2013年11月3日日曜日

「秋のヘッドフォン祭2013」出展

台風がどうなるかヒヤヒヤものでしたが、幸いステレオで迫っていた27号・28号の直撃は免れ、無事開催された「秋のヘッドフォン祭2013」。出展側に回ってしまうと会場をじっくり見て回る機会はほとんどなくなってしまいますが、今季のトレンドはハイエンド系の新作ヘッドフォンが全体を牽引していたようで、このところずっと脚光を浴びていたイヤフォンの話題作がわりと少なめという印象でした。
おかげさまで、iFI-Audioは年末から春にかけて予定しているの6点のデモ機の手配がギリギリすべて間に合い、本当に多数のお客様に来ていただくことが出来ました。



入場者は公式には4800人だったそうですが、実際にはおそらくもっと多いでしょう。晴天に恵まれた日曜の午前中はいがいに人が少なく、このまま終わるのか、と思ったらとんでもなく、午後2時ぐらいからは初日以上の賑いになったようです。iFIの主任エンジニア、トルステン・レッシュとコニュニケーションを図るお客さんも多く、英語で積極的に質問される方も多かったのに驚きました。



ただ、すべてうまくいったわけでもありません。
まず、iFIのブースでは、試聴が相次いだnano iDSDの充電が十分に追いつかず、試聴機がバッテリー切れ。また、Mercuryケーブルがまだ試作機で、電力線をつなげていないタイプのものだったため、われわれ出展者側も戸惑って接続をミスしてしまうこともありました。またこれは会場の電源事情とも関連するのですが、高周波のハムノイズを拾う確率が高く、iPhonoやRetroのご試聴に関して、万全な態勢で挑めなかったのは残念です。



また、運営そのものもいろいろクレーム・・・とまではいかないお客さんの不満の声を多数耳にしました。
「優待客先行入場」のよくわからない基準はお客さんにかなりの戸惑いを生じさせたように感じますし、ポスターに掲載されたヘッドフォンはなぜかプレス関係者のみで一般人には公開しない発表会を行うなど、このイヴェントでやることに一体なんの意味があるのかよくわからない妙なこともあったようで、お客さんからは不満の声が聞こえてきました。われわれも出展者ではあるものの主催者ではないので事情はよくわかりませんが、お客さんからすればそんなことは関係ないわけで、尋ねられてもちゃんと答えれない質問がこっちにまで来るのはいいことではありません。
初日の午前中はプレスタイムも設けられていたのですが、正直大した意味があるとは思えません。というのは結局のところ取材は初日の一般向け開場時間に集中していたからです。



そもそもオーディオイヴェントの「プレス」の定義ってなんでしょうね?Webでだったらいまやだれでも情報は発信可能だし、商業サイトのライターだからといって特別優れた記事が掲載できるわけでもありません。むしろ慌てて掲載した付け焼き刃的な記事が目立つのは「プレス」側のほうです。



おそらく、このヘッドフォン祭が他のオーディオイヴェント以上に幅広く支持されているのは、出展者と一般、あるいは一般の方同士、双方の直接のコニュニケーションによる対話が成り立っているからです。ヒョウロンカのセンセイによる大学の一般教養のような講義形式のイヴェントが今どき好まれるはずも・・・ないですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