2020年11月12日木曜日

micro iDSD Signature発売のお知らせ

バッテリー内蔵PCM768/DSD512対応USB-DAC/ヘッドフォンアンプ

micro iDSD Signature

  • 標準的な小売価格:79,000円(税別)
  • 発売日:2020年11月13日






世界でいち早くDSD512に対応し、好評を博したハイレゾDAC&ヘッドフォンアンプが、内部回路も筐体デザインも強化して、さらに良くなりました。それがmicro iDSD Signatureです。


家庭用及びプロ用で高い評価を得ているオーディオブランド、iFi audioが、いちばん人気の高い製品を再設計してmicro iDSD Signatureを生み出しました。数々の改良によって、パフォーマンスと使用感がさらに高まりました。

オリジナルのmicro iDSDを2014年にリリース、そのアップグレード・バージョンとしてmicro iDSD Black Labelを2017年にリリースして以来、micro iDSD シリーズはiFiのバッテリー内蔵USB-DAC/ヘッドフォンアンプのトップモデルとなっています。新製品のSignatureエディションは、並外れた音質と幅広い対応性で高い名声を得ていた前モデルmicro iDSD Black Labelから、回路設計において最重要部分をさらに強化し、4.4mmペンタコン・ヘッドフォン出力端子を装備しました。 

micro iDSD Signatureは、以前のmicro iDSD Black Labelと同様の172×67×27mmの押出成形アルミニウム筐体です。これはiFiの「micro」シリーズと共通ですが、micro iDSD Signatureは贅沢にもスペースブルーの仕上げを採用しています。 

内蔵充電バッテリーで動作するもののmicro iDSD Signatureはポータブルサイズというよりもデスクトップサイズに近い機器になっています。要するに、コンセントに接続しなくても使うことのできる、持ち運びが容易なDAC&ヘッドフォンアンプなのです。バッテリー駆動により、家庭用電源で稼働する製品よりも有利なパフォーマンスが実現します。超クリーンな安定したDC電源なので、AC電源で生じる電圧の急降下や急上昇、ノイズを誘導するRFI/EMI(電磁干渉/無線周波数干渉)による汚染といった問題が解消するのです。 

バッテリーは、接続されたヘッドフォンのタイプと再生モードに応じて、6〜12時間持続能です。使用中にバッテリーが消耗したら、電源機器に接続して充電しながら同時に再生することが可能です。 

コロナ下では家庭内の移動やワーケーション等により、様々な場所でPCを活用するシーンが多くなってきました。バッテリー内蔵のmicro iDSD Signatureはポータブル利用のみならず、容易に持ち運び、音楽再生を楽しむことができます。

デジタルエンジン






micro iDSD Signatureの「デジタルエンジン」は、iFiが幅広く使用しているバーブラウンのDACチップを基本にしています。ナチュラルサウンドの「音楽性」と「トゥルーネイティブ」のアーキテクチュアによって選定されたものです。以前のmicro iDSD Black Labelと同じように、このDACチップが2個、特製の「挟み込み」コンフィギュレーションで搭載されています。DACチップ2個による4組(各チャンネル2組ずつ)の差動動作の実現は、ノイズフロアが下がり、チャンネル・セパレーションが改善します。つまり、DACとしての能力を増強して細部と微小な強弱の解像度を高めるのです。





ハイレゾ・オーディオも最高フォーマットに対応しており、32bit/768kHzまでのPCM、DSD512までのあらゆるレベルのDSD、シングルスピード及びダブルスピードのDXDに対応しています。ハイレゾ・ストリーミングのコーデックであるMQA(TIDALの「Masters」などで使用されています)もレンダラー対応しています。バーブラウンのチップの「トゥルーネイティブ」設計のおかげで、PCMとDSDはそれぞれ独立した経路を通るので、DSDもPCMもアナログ変換までネイティブな形のままの「トゥルーネイティブ」を保持します。他のブランドのDAC機器には見られないことも多い性能です。




デジタルエンジンには、広範囲にわたるジッター除去テクノロジーが用いられています。これには、iFiのGMT(Global Master Timing)フェムト秒精度クロックとインテリジェントなメモリー・バッファが含まれています。micro iDSD Signatureはまた、iFi独自のGTO(Gibbs Transient Optimized)デジタル・フィルターも装備しています。好みに応じて他のデジタル・フィルターもファームウェアのアップデートで利用可能です。 

http://ifi-audio.jp/firmwarenew.html

サーキットトレーニング(回路の改良) 

micro iDSD Black Labelのアンプ・ステージはバッテリー駆動のポータブルUSB-DAC/ヘッドフォンアンプでは最高品質であると広く認識されていました。きわめて高感度なIEM(インイヤーモニター)から莫大な電流を要求するプレーナー型ヘッドフォンに至るまで、あらゆるタイプのヘッドフォンを平気でドライブすることができるからです。今回のmicro iDSD Signatureのために回路は細かくチューニングされましたが、以前と同じパワー(4,100mWまで)とダイナミック性能は保持しています。信号経路の方はさらに洗練され、音のテクスチュアと細部を最大限に表現できるようになっています。


micro iDSD Signatureの回路には、全体にわたって高品質な部品が使われています。ポケットサイズのDAC&アンプと比較して大きめの筐体という要素を利点としているのです。



