘッドフォンを使いたいんだ」というときだってお任せを。ZEN DACに搭載されるヘッドフォンアンプならば、ビギナー向けからスーパーマニア向けに至る、今巷に存在する有線タイプのヘッドフォンやイヤフォンに対して満遍なく適合します。これも素晴らしいサウンドなんですよ。

さあ、いつものテーブルの上をプライベートミニシアターに。NETFLIXなどのサブスク配信で映画やアニメをいつも以上に楽しんでください。


より素晴らしく使いこなすためのTIPSをご紹介

まずはその0。スピーカーの下に台座としてコースターを敷いてみましょう。これ、一丁目一番地なので、あえて“その0” で。

スピーカーの下に敷く台座をして、オーディオの世界ではインシュレーターという言葉で呼んでいるのですが、その目的はスピーカーの振動を机や床に響かせないようにするためのもの。スピーカー以外の余計な音をとっても低減させることができますので音が濁らず、また床を伝う騒音も抑えます。ホントにいいことづくめ。一般家庭でスピーカーを使うときのマストアイテム。


このインシュレーター、オーディオマニア向けには目ん玉が飛び出るほどのプライスで売っている専用製品もあるのですが、ここでそんなマニア向け製品を選ぶのは野暮というもの。上の画像では、IKEAのコルクコースターをひっくり返してその上にスピーカーを置いています。これで十二分に音がよりハッキリクッキリ、騒音になりそうなテーブルの振動だってとっても抑えられています。10cm程度の直系のものであれば、コルクに限らず木製でもゴム製でも効果があるはずです。IKEAに限らず、ニトリや100均にだってありますから、これは是非活用してみてください。あるとないじゃ全然違いますよ。

その1。iPadとUSBDACはあえて有線で接続してみましょう。

「え?このスピーカーってBluetoothが使えるじゃない?」

ええ、そうなんです。でも、ここはあえての有線。お料理でいうところの隠し味。iPadであればAppleさんの純正カメラコネクションキットを介して普通のUSBケーブルで結線します。するとどうでしょう!声が効果音が、踊るような躍動感にあふれます。

一般的なBluetooth接続でのサウンドモニターにありがちな遅延もありません。遅延とは、「画面に映る登場人物の口の動きに比べて、実際の音が少し遅れて聴こえるちぐはぐな状態」を言います。今、Bluetoothでちょっと議論になっているホットな問題でもあります。映画やアニメ、それでは具合が悪いですよね。そこは古式ゆかしい王道の有線接続で根本的に対策を施しましょう。



その2。USBDACには専用の別売ACアダプターを使って単独に電源供給を行いましょう。

今回選んだZEN DACは、USBの接続元がパソコンであった場合はUSBバスパワーという仕組みでパソコンから電源供給を受けることが出来ます。これはデスクトップパソコンでもノート型パソコンでも同じです。ですが、iPadやスマホなどのポータブルデバイスは、自身のバッテリー持続時間を維持するために、USBDACのような外部USB機器に対しては十分な電源供給能力を持っていないのです。

そこで裏ワザ。iPadやスマホでもZEN DACを動かせるようにするために、ZEN DAC専用のiPower5Vという名称の別売ACアダプターを併用しましょう。サウンドをUSBDACという専用の機器で処理する効果に加えて、サウンド処理の専用電源化でさらに高音質化を図ることができます。この裏ワザはもちろんパソコンでも使うことが出来ます。母艦がパソコンの方にも絶対有利に作用しますので、iPower5VはZEN DACを使うときのマストアイテムですよ。



その3。USBDACとスピーカーの音声ケーブルは、ぜひともバランス接続で。

さあ、ここがこのシステムが本丸です。世間に幾多数多存在するパワードスピーカーやUSBDACの中から、何故 JBL Professional 104-BTW-Y3とiFi audio ZEN DACをペアとして設定したのか? それが、「バランス接続」というキーワードです。

