iFI-Audioの輸入・発売元トップウイングのブース内(13Fルーム「コスモ」②)において、NetAudio誌#16のDSD256付録音源「So-Re-Da-Ke」がご試聴いただけるほか、12月20日発売予定の「アニソンオーディオ」誌の付録音源であり、かつてRie fuが歌ったI wanna go to a place... (『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(2005)のエンディングテーマ/9年ぶりのセルフカバー弾き語り)も先行でご試聴いただけます!
そして、この2曲を収録したPyramix Masscore+hapiシステムをブースに持ち込みます。収録に使ったマルチトラック機材からの再生をそのままiFI機材につなげてヘッドフォンで確認できるようにしてしまいます!
2014年10月23日木曜日
秋のヘッドフォン祭2014(2)テクノボーイズP.G.秘蔵音源試聴!
iFI-Audioは来たる10月25日~26日に中野サンプラザ(東京)で開催予定の「秋のヘッドフォン祭2014」において以下音源の試聴を行います。
iFiのサポートにより行ったNetAudio誌Vol.15のDSD256(11.2MHz)音源が話題を呼んだテクノボーイズP.G.の、e-onkyoで24/96で配信されているハイレゾが、アイウィル佐藤純之介プロデューサーの特別のお計らいにより、この日初公開の32Bitバージョンで、iFiのブースにてじっくりご試聴いただけます!
テクノボーイズ2nd「good night citizen」ハイレゾの秘蔵32/96版と、現在放送中のTVアニメ『トリニティセブン』から、ED主題歌「BEAUTIFUL≒SENTENCE」「SHaVaDaVa in AMAZING♪」の2曲
もちろん、テクノボーイズP.G.のDSD256書き下ろし音源「Visible invisible」もPyramixから変換した様々なフォーマットで聴き比べしていただけます!
iFI-Audioの輸入・発売元トップウイングのブース内(13Fルーム「コスモ」②)にぜひお立ち寄りください。
iFiのサポートにより行ったNetAudio誌Vol.15のDSD256(11.2MHz)音源が話題を呼んだテクノボーイズP.G.の、e-onkyoで24/96で配信されているハイレゾが、アイウィル佐藤純之介プロデューサーの特別のお計らいにより、この日初公開の32Bitバージョンで、iFiのブースにてじっくりご試聴いただけます!
テクノボーイズ2nd「good night citizen」ハイレゾの秘蔵32/96版と、現在放送中のTVアニメ『トリニティセブン』から、ED主題歌「BEAUTIFUL≒SENTENCE」「SHaVaDaVa in AMAZING♪」の2曲
もちろん、テクノボーイズP.G.のDSD256書き下ろし音源「Visible invisible」もPyramixから変換した様々なフォーマットで聴き比べしていただけます!
iFI-Audioの輸入・発売元トップウイングのブース内(13Fルーム「コスモ」②)にぜひお立ち寄りください。
秋のヘッドフォン祭2014 (1)Stereo 50 Retro Systemを参考展示
iFI-Audioは来たる10月25日~26日に中野サンプラザ(東京)で開催予定の「秋のヘッドフォン祭2014」に出展いたします。
iFI-Audioの輸入・発売元トップウイングのブース内(13Fルーム「コスモ」②)において、HiFiMAN、M2TECHなど、同社取り扱いブランドと共同での出展となります。
つい先日、音元出版主催「オーディオ銘器賞」において「銅賞」を受賞したmicro iDSDをはじめとする製品がほとんどご試聴いただけるのはもちろん、以下新製品を参考出展する予定です。
時代に影響されない古典的なアンプにインスピレーションを得たiFiのStereo 50は、Marantz 7、Leak Stereo 20、そしてBBC LS3/5aといった往年の銘器を現代の家庭用にアレンジした21世紀の「復活ステレオシステム」です。
1) 新進の技術:宇宙時代のOcta-Speed DSD512/PCM
Octa-Speed DSD512及びPCM768kHzが可能なのは、このRetro 50と、その姉妹機であるmicro iDSDだけです。このような先進のフォーマットを扱うことができるDACは、世界中を探してもありません。肝心のサウンドが良くなければ、これはすべて何の意味もなくなってしまいますが、Bit-Perfect処理機能を備えたBurrBrown社のチップセットがワンボックスの管球式ステレオシステムに組み込まれているということは、これが可能であり、しかも徹底期的にやれることを意味します。
2)ヘッドフォン天国
ヘッドフォンは、IEM(インイヤーモニター)からOEH(オーバーイヤーヘッドフォン)まで使用可能です。6.3ミリジャックは電力を多く必要とするヘッドフォン(Audeze、Hifiman、HD800)に対応し、3.5ミリジャックはもっと能率の高いヘッドフォンとIEMに対応します。3Dホログラフィック機能がオンでヘッドフォンが接続されていると、Stereo 50は自動的にスピーカー用3Dからヘッドフォン用3Dに切り替わります。その逆も、同様に自動的に切り替わります。
6.3ミリ標準ジャックの最大出力は8000mW、micro iDSDのTurboモードのさらに倍という強烈なパワーを誇ります。地球上のどんな低能率、高インピーダンスなヘッドフォンでも真空管サウンドで完全に鳴らし切ります。
3)旧式の技術:EL84とECF82を使用した古典的な管球式アンプ
プッシュプル式の純粋な管球式アンプによって、Retro Stereo 50は他に類を見ないほど、長期に渡って音楽を楽しんでいただけます。EL84×4本、ECF82×2本の構成です。リモコン操作が可能な日本のALPS社製のアナログボリュームコントロールによって、ダイナミックレンジの制約がなくなっています。
4)フルレンジの、クロスオーバーなしのLS3/5aスピーカー
磨き抜かれた専用の広帯域ドライバーとトゥイーター設計が最初からマッチングされた、高感度なLS3/5aスピーカーにはクロスオーバーがありません。1インチのシルクドームトゥイーターと5インチのペーパーコーンドライバーが、トランスミッション=ライン・ポート(60Hz-20KHz)を備えた岩のように固い竹製のキャビネットに納められています。これに加えて、アクティブアクースティックチューニング(AAT)によって、聴く人を音楽に引き込むRetroスピーカーのサウンド能力は、実に魅惑的です。
5)Bluetooth (aptX/NFC方式)接続が可能
AppleでもAndroidでも、Bluetoothで接続し、あなたの音楽をRetor Stereo 50に取り込んで流すことができます。
6)完璧なレコード再生
弊社のiPhonoは、マイケル・フレマーが25万USドルのシステムに採用したことで、レコード市場に衝撃波を引き起こしました。このiPhonoの回路がStereo 50にも使われています。2系統の入力端子と4系統のゲイン、6系統のEQカーブを設定できるフォノイコライザーを装備しているミニコンポがこれまであったでしょうか?MCカートリッジでもMMカートリッジでも、圧倒的な音質で再生し、ノイズフロアもほぼ皆無です。沈黙をお楽しみください!
