iFi audioは、既発売iPowerの上位機種に位置付けるiPower Eliteを発表いたしました。iPower Eliteの主な特徴は以下の通りです。
- 超ローノイズ:ノイズフロア1μV(0.000001V)以下
- 大電流出力に対応(5V/5A、12V/4A、15V/3.5A、24V/2.5A)
- iFi独自の最新ノイズ除去技術、Active Noise Cancellation IIを搭載
- スイッチング周波数を変動させることで、放射ノイズを大幅に低減
- 突入電流に対応するために規定電流に対して瞬間電流供給能力を30%増強
- 複数の動作モードを持つ制御ICにより、高効率化、待機電力の省電力化を実現
- iPower Eliteのために開発された低リーク電流トランス
- 電源容量に対して4倍に匹敵する、大容量の導電性高分子アルミニウムコンデンサ
- 大容量パワーMOSFET
- 極太OFHC(無酸素高伝導銅)線材を使用したDC出力ケーブルにより高電流出力時の伝送ロスを極小化
- 選別を行ったパーツによる画期的な回路設計によりノイズフロアを最小化
- 内部基板には高周波特性に優れた素材を採用
- 航空機グレード6063アルミニウムを用いた筐体で制振と放熱性能を両立
iFi audio iPower Eliteは大電流出力に対応したオーディオグレードの大容量ACアダプターです。出力電圧別に4つのモデルがあり、それぞれの電圧/電流出力は以下の通りです。
- iPower Elite 5V:5V/5A
- iPower Elite 12V:12V/4A
- iPower Elite 15V:15V/3.5A
- iPower Elite 24V:24V/2.5A
DC電源機器においてACアダプターは、まさしく電源品質の中核を担っており、ACアダプターの品質は機器の性能に直結します。
いかに優れた機器であっても電源の品質が悪ければ、その動作はオーディオ的に優れているとは言えません。
オーディオグレードのiPower Eliteは、DC電源機器がオーディオクオリティで動作するために必要不可欠なアイテムなのです。
iFiが設計と検討を幾度となく繰り返し、最高の性能を目指したiPower Eliteは単なるiPowerの大電流出力バージョンではありません。
数々の新設計によりスイッチング電源でありながら、リニア電源、バッテリー電源の良さをも併せ持つ、新世代の高性能を実現しています。
iPower EliteはiFi独自の戦闘機のレーダー探知対策機能を流用したノイズ除去技術、Active Noise Cancellation(アクティブ・ノイズ・キャンセレーション)の最新版、Active Noise Cancellation IIを搭載しています。
この技術は、外部から流入する、もしくは内部で発生するノイズに対して、逆相の信号を生み出して相殺する、アクティブ回路によるノイズ除去技術です。コンデンサーなどを用いたパッシブ回路のノイズ減衰量やノイズ除去帯域に対して、Active Noise Cancellation IIは一線を画したノイズ除去性能を持ちます。
そのほか、iPower Eliteはスイッチング電源でありながら、スイッチング周波数を自動で変動させることで、スイッチング周波数に依存する放射ノイズのピークを大幅に低減しています。その結果、高性能化のために極めて高いスイッチング周波数で動作しつつも、極めて低いノイズフロアを実現しました。
加えて製品の電源オン時などに発生する突入電流に対応するために規定電流から瞬間電流出力を30%増強、高効率化と待機電力の省電力化を実現するために複数の動作モードを持つ制御ICにより、あらゆる使用用途に対応します。
iPower Eliteでは従来の機種と異なりパッシブ回路によるノイズ対策にも注力しました。電源容量の4倍に匹敵する大容量の導電性高分子アルミニウムコンデンサ、主に極めてノイズに敏感な医療用途のための低リーク電流性能を持つiPower Elite専用トランス、大容量パワーMOSFETをはじめとした厳選されたパーツは、選別を行った後に、高周波特性に優れた素材を用いた基板へ実装されます。
基板は、制振と放熱性能に優れた航空機グレード6063アルミニウムの筐体に収められ、伝送ロスを極力抑えた極太OFHC(無酸素高伝導銅)線材を使用したDC出力ケーブルと接続されます。
これらのアクティブ、パッシブ両面にわたるiFiの最新技術を用いたiPower Eliteは大電流出力に対応しながら、ノイズフロア1μV(0.000001V)以下の超ローノイズ性能を実現しました。iPower Eliteはスイッチング電源でありながら、従来のスイッチング電源はもちろんのこと、リップルの影響を受けるリニア電源、更にはバッテリー電源よりもローノイズです。
iPower Eliteはスイッチング電源特有のノイズフロアの高さやピークノイズがなく、リニア電源のリップルノイズもなく、しかもコンセントに繋ぐだけで使えます。iFi製品のアップグレードとしてはもちろんのこと、今までiPowerで対応できなかった大電流を要する機器、DACやアンプなどのオーディオ製品をはじめとして、NASやCDドライブなどのPC/ネットワークオーディオ製品まで幅広く対応できます。iPower Eliteを用いることで、オーディオ関連製品の再生品質に直結する電源をオーディオグレード化することができるのです。
主な仕様
- 入力:100V-240V(50Hz/60Hz, 1.5A)
- 出力電圧/電流:iPower Elite 5V:5V/5A iPower Elite 12V:12V/4A iPower Elite 15V:15V/3.5A iPower Elite 24V:24V/2.5A
- 出力プラグ:5.5mm/2.1mm(センタープラス)
- ノイズフロア:1μV(0.000001V)以下
- サイズ:148 x 55 x 50mm
- 重量:550g
- 付属品:センターマイナスDC入力に接続するための極性変換プラグ/(iPower Elite 5Vのみ) USB-C, micro USB-B変換ケーブル
- 標準的な小売価格:全機種共通36,000円(税別)
- 保証期間:12ヶ月
(仕様は予告なく変更になる場合があります)
日本での発売は、電気用品安全法(PSE)の認証が新型コロナウイルスの影響により多大な遅延を起こしている関係から、2021年3月下旬を予定しております。