ちょっと難しいお話になりますが、ざっとこのバランス接続についてご案内しておきましょう。私たちが家庭環境においてオーディオ機器を使用するときの接続の仕組みは、通常アンバランス接続と呼ばれる方式を利用しています。この仕組みで代表的なものは、端子が赤白に彩られた通称「ピンプラグのケーブル」を使用する形。対して、バランス接続という仕組みは形状も違い、電気的な仕掛けで工夫すら凝らしておりますので、一般的なアンバランス接続よりもノイズに対してとても強い特性を持っています。とってもノイズに強いということは、外乱に負けてしまいそうな小さくて細かいサウンドもより明瞭に伝送できるのでした。繊細な音への配慮は、ストーリーや設定に基づく作品のディテール表現やリアリティの追求にとって決して欠く事のできない大切な要素というわけです。その効果たるや絶大でして、作品に対する表現の豊かさは一般家庭向けのアンバランス接続で感じ取れるレベルとは比較にすらなりません。

よって、音楽や映画、アニメを制作する折に使われる録音スタジオでも、このバランス接続が採用されています。要するに、皆さんが心を打たれたあの作品の俳優さんや声優さんに使われたマイクも、あのバンドのレコーディングも、本をただせば全部バランス接続だった、と言っても過言ではないのであります。

さて、JBL Professional 104-BTW-Y3とiFi audio ZEN DACのペアの話に戻りましょう。

この両モデル、そんなバランス接続に対応しているのです。元々業務用オーディオ機器で一般的な規格ですので、これが家庭向けのオーディオ機器に採用されている事例は、スーパーマニア向けのコンシューマオーディオ機器くらいにしかありません。せっかくこの組み合わせで使うのならば、接続は是非バランス接続でいきたいですよね。この組み合わせがそこらに転がるシステムとはちょいと違ってるんですよ、という証と言えましょう。

このシステムにてバランス接続を行うための専用ケーブルは別売でちゃんと用意されておりまして、それが、TOPWINGブランドでリリースされている「White Barrel 4.4 TRSケーブル」。少々値の張るオプションではありますが、その効果といえば前述のとおり絶大。あの声優さんや俳優さん、バンドメンバーがレコーディングに使ったであろう仕組みと同じ接続をして、お気に入りの作品を再鑑賞してみましょう。改めて感じ入る感慨や感嘆、新たな発見、あなたしか気が付かないとても楽しいツボが隠れているかもしれませんよ。






「お片付けしたい時もあるんですけど、そんなときはどうしたらいいのかしら?」

部屋の中心に置かれているテーブル。それって生活の中で休みなく使い続けている家具ですよね。お客さんがやってくればテーブルを全面に囲んでお食事を・・・なんてこともきっとあるでしょう。そんなときはテーブルの上をきれいサッパリにしておかねばなりませんよね? とてもミニシアターの機材を置きっぱなしにしておく、なんて出来ないはず。では、機材一式を解体してお部屋の棚にまるっと片付けてしまいましょう。

ケーブルやiPadも含めてミニシアターの機材一式を解体して棚にしまうとこんな感じになります。



画像例のとおり、一辺35cmのキューブボックスに収納しきってまだ隙間が残っていますから、普通のカラーボックスのひと棚ですと2/3にも満たない程度でしっかり収まると思います。これならば、お客さんとテーブルの上でお食事、なんていうときにはササっと簡単に片づけてしまうことが出来ますね。

限られたお部屋のスペースは有効利用しなきゃいけません。このシステムならば手間取ることなし。どうぞご安心を。


いい時代になりました。テーブルの上でプライベートミニシアターがリーズナブルに実現できるなんて

世はコンテンツ視聴と言えば「サブスクリプション」。サブスクのお手軽さは映画やアニメ、音楽の楽しみ方を根本的に変えてしまいました。劇的な勢いによるテレワークを例としたオンライン化の浸透に伴って、個々人の中のプライベートと社会の接点すらその密度が変わろうともしています。

そんな背景から、プライベートな趣味にも仕事にも通信を伴うwebサービスの利用や関連デバイスの導入はハードルがどんどん下がっていく方角へと向くわけですが、浸透するに連れて、段々とその質が問われるようになるのだろうと思うのです。