デジタル・ステージとアナログ・ステージの両方に、iFi特製の超低歪みオペアンプ(OV2028/OV2627)を使用するとともに、手作業で選定したコンデンサーも使用しています。多層セラミック・タイプのTDK C0G、ポリフェニレンスルファイド・フィルム・タイプのパナソニック製ECPU、アルミニウム・ポリマー・ソリッド・タイプのパナソニック製OS-CONなどです。MELF薄膜抵抗器と太陽誘電株式会社の誘導子、ムラタの部品も回路設計に組み込まれています。



これらはみな高価な部品ですが、ESR(等価直列抵抗)の低さ、高い安定性、低歪みといった、クラスをリードする品質によって、音質に大きな効果を発揮します。長時間にわたる試聴テストと実験室での厳格な分析を経て、音楽を最大に楽しむのに最適な回路の設計が決定されているのです。

回路設計の重要な側面に、ダイレクト・カップリングがあります。つまりカップリング・キャパシターがないということです。伝統的なDCサーボなしでこれを達成しているのですが、iFiではこの設計を「ダイレクト・ドライブ・サーボレス」と呼んでいます。 

幅広い対応力

ヘッドフォンとデジタル音楽プラットフォームがきわめて多様な中で、しかもそのどれもが異なった技術的特徴を持っている中で、多くのDAC&ヘッドフォンアンプ・メーカーの「フリーサイズの服(ワンサイズですべてに合う服)」というアプローチは、多くのユーザーが音楽を最高の音で聞くために必要としている対応幅の広さを提供できていません。iFiは製品をもっと柔軟に設計して、スイッチの切り替えで様々な設定に対応して精緻な音を生み出すようにしています。どのようなヘッドフォンにも合わせることができる設定、デジタル・オーディオ・ファイルの様々な品質に、そしてもちろん個人の好みに合わせることができる設定 — micro iDSD Signatureはこの幅広い対応性を徹底的に提供します。



デジタル・ステージは、様々なフィルターを設定することができます。PCMファイル用には「Standard」、「Minimum Phase」、「Bit-Perfect」を、そしてDSD用には「Standard Bandwidth」、「Extended Bandwidth」、「Extreme Bandwidth」を用意しています。アンプ・ステージも3つの設定によってパワーとゲインを調節することができます。「Normal」、「Turbo」(電力を多量に必要とするヘッドフォンを駆動するためにパワーを上げます)、そして「Eco」(高感度のIEMに合わせたり、バッテリーの持続時間を延ばすためにパワーを下げます)です。

感度の高いIEM(多くのDAC&アンプの苦手分野です)をさらに最適化するには、iFiのIEMatchテクノロジーを使います。これによって出力レベルを合わせることができるのです。2つのレベルのIEMatchが利用できます。「High Sensitivity(高感度)」と「Ultra Sensitivity(超高感度)」です。 



iFiのヘッドフォンアンプに馴染んでいらっしゃる人々は、XBass+と3D+の設定もおわかりになるでしょう。これらの特製回路は、micro iDSD Signature用に細かくチューニングされており、好みに応じてOnにしたりOffにしたりすることができ、音の純度を保ちながらアナログ領域で細かなチューニングを実行することができます。XBass+は周波数レスポンスを調節して低域を強化するので、オープンバック型のような低域の軽いヘッドフォンに有効です。3D+はヘッドフォンで音楽を聞く時によく感じる「頭の中で音楽が鳴っている」という効果を補正してヘッドフォンの音場を広げ、スピーカーを聞いているような体験をもたらしてくれます。 

最適化された入出力

筐体の背面には2つのデジタル・オーディオ入力端子が装備されています。USBオーディオ用のUSB-Aオスと、S/PDIF同軸/光に対応した3.5mmジャックです。S/PDIF同軸は3.5mmプラグで、S/PDIF光は光丸プラグで接続します。


珍しいことに、USBオーディオ入力は、通常の「USB-Bメス」ポートではなく「USB-Aオス」コネクターになっています。これによって、ポータブル端末との接続において他メーカーのDAC&ヘッドフォンアンプに広く見られるUSB/micro USBポートよりももっと完璧なメカニズムが実現します。Lightningポートを備えたiPhoneやiPadを使用する際にも、AppleのLightning-USBカメラアダプタ(CCK)を、USBメス→オスの変換アダプタなしに直接接続することができるので、有利です。


