2014年9月30日火曜日

DSD再生時にポップノイズが発生するのはなぜか?&DoP再生用ファームウェア(micro iDSD)

質問:DSD再生時にポップノイズが発生するのはなぜですか?

簡易な(初心者向け)回答:これはDSDが本来持っている特徴で、不可避です。

詳しい(技術的)回答:以下をお読みください。


  1. PCMは真正なゼロ(沈黙)を瞬時に生み出すことができます。データの流れが止まると、PCMではDACがゼロにリセットされるのです。
  2. DSDは各サンプル間のレベルの違いだけを記録するので、トラックが変わる時(あるいはPCMからDSDに切り替わる時)には、プレーヤーはDoPマーカーを送りません。
  3. その結果、DAC出力のDSDの出力レベル(DSD-DoP経由の)が、最大レベルと最小レベルの間のどこかの地点(どこでも可能性がありますが、ゼロであることは稀です)に“くっつく”ことがあるのです。
  4. 次の曲が始まる時に、DACは突然新しいDAC値(通常この新しい値はゼロです)を受け取りますが、これは前のサンプルとは無関係です。それでポップノイが生まれるのです。
  5. このポップノイズを減らす唯一の方法は、これらの変化が起こっている間に短時間の沈黙を入れることです。換言すれば、再生ソフトがこれをちゃんと処理し、DoPマーカーを送る前に短い沈黙を入れなければならないということです。
  6. 例:JRiver v19以降はWASAPI下でこれをやっています。ですから、曲が変わる時にポップノイズが聞こえないのです。DoPが止まった時に沈黙をいれる(DACによってはクリック音が除去されます)
  7. 別の例:JRiverでDSD(ネイティブ)を使う時にはポップノイズは発生しません。
  8. オンキョーHFプレーヤーにはこの機能がないので、ポップノイズが発生します。


We hope you found this useful.
お役に立てたでしょうか?


micro iDSDでDoP再生時に発生するポップノイズを低減するファームウェア4.06の提供が始まっています。詳細はこちらから

micro iDSDファームウェア最新版

2014年9月27日土曜日

Mac OSおよびiOSデバイスからのDSD256再生が可能に

Mac用音楽再生ソフトAudirvana Plusの最新バージョンVer.2.0.1、およびiOSアプリhibiki最新版2.5について、iFI-Audioの製品micro iDSDを接続し、DSD256のネイティブ再生の検証を行い、再生が確認できたことをご報告いたします。
以下は再生時のスクリーンショットです。





御存知の通りMac OS及びiOS上でのDSDのネイティブ再生は、DoP(DSD over PCM)1.0方式により実現しています。
DoP方式はデジタルPCMのサンプリングレートに呼応してマーカーを送る方式であるため、DSD256(11.2MHz)のネイティブ再生を可能にするためには、DSDの再生能力において256(4倍速)に対応しているだけでなく、PCMにおいても192KHzの4倍、つまり768KHzに対応している必要があり、その両方の条件を兼ね備えていなければDSDネイティブ再生ができません。
現時点ではiFI製品において2つあるDSD対応製品(nanoとmicro)のうち、768にも対応しているmicro iDSDのみがDSD256に対応していることになります。

以下はその対応を図式化した表です。




​Windowsに採用されているASIO方式の場合はDSDの対応スペックが異なり、nano iDSDであってもDSD256再生(11.2MHz/12.2MHz)再生が可能、micro iDSDはさらにその上の規格であるDSD512(22.6MHz/24.6MHz)の再生も可能です。

なお現在、他社の製品にもDSD256、512対応をうたった製品がありますし、PCMで768KHz対応をうたった製品もありますが、両方を兼ね備えた製品はmicro iDSD以外に存在しません。
したがって、Mac OSおよびiOSデバイス上で、DSD256(11.2MHz)にネイティブ形式で再生できる製品はiFI-Audioのmicro iDSDが世界で唯一となります。




micro iDSD → http://ifi-audio.jp/microidsd.html
hibiki → https://itunes.apple.com/jp/app/hibiki/id592396897?mt=8
Audirvana Plus → http://audirvana.com/



2014年9月13日土曜日

Music to go! にmicro iDSDの詳細レビュー

おなじみMusic to go! ささきさんのBlogエントリーにmicro iDSDの詳細レビューが掲載されました。

http://vaiopocket.seesaa.net/article/405340224.html
ぜひご一読ください!


