2021年8月20日金曜日

ZEN CAN Signature 6XX出荷のお知らせ(製品詳報)

 

4.4mmバランス入出力ヘッドフォン/プリアンプ

ZEN CAN Signature 6XX

標準的な小売価格:41,800(税込)

発売日:20218月中旬出荷開始

2020年に発売されたiFiZEN CANは、ZENシリーズと共通のコンパクトなアルミニウム・ケースに入ったオール・アナログ・ヘッドフォンアンプとして、ZENシリーズのラインナップを広げました。廉価な値段でありながら、その何倍もの価格のハイエンド・ヘッドフォンアンプ用に使用される多くの機能を惜しげもなく投入しています。タフな負荷のヘッドフォンもドライブする能力、バランス回路設計、消え入るほどの低レベルの歪み、最適のパフォーマンスになるようにサウンドを好みに応じて調整できる多様な機能 これらはどれもこの価格ではきわめて珍しいものです。

 オール・アナログ設計なので、ZEN CANにはデジタル入力がありません。アナログ出力を備えたオーディオ・ソースなら、どれにでも接続することができます。DAP(デジタル・オーディオ・プレーヤー)、ノートパソコン、タブレット、スマートフォンのヘッドフォン出力端子、あるいはまた、DACやフォノステージのRCA出力端子などです(当然iFi製のものを含みます)。ヘッドフォンアンプとしてだけでなく、プリアンプとしての機能も兼ね備えているので、パワーアンプやアクティブ・スピーカーに接続することもできます。


ActiveEQ – オーダーメードのイコライゼーション

ZEN CAN Signature 6XXは、強化された回路設計でさらに音質を改善していますが、現行ZEN CANの多様な機能も保持するとともに、さらに特別な機能を加えています。周波数カーブ全体にわたって精密に設計された専用EQ(イコライザー)カーブが、ヘッドフォンの人気モデルから最高の音を生み出すのです。

ActiveEQと呼ばれるこの新機能は、アクティブ・コンポーネントとパッシブ・コンポーネトを組み合わせて、特定のヘッドフォンに合った特別なEQカーブを生み出し、それをノイズや歪みをまったく感じさせることなく、アナログ領域で実行します。ZEN CAN Signature 6XXは、「Massdrop × Sennheiser HD 6XX」専用のActiveEQを装備しています。この人気の高い高音質ヘッドフォンは(国内では未発売ではありますが、全世界で現在までに12万個以上売れています)、SennheiserHD650をベースにしてDrop.com専用に製造されたもので、中域のパフォーマンスは優れていますが、低域と高域には多少の癖があり、それは周波数レスポンスの測定値を見ればわかります。

HD 6XX」のボタンを押すと、ZEN CAN Signature 6XXは周波数帯域全体にわたってヘッドフォンのレスポンスの特徴を補正するために信号を測定・調整して、そのパフォーマンスを、まるでオーダーメード・スーツのようにHD 6XXに精確に合わせます。このActiveEQカーブの利点は、SennheiserHD650ヘッドフォンにも適用することができます。同じ音の特徴を持っているからです。この機能は、スイッチで有効にしたり無効にしたりすることができます。ActiveEQを使用しない場合は、ZEN CAN Signature 6XXのパフォーマンスは、あらゆるタイプのヘッドフォンとIEMから最大の能力を引き出すように巧みにバランスが取られています。


フル装備

ActiveEQを別にしても、ZEN CAN Signature 6XXは現行のZEN CANと同様に印象的な機能を贅沢に備えています。フロント・パネルの中央にはなめらかに動くボリューム・コントロールがあり、そのまわりにいくつかのソケットとボタンが配置されています。左側の電源ボタンと入力スイッチのそばにはゲイン選択のコントロール・ボタンが置かれています。6dB刻みの4つのゲイン設定によって、接続されたヘッドフォンにアンプを精確に合わせることが可能になります。ユニティー・ゲイン(0dB)は、感度の高いIEMを低ノイズで駆動するのに有用です。ゲインの設定を高くすると、もっと負荷の大きなヘッドフォンから最大限の能力を引き出して、すばらしいダイナミックレンジを生み出します。