2つのデジタル入力端子の間にRCAアナログ出力端子が装備されています。これはラインレベル固定出力端子で、micro iDSD SignatureをDACとして機能させて、プリメインアンプやプリアンプに接続することができます。



フロント・パネルには、ボリューム・ノブ、XBass+、3D+スイッチの隣にヘッドフォン出力端子がペアで装備されています。標準的なヘッドフォン用の6.3mmシングルエンド出力端子(3.5mmプラグを備えたヘッドフォンはアダプタを使って接続することができます)と、バランス接続が可能なヘッドフォン用の4.4.mmペンタコン、iFi「S-Balanced」出力端子です。高品質なヘッドフォンやIEMは、ますますこの4.4mmペンタコン端子を備えるようになっています。オプションでケーブルを4.4mmペンタコン用にアップグレードできるようになっている機種も増えています。この出力端子によって、最高の音質が実現するのです。

数々の変更点

前モデルのmicro iDSD Black Labelバージョンからのいちばんわかりやすい変更点は、細かくチューニングされたオーディオ回路、4.4mmペンタコン・ヘッドフォン出力端子、そして新しいスペースブルー仕上げですが、新しいSignatureエディションには、他にも多数の強化が盛り込まれています。

フロントパネルとリアパネルのプレートはよりスマートに見えるようにトリミングされ、再設計されたボリューム・ノブとXBass+と3D+用の新しいスイッチが備えられています。再生中のサンプリング周波数を表示するマルチカラーのLEDもフロントパネルに配置され、IEMatchのスイッチは(これまでのモデルと違って)ユニットの底面から側面に移されています。

USB-Cの充電ポートが、右側面の新しいバッテリー残量表示LEDの隣に配置されています。従来のmicro iDSD/micro iDSD BLはデジタルオーディオ入力用USB-Aオス端子からUSBバスパワーにより充電を行ってきましたが、micro iDSD Signatureではデジタルオーディオ入力USB-Aオス端子はデータ伝送専用となっています。つまり、データ伝送と電力供給が別々のポートによって行われます。従来に比べてバッテリー動作が明確になることで使用方法が分かりやすくなり、さらにはバスパワーによるデータ伝送の汚染を回避することができます。また、充電しながらの利用も可能です。

衝撃吸収用の足もユニットの底面を飾っています。こういったすべてが改良に加わり、iFiの高い評価を得ているmicro iDSDをこれまででも最高のバージョンにしているのです。 



主な仕様

  • デジタル入力: USB3.0-A オス(USB2.0 互換/iPurifier テクノロジー搭載) S/PDIF(3.5mm 同軸/光)
  • 出力: バランス:4.4mm
  • シングルエンド:6.3mm/RCA

DAC セクション

DAC:

  • Burr-Brown デュアルコアBit-Perfect DSD&DXD、PCM DAC
  • クロック:超低ジッターGMT フェムトセカンド・クロック

対応フォーマット:

  • DSD512/256/128/64、 DXD(768/705.6/384/352.8kHz)
  • PCM(768/705.6/384/352.8/192/176.4/96/88.2/48/441.kHz)
  • MQA(レンダラー対応)

フィルター:
  • DSD Extreme/Extended/Standard
  • PCM Bit-Perfect/Minimum-Phase/Standard DXD Bit-Perfect Processing

ライン出力:

  • ダイナミックレンジ(Line):>117dB(A) THD&N(0dBFS Line):<0.003%
  • 出力電圧(Line):>2V  
  • 出力インピーダンス:<240Ω
  • ジッター(correlated):<AP2 test set limit

ヘッドアンプセクション

  • ヘッドフォン出力パワー: Turbo モード パワー(最大) 10.0V/4,100mW
  • パワー(連続) >1,560mW@64Ω >166mW@600Ω Normal モード
  • パワー(最大) 5.5V/1,900mW
  • パワー(連続) >100mW@300Ω  >950mW@32Ω Eco mode 
  • パワー(最大) 2.0V/500mW@8Ω
  • パワー(連続) >250mW@16Ω
  • ダイナミックレンジ(ヘッドフォン):>115dB(A)(Eco Mode, 2VOut) THD&N(ヘッドフォン 500mW/16R): <0.008% 
  • 出力電圧(ヘッドフォン): >10V(Turbo Mode)
  • 出力インピーダンス: <1Ω(iEMatch 非使用時)

その他の仕様

  • 最大出力:4,100mW@16Ω 負荷
  • 連続出力:1,000mW@64Ω 負荷
  • バッテリー:リチウムポリマー 4800mAh
  • 電源システム:USB-C 経由で充電、BCV1.2、1500mAまで
  • サイズ:172×67×27mm
  • 重量:295g
  • 保証期間:12ヶ月
  • 発売日:2020年11月13日 
  • 標準的な小売価格:79,000円(税別) 
  • JAN:5060738784080
  • ※仕様は予告なく変更になる場合があります。

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