「手軽さと質」はいつの時代もトレードオフな関係であること、長い時の流れを見据えてもそこに間違いはありません。ですので、極端に手軽さへ振った先を思いますと、それは「人の感性をより良く満たす」という当たり前が薄れていくベクトルやもしれない、というわけであります。

大切なことはバランス。合理的で便利だけれども、手の掛かるものが感じさせてくれる充実感だってしっかり満たしてくれること。今回ご提案しますシステムは、そのバランスをきっと叶えてくれるものと信じています。

このシステムは映画やアニメ、音楽の鑑賞だけにしか利用価値を見出せない様な用途限定されたものではありません。特に「人の発する言葉の表現」が大変素晴らしいシステムですから、英語をはじめとするオンライン語学教室での講師の発音をしっかり両耳で聴き取るようなお習い事利用やZOOMなどのオンライン会議ツールでのリアルタイム音声モニターとしてもハイレベル・ハイクオリティに対応できる、多用途適用可能なユーティリティハードウェアでもあります。

最近リーズナブルにはなったのだけれど、あまり音の良くない製品の多い大型テレビ用の音声モニターとしてリビングに置くことだってできましょう。そういう使い方ならば、なにもパーソナルなシステムに留まらず、ファミリー共有のBluetooth対応ミニオーディオシステムとしても華麗に飛躍、変身いたします。



今の時代だからこそ存在すべき、新しいスタイルに適合したマルチパーパス・オーディオシステム。突如到来してしまった、ボーダーレス&タイムレス、そしてエリアレスなライフスタイルへの適性は抜群だと思うのです。

では、これからの日々のさらなる充実をお祈りいたします。


参考情報その1:見本写真の商品構成一覧です。



<本体>

  • Bluetooth対応パワードスピーカー:JBL Professional 104-BTW-Y3(電源/スピーカーケーブル付属)= オープンプライス ※標準的な売価例 ¥22,000~¥23,000程度(税別)=
  • USBDAC:iFi audio ZENDAC(USBケーブル付属)= 標準小売価格 ¥18,000(税別)=


<メーカーオプション類>

  • USBDAC用ACアダプター:iFi audio iPower5V = 標準小売価格 ¥6,800(税別)=
  • iPad/iPhone向USB接続用キット:Apple Lightning-USBカメラアダプター (Androidの場合はこの代わりにOTGケーブルを利用) = Apple Storeオンライン売価 ¥2,800(税別)=  ※OTGケーブルの場合:市中売価例 ¥700程度
  • 当該構成向バランス接続用スペシャル音声ケーブル:White Barrel 4.4TRS = 標準小売価格 ¥18,000(税別)=


<ちょい足しアクセサリー類>

  • スピーカー用インシュレーター(台座/直径10cm程度):IKEA コルクコースター 2ピース    = IKEAオンラインストア 売価例 ¥200程度(2ピース)=
  • iPad用スタンド:ダイソー 木製イーゼルスタンド  = 市中売価例 ¥100 ~ ¥300程度 =
  • サウンド反射抑制・テーブル振動抑制目的のテーブルクロス:一般的なテーブルクロス  = 市中売価例 ¥ 800〜程度 =

<設置スペース>

  • 横幅70cm・奥行15cm程度の占有面積にてワーキングテーブル上に並べてシステムを配置



参考情報その2:スピーカー用横置き台座について

JBL Professional 104-BTW-Y3は、スピーカーエンクロージャー側面(筐体側面)がラウンド加工されていますので、そのままでは横置きにすることが出来ません。この場合も画像例のようなちょい足しグッズを流用することで、横置き台座として使うことが出来ます。画像を参考に、Amazonや業務用食器専門ショップを探してみてください。一般的なものですので比較的容易に見つけることが出来ると思います。

