PCM768/DSD512/MQAフルデコード対応バッテリー内蔵USB, S/PDIF -DACアンプmicro iDSD Diablo標準的な小売価格:105,000円(税別)発売日:2021年2月5日
悪魔のような赤い衣装をまとったmicro iDSD Diabloは、iFiのトップレンジのポータブルDAC&ヘッドフォンアンプで、そのフードの下にパワフルなエンジンを贅沢に積み込み、爽快なサウンド・パフォーマンスを生み出すべく、専門的なチューニングが施されています。
iFiがこれまでに生み出してきた中でも最高のバッテリー駆動DAC&ヘッドフォンアンプが、悪魔のように華麗なmicro iDSD Diabloです。iFiのポータブル機器の輝かしい製品群のトップに誇り高く位置すべく設計されたmicro iDSD Diabloは、純粋で混じりけのないサウンド・パフォーマンスを切望する真のヘッドフォン・ファンである純粋主義のみなさまのために組み立てられています。
166×72×25mmというサイズは、長年にわたって販売されているiFiのmicro iDSDシリーズと同じで、急速充電対応の内蔵バッテリーによって、デスクからリビングルームへ、さらには旅行かばんで、容易に持ち運ぶことができます。そのスマートな新デザインと火のような赤い仕上げは、他の一般的なオーディオ機器とはまったく異なった存在として際立ちます。
妥協のないスピードを求めて設計された高性能のスポーツカーと同じように、micro iDSD Diabloは、iFiの他のDAC&ヘッドフォンアンプが提供している機能を省いて(たとえばXBassや3Dなどのサウンド調節機能やBluetooth接続機能など)、純粋なサウンド・パワーに的を絞り、超高品質部品と専用設計回路を使用し、地球上のどんなヘッドフォンでも駆動する能力を備えています。USBやS/PDIF経由でデジタル・ソースに接続してヘッドフォンを接続すれば、魅力的なスピード、スケール、ダイナミックレンジを実現するように専門的にチューニングされた、このエリートクラス・デジタル・エンジンから送られてくる魅力的な音楽体験を体験できるのです。
DACの楽しみ
micro iDSD Diabloのデジタル・ステージは、iFiが幅広く使用しているバーブラウンのDACチップを搭載しています。そのナチュラルサウンドの「音楽性」と「トゥルー・ネイティブ」アーキテクチュアによって選定したものです。このチップの2つは特製の「インターリーブ」コンフィギュレーションで動作します。これによって、4組(各チャンネル2組ずつ)の差動信号出力が実現し、これがノイズフロアを下げてチャンネル・セパレーションを改善し、DACの能力を増強して細部と微小な強弱の解像度を高めるのです。
iFiはバーブラウンのチップセットに豊富な経験を持っているので、バーブラウンの能力を最大限に引き出す方法を知っています。模範的なデジタル・ステージを生み出すには、特定のDACチップを選ぶだけでは不十分なのです。バーブラウンDACチップの能力を引き出すために重要な部品のひとつが、USBやS/PDIFデジタル入力経由でオーディオ・データを受信するXMOSチップです。micro iDSD Diabloは、処理能力が大幅に増強された新しいローレーテンシーのXMOSマイクロコントローラーを使用しています。現世代の8コアのチップと比較すると、この16コアのICはクロック・スピードが倍に、メモリーが4倍になっているのです。
iFiのデジタル開発チームは、このXMOSファームウェアを社内でプログラムして音質を最適化し、DAC回路との完璧な組み合わせを確保しています。デジタル・ステージにはジッター除去テクノロジーが幅広く適用されており、これには新開発の水晶発振器を備えたiFiのGMT(Global Master Timing)フェムト秒精度のクロックも含まれています。
すべての音楽フォーマットを最高の品質で
ハイレゾ・オーディオのサポートも最高です。32bit/768kHzまでのPCMデータ、DSD512までのあらゆるレベルのDSD、そしてシングルスピードとダブルスピードのDXDをサポートしているのです。
バーブラウンのDACチップの4チャンネル「トゥルー・ネイティブ」設計によって、PCMとDSDは別々の経路を通るので、これによってDSDもPCMも、それぞれがネイティブ、「ビットパーフェクト」のままで、アナログ変換へ送り届けることが可能になっています。これは他のブランドのDAC機器には見られないことも多い特長です。それらのDACの多くは、DSD対応を謳いながらも、実際にはDSD信号をPCMに変換しているのです。