ポータブル型デジタル・オーディオ・プレーヤーとmicro iDSDのオプティカル接続について

ポータブル型のデジタル・オーディオ・プレーヤー(DAP)とmicro iDSDのオプティカル(光)接続について、一部の機種でうまくいかない場合があるとのご指摘をいただきました。
これはケーブルの精度の問題もありますが、そのほかに以下の理由が考えられるとの回答がiFI本社オフィスからありました。

通常のSPDIF経由のPCオーディオ(たとえばiLinkのようなDDCを用いた場合)は、サンプリングレートが異なるトラック間で、再生開始時にごくわずかに音が途切れます(100~200ミリ秒)。それは、サンプリングレートが異なる時「だけ」であり、また、「ハードウェアのシンクロ機構のためにスタート時に無音にする」機能を使わない設定にした場合に限られます。4分の1秒無音に設定しただけでも、このラグは排除できます。

サンプリングレートが変わる時に、SPDIF入力がリロックするのに数100ミリ秒必要なのは、ノーマルなことです。DAPのジッター(の悪さに起因する)拒絶が大きければ大きいほど、ロック時間は長くなります。

そのほか、一部DAPのオプティカル出力をmicro iDSDに入力すると、以下の2点が起こるのではないかと考えられます。

1 音楽が再生される前の無音状態(通常CDは開始時に2秒の無音トラックが置かれています)がDAP上でカットされる。

2 再生開始時に、あるいは新しいサンプリングレートによる再生開始時に無音状態が加えられない。

 これらはいずれもDAP側のソフトウェア及びセッティングの問題です。

引き続き、iFI本社オフィスでは各国で流通しているDAPとの接続検証を行いますが、比較的廉価な据置型ブルーレイ・プレーヤーのオプティカル出力でも、ソフトウェアが正しくプログラミングされていれば安定してmicro iDSD側で信号を受けていることから、DAPのオプティカル出力は本来のSPDIFの要件を満たしていないものが多いと考えられます。

2014年9月12日金曜日

2014年度EISA賞(ベルリン)小さいけどビッグなiFi

EISA(ヨーロッパ・イメージ・アンド・サウンド・アソシエーション)は、ヨーロッパでいちばんよく知られた、権威ある消費者エレクトロニクス団体です。先月、nano iDSDが、そのハイファイ部門のひとつにおいて、だれもが望むEISA 2014-2015年度賞を受賞したと発表されました。


ベルリンで9月6日に開催される授賞式に出席するかどうかと尋ねられて、私たちは大声で「イエス」と言いました。

まだ誕生してから2年しか経っていないのに、このような権威ある主要な賞を獲得するというのは、iFiにとっては頂点を極めたことになるので、ドイツまでひとっ飛びするのは何でもないことで、この機会を逃すわけにはいきません。

驚異の体験を皆様と分かち合いたいので、私たちの旅の小レポートをお届けします。後ほど、ビデオもアップします。この体験は見逃すべきではなく、私たちが体験した興奮を皆様にも感じていただきたいからです。

ソニー、パナソニック、サムスンと一緒
午前7時5分の飛行機に乗るために、私たちは午前3時半に起床して、慎重にヒースロー空港へ向かいました。私たちはまだ疲れていましたが、土曜日になるとアドレナリンが出続けて、ケンピスキ・ブリストル・ホテルの授賞式会場に行きました。

受付が済むと、グループ写真撮影が行われました。私たちはソニーの人たちの横にいましたが、日本語があまりできないので、丁寧に挨拶をしただけです。



グループ写真撮影が済むと、飲み物を飲みながら、今度はドイツのパナソニックの広報チームに出会いました。私たちは、これから発売されるLumix LX-8について質問しました(私たちはLX-7が大好きなのです)。
パナソニックチームは、数週間したらある程度のニュースを発表できるはずだと言っていました。LX-7はショウの写真やビデオを撮るのにいつも持っていくカメラなので、待ちきれない思いです。光量が少なくても撮影できるという点では、絶対に優れたものなのです。

さらに会場を回り、もう2杯ほど飲んだ後に、私たち全員が階上の広間に案内されました。

広間にたどり着くまでには、イブニングドレスを着た女性が飲み物のサービスをしてくれました。私たちはちょっと緊張してしまいました。というのも、シャンペンが飲み放題なのに、私たちは絶対に禁酒状態を守らなければいけなかったからです(アカデミー賞を受け取るために舞台に上がる時に、酔っ払ってころんでしまうなんてことは、だれも望まないでしょう!)。

授賞テーブルのそばには、ゴージャスな授賞スタッフ2人が立っています。


広間の照明はほんとうに高級でしたが、一流なのですから、驚くにはあたりません。私たちはサムスンのチームの隣に座りましたが、彼らには同情しました。長時間飛行機に乗ってやってきて、ひどい時差ぼけ状態だったからです。


授賞の瞬間がくると、私たちのチームのマイク・バトラーが舞台に上がり、ポール・ミラー(ハイファイニューズ誌の編集長で、イギリスEISA会員及びEISAハイファイ部門担当)から賞を受け取りました。