<ちょい足しアクセサリー>
・スピーカー用横置き台座(長さ7~9cm程度):一般商品名 ナイフレスト(シルバーレスト)
 ※いわゆるナイフ・フォーク置きです。
   = Amazon売価例 ¥500程度(1個)=




2020年4月10日金曜日

Aurora発売のお知らせ




iFiの新しいワイヤレス音楽システム「AURORA」は、独占技術をこれ一台にまとめ、他のどのようなデスクトップ・オールインワン・システムとも違う音の体験をお届けします。

竹の外装で囲まれ、独特のアルミニウム・フレームで支えられたAURORAのデザインは、きわめて印象的です。この美学は、フランスのプロダクト・デザイナー、ジュリアン・アジザが、東京の表参道&原宿エリアの建築物にインスピレーションを得て生み出したものです。AURORAの側面をカーブしながら覆う竹のフィンの背後に、6つのドライブ・ユニットが、さらには下部に2つのバス・ラジエーターが、心地よさそうに収まっています。このシステムのコントロール・パネルは前面中央にあり、タッチセンサー式のコントロール系と有機液晶ディスプレイが竹の中に埋め込まれています。



AURORAという名前は、そのサウンドにインスピレーションを得て付けられたものです。置かれた空間にぴたりと合った、著しく広いサウンドステージを生み出すのですが、それはまるで、オーロラが空を光で満たすように部屋を満たし、いつも聴いている音楽に衝撃を生み出し、お気に入りのアーティスたちの演奏にあなたを浸らせてくれるのです。



見事な接続性

AURORAは家庭のWiFiネットワークに接続できるので、お気に入りのアプリで音楽をストリーミングしたり、コンピューターやNASなど、ネットワークに接続された機器に保存された音楽ファイルを再生したりすることができます。Bluetoothも搭載しているので、どのようなスマート機器からでも直接ストリーミングすることができます。



AURORAではハイレゾ・オーディオの再生も可能で、192kHz/32-bitまでのデータを、WiFi、USBケーブル、Ethernetケーブル経由で、変換やダウンサンプリングなしで再生することができます。
Bluetoothによるストリーミングの場合も、典型的なものよりもずっと良い音質を生み出すことができます。iFiの技術によって、市販のBluetoothよりも「ロス」の少ない音質が確保されているからです。AACはもちろん、aptX、LDAC、HWA、など、最新の高品質Bluetoothコーデックをサポートしているのです。




WiFiネットワークへの接続は、ブッシュボタン式のWPS設定方式によって、これ以上ないほど簡単になっています。Linkplay社のMUZO Player app(あるいはその他のUPnP/DLNAストリーミングapp)を使って、システムをコンフィギュレーションし、音楽をコントロールすることができます。AirPlayとSpotify Connectもサポートしています。


AURORAを複数台WiFiネットワークでリンクすれば、シームレスなマルチルーム・システムが実現し、同時に再生したり個別にコントロールしたりすることが可能になります。(※2台使って片チャンネルずつLとRを振り分けることもできます)
SpotifyやTIDAL、AMAZON Music HDなどのサービスから音楽をストリーミングしようと、TuneInなどのappを使って何千ものインターネット・ラジオ局をサーフィンしようと、AURORAはあなたのデジタル・オーディオ・ライフスタイルのすべてをカバーします。

PureEmotionで増幅された音楽

AURORAの心臓部には、iFiが「PureEmotion」と呼んでいる専用のアンプ・テクノロジーが搭載されています。鍵となるいくつかのステージで構成されたハイブリッド回路設計です。そのひとつとなるプリアンプ・ステージには、ロシア製の6N3P真空管を組み込んでいます(有機液晶ディスプレイに隣接する窓から見ることができます)。





このステージは、AURORAのDAC(デジタルからアナログへの変換)回路(ESSテクノロジーの有名な32ビットSabre DACファミリーのチップを基盤にしています)から送られてくるアナログ・オーディオ信号を受け取り、さらなる増幅に備えてゲインを増し、サウンドに純粋な音質、オープンなイメージング、自然な流れを与えます。