ハイレゾ・ストリーミングの注目フォーマットであるMQA(Tidalの「Masters Tier」などで使用されています)もUSBとS/PDIF入力経由でサポートしています。新開発の16コアXMOSチップの処理能力によって、384kHzまでのMQAファイルをフル・デコードすることができます。つまり、MQA「レンダラー」による最後の「アンフォールド(展開)」とは違い、「3つのアンフォールド(展開)」によるフル・デコーディングを内部で実現することができるのです。世界中の幅広い機能を備えたDACではMQAが重要な検討要素になっています。Tidal Mastersをサブスクリプションしている人にとっては、micro iDSD Diabloはこのストリーミング・サービスが提供することのできる優れたサウンドを最大限に引き出すためのすばらしい方法になるのです。また、S/PDIF入力にCDプレイヤーのデジタル出力を接続することで、MQA-CDも楽しむことができます。
※S/PDIF入力経由のMQAフルデコード再生は、後日ファームウェアアップデートにて実装予定です。
PureWave − 最高に純粋なサウンドを実現するバランス回路設計
どのようなDAC&ヘッドフォンアンプにおいても、全体の品質を語る上でデジタル・ステージは全体の半分でしかありません。もう半分の重要なアナログ回路に関しては、一般的なDAC&ヘッドフォンアンプの多くが性能不足であるのが実状です。バランス・ディファレンシャル回路設計は、左右チャンネルを完全に分離することで信号経路内のノイズとクロストークを低減する能力によって、長年にわたって評価されてきました。しかしながらバランス回路は、シングルエンド回路よりも複雑でコストもかかるので、ハイエンドのハイファイ・コンポーネントでのみ使用されるのが伝統となっていました。
iFiはフル・バランス設計を一連の製品に徐々に導入しています。まずフラッグシップのProシリーズのコンポーネンツに、そしてエントリー・レベルのZENシリーズの機器に導入しています。iFiの最新のDAC2点(据え置き向けNEO iDSDとポータブル向けmicro iDSD Diablo)には、バランス・シンメトリカル・デュアルモノ・トポロジーを信号経路が短くダイレクトパスとすることで、さらに洗練させて使用しています。iFiはこの回路コンセプトを「PureWave」と呼んでいます。並外れたリニアリティと限りなく低いノイズと歪みによって達成された純粋なサウンドを表しているのです。
パワフルなアンプがすばらしい音楽を生み出します
iFiのDAC&ヘッドフォンアンプのアンプ・ステージのパフォーマンスは高い評価を受けていますが、iFiはmicro iDSD Diabloをこれまででも最高のポータブルアンプにすることに注力しました。レファレンス・レベルのサウンドを引き出すべく設計しているのです。きわめて高感度なインイヤーモニターから莫大な電流を食うプレーナー(平面)型ヘッドフォンに至るまで、あらゆるタイプのヘッドフォンを易々とドライブする能力を持ったmicro iDSD Diabloは、驚異的なパワー(5000mW弱まで)、強力な駆動エネルギー、魅力的なダイナミックスを生み出し、これがテクスチュアや細部を高い解像度で再現する驚異的な能力と結び付いているのです。
様々なタイプのヘッドフォンやイヤフォンの電気特性は大きく異なりますが、これには3段階のゲイン切り替え機能で対応します。アンプ・ステージにどのような負荷がかかっても、パワーとゲインを調節することで適正に駆動するのです。「Turbo」は大電流を必要とするヘッドフォン用に駆動能力を増強します。「Eco」ではパワーが下がり、高感度のインイヤーモニターやバッテリーの持続時間を伸ばして長く楽しむ用途に適しています。「Normal」はその中間の役割を果たします。
micro iDSD Diabloの回路には高品質な部品が使われています。小型なポケットサイズのDAC&アンプと比較して、大型という要素を利点としているのです。デジタル・ステージとアナログ・ステージの両方に、iFi特製の超低歪みオペアンプを使用するとともに、手作業で選定したコンデンサーも使用しています。多層セラミック・タイプのTDK C0G、アルミニウム・ポリマー・タイプのパナソニック製OS-CONなどです。MELF薄膜抵抗器と太陽誘電のインダクタ、ムラタの部品も回路設計に組み込まれています。
これらはみな一般に使われている回路部品よりも高価ですが、ESR(等価直列抵抗)の低さ、高い安定性、低歪みといった、クラスをリードする品質によって、音質に大きな効果を発揮します。長時間にわたる試聴テストと実験室での厳格な分析を経て、音楽を最大に楽しむのに最適な回路の設計が決定されているのです。
