8月16日の世界同時発売以来好評をいただいているiTube。この機器、プリアンプとして使う場合は通常のセオリーで問題ないものの、バッファーアンプ使いをするとなると様々な使いこなし方法が考えられるので、ちょっとそのたありを改めて順に考察してみましょう。
推奨の方法としては上記の図の通り、CDプレーヤーなどソース機器の後段ということになりますが、アンプがセパレートなら、プリとパワーの間に入れるという方法も考えられます。スピーカーがアクティヴ(アンプ入り)であってもやり方は同じですね。
バッファーアンプの出力固定状態では、どこに組み込むかによって音のニュアンスが変わってきます。総じて、後段になるほど真空管ならではの音の厚み、拡がりが強調されてくるようで、このあたりは好みに応じて適宜判断していただくことになります。iTubeはオーディオ・アクセサリー誌上その他で健筆をふるうライター石原俊氏に発売と同時に導入していただけました。石原さんはアキュフェーズのプリ~パワー間にバッファー・モードで入れてらっしゃるそうで、FBのiFIページにも以下のような投稿をいただきました。
(以下石原氏の投稿から)------------
発売日の本日、落手しました。私の場合、プリアンプはもっているので、プリ→パワー間のバッファーとして使用するのですが、使用前/使用後の音は大きく異なります。基本的に私のシステムはアキュフェーズのオーディオエレクトロニクスを中心にして構成されたリファレンス色の強いもので、楽しんで聴くというよりも仕事のための下準備をするのに向いた音を作ってきましたが、iTubeを使用すると、ハイブリッドアンプのような音になるのです。さらにはiTubeに6㏈のゲインをもたせると、真空管カラーはさらに強まり、OTL式真空管パワーアンプを思わせるようなサウンドがえられました。自分の中では「カウンターポイントのSL4めいた音、と自画自賛しています。アキュフェーズのパワーアンプにはゲインコントロールがあり、バランスとシングルエンド入力を装備しているので(iTubeはシングルエンド端子と接続)、すぐさまアキュフェーズのみの「デフォルト」にもどせます。久々にオーディオにエキサイトいたしております。ありがとうifiさん、ありがとうiTube。今後の製品にも注目いたしております。
アキュフェーズ、パワーアンプのリアパネル(写真はP4200) 入力はバランスとシングルエンドの二系統 |
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なお、オン/オフ及び効果の度合いが切り替えられる3Dホログラフィックはスピーカーに特化して設計されており、ヘッドフォンiCANに搭載される3Dとは調整が違います。誤解されている方もあるようですが、iFIは3Dを「サラウンド」の意味で使っているのではなく、スピーカーリスニングにおける正しい定位感の調整用と定義しており、スピーカー再生における低域の定位感の欠如を、正しい位置に引き戻す意味合いが強く、実際に使用してみるとそのような効果があることが一聴して分かっていただけると思います。
トールボーイスピーカーにおける再生 低域のみ定位がセンターに寄る傾向 |
3Dホログラフィックをオンにした状態の再生イメージ |
この3Dホログラフィックの効果も接続箇所を変えると微妙に変わりますし、装置だけでなく環境によっても違ってくるので、様々な要素を勘案しつつどこに挿入すべきかトライして決めていただくのがいいでしょう。
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