続いてこのロー・レベルの信号は、パワー・アンプ・ステージへと送られます。iFiの「カレント・マルチプライヤー回路」です。これは、きわめて高効率なスイッチング・パワー・アンプで、いわゆるDクラス・アンプと共通の部分を持っていますが、同じではありません。

Dクラス・アンプ・モジュールは、オーディオ製品でよく使われます。なぜなら、それらはエネルギー効率が良く、小さな機器から比較的大きな電流を発生させることができるからです。しかし、音質の点で言えば、典型的な市販のDクラス・アンプは、不足している点が多々あります。何より、様々な周波数でスイッチングが起こるのですが、それが可聴帯域で起こることがある点です。出力レベルが高くなればなるほど、スイッチングの起こる周波数は低くなるのです。

iFiの「カレント・マルチプライヤー回路」は、それらとはまったく異なっています。なぜなら、スイッチング周波数が超高域の1.5MHz帯域のあたりに固定されているからです。これは、可聴帯域をはるかに超えています。その結果、効率が大きく高まり、典型的なスイッチング・アンプよりもはるかに優秀なリニアリティーと低ノイズを維持しながら、真空管によって供給される電流を数千倍増幅することができます。これに、ローパス回路とフィードバック・ループが組み合わされるのですが、このフィードバック・ループは、出力周波数が負荷に対して理想的になることを確保するとともに、確実な精度を確保するiFiのGMT(グローバル・マスター・タイミング)回路を経由して、すべてが「クロックにロックされている」状態になることを確保します。

このアンプ・テクノロジーの巧妙な融合によって、音の純粋さを保ちながら、それにハイレベルな魅力、スピード、快感を生み出すダイナミックさが結びついたサウンドが可能になり、音楽の感情面での特質が最大の効果を持って引き出されることを確保するのです。

上がiFi AURORAの構成、下が一般的な「ハイエンド」ワイヤレス・オーディオシステムの構成。

独自の構成によるカスタム・ドライバー

「PureEmotion」アンプ・ステージは、AURORAのカスタムメード・スピーカー・ドライブ・ユニットにトータルで320Wのパワーを送り出します。メイン・ドライバーは4つのユニット(フロントに2つ、両サイドにそれぞれ1つずつ、計4つ)で構成され、長繊維のコート紙で作られた120mmコーン型という贅沢な仕様になっています。硬さと自己ダンピングのバランスが最適になることを目指して選定された素材です。これが大型マグネット、共振帯域が可聴帯域のはるか上にあるバスケット、そして偏位運動がメカニカルに制御されダンプされることを確保する、多岐にわたる方策と組み合わされ、その結果、ボリュームを上げても明晰性とコントロールが維持されるようになっているのです。

この写真では、4つのメイン・ドライバーのうちの3つと、トゥイーターの1つが、竹製の筐体に収納されているのが見える。この上を、竹のフィンが特徴的な外装が覆っている。

珍しいことですが、これらのメイン・ドライバーは、可聴帯域スペクトラムの広大な帯域の大部分をカバーするために広帯域で動作し、非常に高い周波数と低い周波数でロールオフするようになっています。このドライバー・ユニットの設計は、AURORAの筐体(硬く、バランスが良く、音を吸収する性質を持った天然素材である竹を使用し、ダンピング素材が周到に配置されています)が生来持つ性質とも相俟って、60Hzから8kHzのあたりでフラットな周波数レスポンスを実現することを可能にしています。きわめて重要な周波数帯域において、1つのドライバーから別のドライバーへの受け渡しをするクロスオーバーの必要性を回避することで、ミッドレンジ全体を通じて優れたフェーズ・レスポンスを実現しているのです。