micro iDSD Diabloの回路設計の重要な側面に、ダイレクト・カップリングがあります(つまりカップリング・コンデンサがないということです)。伝統的なDCサーボなしでこれを達成しているのですが、iFiではこの設計を「サーボレス・ダイレクト・ドライブ」と呼んでいます。同様に重要なのが、ボリューム・コントロール用に高品質なアナログ・ポテンショメーターを使用していることです。チップ・ベースのボリューム・コントロールと比較すると、音の透明度が高いのがわかります。これによって、アンプ・ステージの明晰性と解像度を最大限に引き出すことができるのです。
OptimaLoop − 純粋にポジティブなネガティブ・フィードバック
「ネガティブ・フィードバック」は、出力信号と入力信号を比較してエラーを是正するために、アンプ回路で使われています。これによってゲインをコントロールし、歪みを低減させるのです。音質的に有効な手段ですが、一般的に用いられている、ひとつですべてに対応する「グローバル・ネガティブ・フィードバック」では、一方で問題を解決しながら他方では別の問題を目立たせるということが起こる可能性があります。フィードバック誤差歪み、位相シフト、群遅延などが発生することにより、音質にネガティブな影響が生じることがあるのです。
回路の様々な部品にそれぞれ特別に適正化されたフィードバック・ループを持たせると良い結果が得られると認識したiFiは、通常のアプローチよりもずっと精確なネガティブ・フィードバック・システムを開発しました。これは、ひとつのグローバル・ループではなく、複数のフィードバック・パス(経路)で構成されており、それぞれのパスが特定の機能に最適化され、他のパスと相乗的に動作することで全体が最適化されたパフォーマンス生み出すようになっています。iFiはこの新しいコンフィギュレーションを「OptimaLoop」と呼んでいます。
このパワーは汚れることがない
micro iDSD Diabloは純粋で混じりけのないパフォーマンスに焦点を絞っていますが、これに呼応するように、電源回路にも多くの注意が払われています。バッテリー電源は、理論的には家庭用電源よりも有利なパフォーマンスを生み出します。超クリーンで安定したDC電流によって、家庭用電源で生じる可能性のある問題(ディップ〔電位の一時的な降下〕、スパイク〔電位の急激な変化〕、ノイズを誘導するRFI/EMI〔電磁干渉/無線周波数干渉〕汚染など)を回避することができるからです。しかしながらバッテリー電源には、充電量が減少すると出力電圧が低くなったり出力インピーダンスが安定しなくなったりする結果、音質が落ちるというマイナス面があります。micro iDSD Diabloの設計は、こういった問題にフルに取り組んでいます。
能率の悪いタイプのヘッドフォン(たとえばプレーナー・マグネティック・タイプ=平面型)を十分に歌わせるには、電圧を3.7Vから+/-15Vに上げる必要があります。これは、1.2MHzで動作するステップアップ・コンバーターを使用して実現しています。可聴帯域をはるかに超える周波数なので、典型的なスイッチング・モード電源よりもフィルターをかけるのが容易で、これによって高いリニアリティと超低ノイズが可能になっているのです。
micro iDSD Diabloの重要な各所には高周波の電源回路が用いられており、リニア・レギュレーションをそれぞれ独立して実行することで優れたPSRR(Power Supply Rejection Ratio=電源電圧変動除去比)を実現しています。ヘッドフォンアンプ・ステージは、ICレギュレーションをせず、総容量2320μFのパナソニックOS-CONコンデンサーを介して電源を供給します。DACセクションは、パッシブ・フィルターを加えた超低ノイズレギュレーターを用いることで、高調波歪みとジッターを低減しています。USB入力ステージでさえ専用のレギュレーションと複数ステージ・フィルターリングを行っており、マイクロプロセッサー・コントロール回路(デジタル・ノイズの原因になることがよくあります)も個別のレギュレーションを行っています。
接続完了
ユニットの前面には、標準的なシングルエンド・コネクターであるヘッドフォン用の6.3mm出力端子とともに、バランス接続が可能なヘッドフォン用の4.4.mmペンタコン出力端子が装備されています(この出力は負荷の大きいヘッドフォンには特にお奨めします)。高品質なヘッドフォンやインイヤーモニターでは、この4.4mmペンタコンプラグが最近ますます一般的になってきています。オプションでケーブルを4.4mmバランス接続用にアップグレードできるようになっている機種も増えています。パワーは、バランス出力で12.6V/4980mW(32Ω)、19.2V/611mW(600Ω)、シングルエンド出力で8.8V/2417mW(32Ω)、9.6V/153mW(600Ω)です。