授賞式が終わると、賞のコーナーに行って写真をもう少し撮りました。写っているのは、マイク・バトラーとヴェルナー・オプスト(iFiドイツ)


デザートコーナーでは、ジャズのライブ演奏が行われており、そこでドイツのスピーカー「アヴァンギャルド」から来ていた友人と出会いました。

私たちはジョルジュ・ゴンカルヴ(EISA会長)と新任の副会長リュビサ・ミオドラゴヴィツとの会話を楽しみました。下の写真は、私たちのチームのマイク・バトラー(向かって左)、ヴィンセント・ルーク(向かって右)、ジョルジュ・ゴンカルヴ(EISA会長、中央)。


私たちは世界最大のエレクトロニクス巨大企業の前で賞を受け取ることができましたが、それを見事にやってのけることができ、ほっとしています。

日曜日にロンドンに戻りました。飛行機が遅れましたが、私たちは有頂天だったので、元気がなくなるようなことはありませんでした!

空港のセキュリュティーを通過する際、EISA賞の金属ブロックがすぐにセキュリティーチェック用スキャナーにひっかかり、EISA賞の箱を開けるように求められました。

空港のセキュリティー担当者がこう言いました。「あははは、EISAを獲ったのですか」。私たちはにやにや笑いながら「そうなんです」と言いました。EISA賞の重要性は広く浸透し始めていて、一般の人々にもわかるものになっているのです。これまで長年オーディオの世界にいて、オーディオ関係以外の人からこんなにすてきなことばをもらったことはありませんでした。超すばらしい? それとも何?



お祝いにこんなすてきな写真を撮りました。




このブログを楽しんでいただけたと思います。私たちは、EISAに参加したすべての人々、そして世界のエレクトロニクスの巨大企業から参加した人々からの「小さいけどビッグなiFi」への反応にまさにぶっ飛んでいるのです。

さて、この小さなnano iDSD以上に優れたものをどうやって作りましょうか?






2014年9月3日水曜日

衛星デジタルラジオ「Music Bird」にiFI micro iDSD

9月7日、衛星デジタルラジオ「Music Bird」の「鈴木裕のオーディオって音楽だ」にiFIが登場します。専用チューナーをお持ちの方は是非!

以下Music BirdのWebページから-----------

9月7日/未来のオーディオ、iFiオーディオのmicro iDSD
 未来のオーディオはLINNのエグザクト・システムか、iFiオーディオか?その一つが今、目の前にあります。さてあなたはどっちを選びますか?驚異的なサイズと値段でオーディオ界、音楽界に衝撃を与えたiFI Audioは未来のハイエンド・オーディオになる可能性があると評価する鈴木裕。今回はifi audioの広報であり録音エンジニアでもある嶋田亮さんを迎え、iFI Audioの新製品、可搬型USB DAC、micro iDSDの実力を検証します。かける音楽ソフトは雑誌Net Audio 15号付属のおなじみ「録り下しハイレゾ音源」で。

9月6日(土)秋葉原オリオスペックにて iFI-Audio試聴会

iFI-Audio製品一斉フリー試聴会 & 
野村ケンジ氏トークイベント開催!
「対決!micro iDSD vs nano iDSD」 
それぞれの魅力を徹底解説

新製品、話題のDSD512再生対応USB DAC iFI-Audio micro iDSD、nano iDSDをはじめとするiFI-Audio社全製品のフリー試聴会を開催致します。
そしてiFI-Audio社のほぼ全製品のデモ機自由にご試聴いただけるほか、即売も実施。
13時からはオーディオ各誌でおなじみの野村ケンジ氏をお迎えして「対決!Micro iDSD vs. nano iDSD」と題したトークイベントを開催致します。

新発売のDSD256再生対応 Micro iDSD と 大人気モデル nano iDSDのガチンコ比較試聴!
JPOP、テクノボーイズDSD256、アニソン劇伴等々を各機種で比較試聴頂きそれぞれの商品の魅力やヘッドフォンでの活用方法など、存分に語って頂きます。
「micro iDSDをバランス駆動化!」など、いくつかのポータブル活用マル秘プランの紹介も予定しています。
野村ケンジ氏トークイベントは定員15名様程度を予定しており、当日先着順となります。

◯場所:オリオスペック新設イベントスペース
東京都千代田区外神田2-3-6 成田ビル2F
地図

日時:平成26年9月6日(土)
iFI-Audio製品一斉フリー試聴会 11:00~18:00
野村ケンジ氏トークイベント 13:00~14:15 (先着15名様程度)

ご来場者多数の場合は急遽2回目開催もあるかも・・・
とのことです。

このイヴェントに関するお問い合わせはオリオスペックまでお願いします。