しかし、ドライバー・ユニットはこれだけではありません。両サイドに配置された28mmのシルク・ドーム・トゥイーターが、8kHzから35kHzの帯域をカバーするのです。高域は5kHzあたりから上の帯域と考えられており、また人間の可聴帯域の限界は20kHzあたりにまで及ぶので、ARURORAの高域ドライバーは、伝統的なトゥイーターというよりもむしろスーパー・トゥイーターのような動作をすると言った方がよいでしょう。可能な限りスムーズな移行を可能にする単純構造のクロスオーバーと、タイム・アラインメントを担う浅いウェーブガイドを備えたこのトゥイーターは、シンバルなどの高周波サウンドを生み出すのみならず、AURORAの空間感豊かなサウンドステージにとってもきわめて重要な存在となっているのです。

さらに、2つのドライバー(長方形の低域用パッシブ・バス・ラジエーター)が、キャビネットの下部に装備されています。これらのドライバーに使用しているダイアフラム(振動板)は、カーボン、鉄、エチレンビニール・アセテートを混合して成型したもので、適切な厚みを持ったダイアフラムからしか得られない適正な共振周波数を実現することのできる、ダンピング効果の高い素材です。これを、自動センタリング機能を持った、二重リブで補強されたゴム製の縁と組み合わせることによって、バスケットの必要性がなくなっています。

最終結果として得られるのは、シルクのようになめらかな周波数レスポンス、広々としたサウンドステージ、他のオールインワン・システムの大半を上回る深々とした帯域にまで達する低域を備えた、シ-ムレスで一貫したパフォーマンスです。

SoundSpaceとTrueBass - アナログ信号処理

単一ボックスであっても、大規模で、空間感の豊かな、三次元的パフォーマンスを引き出すことを謳ったオーディオ製品は市場に溢れていますが、これらの多くは、DSP(デジタル信号処理)を使用してデジタル・データを操作することによって、そういった効果を生み出しています。これは「欠落の生じる」処理であり、サウンドの純粋性と解像力に不利益な効果をもたらします。

iFiは、こういった種類のDSPを使用せず、代わりにAURORAは、すべてがアナログ領域で動作するサウンド・チューニング・テクノロジーを取り入れています。「SoundSpace」もそういったテクノロジーのひとつで、一連のドライブ・ユニット群を、専用のマトリックス(特定の周波数で特定のドライバーからの出力レベルを調節する)と組み合わせたものです。「SoundSpace」は、AURORAの、聴く人を音に浸らせ、部屋を満たすようなパフォーマンスの基本となるもので、これによってキャビネットの制約を超えて、幅、高さ、奥行きが拡大されたサウンドステージを生み出すことができるのです。そしてこれこそが、オールインワンのミュージック・システムではまったく期待できないような、リアルなスケール感と空間感を音楽に与えるのです。



「TrueBass」もまた、厳密にアナログ領域で動作する専用のサウンド・チューニング・テクノロジーです。オールインワンのライフスタイル・システムが生み出す低音の深さと質は、往々にしていろいろと不満な点がありますが、下方に向かって音を放射するバス・ラジエーターを取り入れた「TrueBass」システムによって、AURORAはリアルな深さと精細性を持った、ほんものの低音を生み出すことができるのです。低音の深さをデュアル・レベルでコントロールできるということは、好みに応じて低域のレスポンスを(何と27Hzという低域まで)調節することができるということであり、その結果、ティンパニからベース・ギター、さらにはエレクトロニック・ベースラインに至るまで、すべてがパワフルに、整然と伝送されるのです。



AURORAの底部に備えられた2つのパッシブ・バス・ドライバーが下方に向けて音を放射する。

ART(Automatic Room Tailoring)

AURORAは、すべてが自社開発のART(Automatic Room Tailoring)と呼ばれる「部屋矯正」システムを取り入れています。ボタンを押すと、6つのマイクロフォンが超音波で周囲の壁までの距離を計測します。次に、32ビットのARM Cortexマイクロプロセッサーがドライバー・アレイからの出力を調節して、AURORAのパフォーマンスを精確に適合させます。この効果は、サウンド・エンジニアが異なった場所に合うようにサウンドを適応させる際に、ミキシング・デスクで行う調節と同じです。