 右側には、ヘッドフォン出力端子が2つ配置されています。標準的なシングルエンド・コネクターを備えたヘッドフォン用の6.3mm出力端子(すべてのヘッドフォンに対応します)と、バランス接続が可能なヘッドフォン用の4.4mmペンタコン・バランス出力端子です。高品質なヘッドフォンとIEMが増えていますが、それらは4.4mmペンタコン・コネクターを備えているか、オプションで標準のケーブルを4.4.mmペンタコン・コネクターに取り替えることができるようになっています。このペンタコン端子は、そのようなヘッドフォンやIEMの性能を最大限に引き出すことができるのです(インピーダンスの高いヘッドフォンには特にお奨めします)。


ヘッドフォン・ソケットの隣には、ActiveEQモードを切り替えるボタンと、さらに音質を調整するXSpaceのボタンが置かれています。このアナログ処理モードは、ヘッドフォンで音楽を聞いている時に生じる「頭の中で音が鳴っている」効果を補正し、ヘッドフォンの音場を効果的に広げて、もっと空間感の豊かな、スピーカーを聞いているような体験を生み出します。


背面には、ステレオRCA入力端子と3.5mmシングルエンド入力端子、そして4.4mmペンタコン・バランス入力端子が配置されています。4.4mmバランス出力端子も備えているので、バランス入力端子を備えたパワーアンプに接続することができます。

 

パワーのバランス

現行のZEN CANと同じように、ZEN CAN Signature 6XXはデュアルモノ・トゥルー・ディファレンシャル・バランス回路を備えています。通常はハイエンドのヘッドフォンアンプ用に使用されるトポロジーです。また、iFiのフラッグシップ・ヘッドフォンアンプPro iCANのために開発されたディスクリートAクラス回路から取り入れた数々の要素も備えています。鍵となる部品もアップグレードされているので(PanasonicOS-CONやエルナー社のSilmic IIコンデンサーなど)、Signatureの名にふわしく、パフォーマンスが向上しています。

 アンプの駆動能力も巨大で、シングルエンド出力の32Ωで1600mW7.2V)を、バランス出力の300Ω以上で15Vを生み出すので、多量の電流を必要とするプレーナー型ヘッドフォンも難なく駆動します。超低歪みで、音は細部まで豊かで、ダイナミックスは魅力的で、あらゆるタイプのヘッドフォンを易々と駆動するZEN CAN Signature 6XXは、真に超絶的なヘッドフォンアンプを現実的な価格で実現しているのです。

 

iPower IIで万全の動作を

ZEN CAN Signature 6XXは外部ACアダプターにて動作します。ZEN CAN Signature 6XXには、万全の音質を発揮すべく、iFi独自のノイズキャンセリング技術ANC IIが搭載されたiPower II 5Vが付属します。



主な仕様
入力電圧:DC5V/2.5A(iPower II 5V付属[100-240V AC]

入出力:
    入力:4.4mmバランス、RCAシングルエンド、3.5mmシングルエンド
    出力:4.4mmバランスライン出力、4.4mmバランスヘッドフォン出力、6.3mmシングルエンドヘッドフォン出力

最大出力:
    バランス:
        >15.1V/385 mW (@ 600Ω)
        >11.0V/1890mW@64Ω
        >6.0V/1150 mW (@ 32Ω)
シングルエンド:
        >7.6V/98 mW (@ 600Ω)
        >7.4V/870mW@64Ω
        >7.2V/1600 mW (@ 32Ω)

THD & N
    バランス:<0.006% (@ 360 mW/2.4V 16Ω)
    シングルエンド:<0.005% (@ 100 mW/1.27V 16Ω)
SN比:
    バランス:>120dBA (@ 15.2V)
    シングルエンド:>118dBA (@ 7.6V)
最大入力:
    バランス:7.4V RMS
    RCA3.8V RMS
    3.5mm1.92V RMS
ゲイン:0dB6dB12dB18dB
周波数特性:10Hz - 20kHz (-3dB)

消費電力:
    無信号 ~5W
    最大消費 ~12W
サイズ:158mm×117mm×35 mm
重量:550g
標準的な小売価格:41,800(税込)
JAN4589631464673
保証期間:12ヶ月

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