シャーシの背面には、2つのデジタル・オーディオ入力端子が装備されています。USB-Aオス端子と、同軸/光に対応するS/PDIF入力です。S/PDIF同軸は3.5mmプラグで、S/PDIF光は同梱のアダプターで接続します。USB-A入力は、通常の「メス」ではなく「オス」になっています。これによって、他メーカーのDAC&ヘッドフォンアンプに広く見られるUSB/micro USBメスコネクタよりももっと完璧なメカニズムが実現します。Lightningポートを備えたiPhoneやiPadを使用する際にも、AppleのLightning→USBカメラアダプタを、USBメス→オスの変換アダプターなしに直接接続することができるのです。独立したUSB-C充電専用ポートや、外付けアンプ接続用の4.4mmバランス固定ライン出力端子も装備しています。
リファレンスのステイタスにふさわしいパッケージ
リファレンス・レベルの製品にふさわしいように、micro iDSD Diabloにはアクセサリーがふんだんに付属しています。micro iDSD Diabloは家庭用電源も内蔵のバッテリー電源も使用することができます。家庭用電源に接続した時に最適な音質を確保するためにiPower 5V AC/DC電源アダプター(単品6,800円[税別])を同梱しています。これを使えば、「アクティブ・ノイズ・キャンセレーション」によって、他の類似アダプターよりもノイズを著しく減少させることができます。
4.4mm→XLRバランス・ケーブルも付属しています。これによってmicro iDSD DiabloからXLRバランス入力端子を備えたプリアンプ、プリメインアンプやボリューム付アクティブ・スピーカーに接続することができます。他の付属品には、PCとmicro iDSD Diabloを接続するためのUSB-Aオス->USB-Aメスケーブル、USB-Cを備えたPC/モバイル端末用のUSB-Cオス->USB-Aオス変換アダプター(15cm)、iPower 5Vでmicro iDSD Diabloを充電するためのDC->USB-C変換アダプター、3.5mm->6.3mmシングルエンド出力接続用アダプター、光角->光丸アダプターが含まれており、持ち運び用のトラベルケースまで付属しています。これに加えて、micro iDSD Diabloの初回発売分にはiFiのiPurifier 3 Aタイプ(単品20,000円[税別])がバンドルされています。このUSB「ノイズ・バスター」は、「アクティブ・ノイズ・キャンセレーション」を含む様々な技術を精密に組み合わせることによって、音質を低下させるあらゆる側面に対処するように設計されています。これらの付属品を別々に買えば、おおよそ3万円ほどになります。
ヘッドフォンを愛する人に悪魔のようにすばらしいサウンドをお届けするiFiのmicro iDSD Diabloは、2021年2月5日発売。標準的な小売価格は105,000円(税別)です。
主な仕様:
- デジタル入力:USB 3.0 A(USB 2.0互換)、S/PDIF(3.5mm 同軸/光)
- 対応フォーマット:DSD512/256/128/64 PCM(768/705.6/384/352.8/192/176.4/96/88.2/48/44.1kHz) MQAフルデコード対応
- アナログ出力:4.4mmバランス・ヘッドフォン出力、6.3mmシングルエンド・ヘッドフォン出力、4.4mmバランス・ライン固定出力
- 周波数特性:10Hz-80kHz (-3dB)
- SN比:バランス:-120dB シングルエンド:-114dB
- ダイナミックレンジ:バランス -120dB シングルエンド:-114dB
- THD + N:バランス 0.002% シングルエンド 0.001%
- ヘッドフォン最大出力 バランス:>19.2V/611 mW (@ 600 Ohm) >12.6V/4,980 mW (@ 32 Ohm)
- シングルエンド:>9.6V/153 mW (@ 600 Ohm) >8.8V/2,417 mW (@ 32 Ohm)
- 消費電力: Turbo 12W Normal 5W Eco 2W
- バッテリー:リチウムポリマー 4800mAh
- バッテリー充電仕様:充電用ポート USB-C (iFi iPower同梱) BC V1.2、充電電流1900mAまで対応
- サイズ:166×72×25mm
- 重量:330g
- 初回限定特典:iPurifier 3 Aタイプ付属
- 保証期間:12ヶ月
- 標準的な小売価格:105,000円(税別)
- JANコード:5060738784004
- (仕様は予告なく変更になる場合があります)
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