すべての調節は厳密にアナログ領域で行われ、他の部屋矯正システムがやっているようにDSPやフィードバックに依存することはありません。これによって、部屋の様式や壁からの反射に対して不自然な方法でサウンドを「ニュートラル化」しようとすることなく反応して、ずっと精細で精確にサウンドを適合させることができます。大きな部屋、小さな部屋、部屋の角、壁際、フリースペース - AURORAをどこに置こうと、最高のパフォーマンスを見せてくれるのです。

AURORAの背面の6つのマイクロフォン - 2つが後ろ向き、2つが左向き、2つが右向き。これらが超音波で壁までの距離を計測する。

多目的な使い方

ARTの助けによって、AURORAはご使用になりたい形でご使用いただくことができます。テーブルやサイドボードの上に置いてお好きな音楽のプレイリスト、ラジオ局、ポッドキャストをストリーミングすることもできれば、ウォールマウントのテレビの下に置いてBluetoothや光ケーブルで接続して、テレビのサウンドをどんなサウンドバーよりもはるかに良い音で流すこともできます。充電式のバッテリー・パックを購入してAURORAの12V電源入力に接続して、屋外のガーデン・パーティーに持ち出すこともできます。どこに置こうと、ARTシステムが、AURORAが最高の能力を発揮するように測定してくれます。

ワイヤレス接続に加えて、ソース機器を接続するためのケーブル入力端子を豊富に備えています。光、同軸、USB、Ethernetの各入力がデジタル・ソースに対応するとともに、RCA入力端子、3.5mmソケットがアナログ入力を可能にします。マイクロSDHCカード用のスロットまで備えているので、音楽をカードにアップロードしてAURORAで再生することもできます。



AURORAが装備していない機能のひとつに、声によるコントロールがあります。たとえばAlexaを取り入れるとなると、オーディオ解像度が16-bit/48kHzに制限されるという点でも、音質に徹底的にこだわるよりも声によるコマンドの聞こえやすさを優先する設計に重点を変えなければいけないという点でも、パフォーマンスに妥協が求められることになるでしょう。とはいえ、それでもAlexaを取り入れたければ、AURORA(あるいはマルチルームで使用している複数のAURORA)をBluetooth経由でEchoスピーカーやInputにリンクすることによって、簡単にこれを実現することができます。



特有のデザインと独自の専用テクノロジーを備えたiFiのAURORAは、他にはないオールインワン・ワイヤレス・ミュージック・システムで、4月20日発売です。価格は190,000円(税別)です。

AURORA仕様

対応スペック
  • 16-32Bit44.1kHz~192kHz
入力
  • aptxHD/aptxAdpative/aptX/LDAC/HWA/AACによるハイレゾ対応Bluetoothオーディオ
  • NASまたはサーバーからのネットワークオーディオ再生、エアプレイ、ストリーミングオーディオ(Spotify/Apple Music/Amazon Music/Tidal hifi/Deezerなど)、USBストレージからの再生、SDカード、同軸および光S/PDIF(ブルーレイプレーヤー、ゲーム機、スマートTVなど) 
  • RCAステレオ&3.5mmステレオ (Alexa、CDプレーヤー、レコードプレーヤーからのアナログオーディオ用)
スピーカーシステム
  • 4 x 4.5インチ (120mm) コーティング・ペーパー・コーン・ワイドバンド・ドライバー
  • 2 x 1.1インチ(28mm)シルク・ドーム・トゥイーター(8kHzクロスオーバー)×2
  • 2 x 4.5インチ x 8インチ(120mm x 200mm) スチール製パッシブラジエーター
  • 周波数特性:27Hz - 40kHz
  • 最大音圧レベル:115dB/1m

アンプ部

  • 真空管クラスA増幅とのハイブリッドで動作
  • パワーバッファオペレーティング 1.411MHz/1.536MHzクロックロック
  • 周波数特性:15Hz〜150kHz
  • 最大消費電力:320VA(マリン/カー電源用12V入力)
  • 歪率:0.05%以下

その他

  • 発売日:2020年4月20日
  • 保証:12ヶ月
  • 価格:190,000円(税別)
  • バーコード:5060738782260