おわかりのように、これに似た製品は、文字通り市場にはありません。Retro Stereo 50システムに驚愕する心の準備をしてください。
最新のスペックは以下の通りです:
販売形態と予想推奨価格:
Input:
Volume Control:
DAC:
DAC Formats:
Dynamic Range:
Phono Stage:
Output:
Analogue Signal Processing:
Signal to Noise Ratio:
Total Harmonic Distortion(THD):
Frequency Response:
Output Power (Speaker):
Tubes:ECF82 * 2, EL84 *4
Sensitivity:
iFI-Audioの輸入・発売元トップウイングのブース内(13Fルーム「コスモ」②)において、HiFiMAN、M2TECHなど、同社取り扱いブランドと共同での出展となります。
つい先日、音元出版主催「オーディオ銘器賞」において「銅賞」を受賞したmicro iDSDをはじめとする製品がほとんどご試聴いただけるのはもちろん、以下新製品を参考出展する予定です。
iFi Retro Stereo 50最終量産型プロトタイプを
秋のヘッドフォン祭に参考出品
先進のデジタル技術と最良の真空管アナログ技術を持つiFiが、
ミニコンポシステムを再定義します。
時代に影響されない古典的なアンプにインスピレーションを得たiFiのStereo 50は、Marantz 7、Leak Stereo 20、そしてBBC LS3/5aといった往年の銘器を現代の家庭用にアレンジした21世紀の「復活ステレオシステム」です。
1) 新進の技術:宇宙時代のOcta-Speed DSD512/PCM
Octa-Speed DSD512及びPCM768kHzが可能なのは、このRetro 50と、その姉妹機であるmicro iDSDだけです。このような先進のフォーマットを扱うことができるDACは、世界中を探してもありません。肝心のサウンドが良くなければ、これはすべて何の意味もなくなってしまいますが、Bit-Perfect処理機能を備えたBurrBrown社のチップセットがワンボックスの管球式ステレオシステムに組み込まれているということは、これが可能であり、しかも徹底期的にやれることを意味します。
2)ヘッドフォン天国
ヘッドフォンは、IEM(インイヤーモニター)からOEH(オーバーイヤーヘッドフォン)まで使用可能です。6.3ミリジャックは電力を多く必要とするヘッドフォン(Audeze、Hifiman、HD800)に対応し、3.5ミリジャックはもっと能率の高いヘッドフォンとIEMに対応します。3Dホログラフィック機能がオンでヘッドフォンが接続されていると、Stereo 50は自動的にスピーカー用3Dからヘッドフォン用3Dに切り替わります。その逆も、同様に自動的に切り替わります。
6.3ミリ標準ジャックの最大出力は8000mW、micro iDSDのTurboモードのさらに倍という強烈なパワーを誇ります。地球上のどんな低能率、高インピーダンスなヘッドフォンでも真空管サウンドで完全に鳴らし切ります。
3)旧式の技術:EL84とECF82を使用した古典的な管球式アンプ
プッシュプル式の純粋な管球式アンプによって、Retro Stereo 50は他に類を見ないほど、長期に渡って音楽を楽しんでいただけます。EL84×4本、ECF82×2本の構成です。リモコン操作が可能な日本のALPS社製のアナログボリュームコントロールによって、ダイナミックレンジの制約がなくなっています。
4)フルレンジの、クロスオーバーなしのLS3/5aスピーカー
磨き抜かれた専用の広帯域ドライバーとトゥイーター設計が最初からマッチングされた、高感度なLS3/5aスピーカーにはクロスオーバーがありません。1インチのシルクドームトゥイーターと5インチのペーパーコーンドライバーが、トランスミッション=ライン・ポート(60Hz-20KHz)を備えた岩のように固い竹製のキャビネットに納められています。これに加えて、アクティブアクースティックチューニング(AAT)によって、聴く人を音楽に引き込むRetroスピーカーのサウンド能力は、実に魅惑的です。
5)Bluetooth (aptX/NFC方式)接続が可能
AppleでもAndroidでも、Bluetoothで接続し、あなたの音楽をRetor Stereo 50に取り込んで流すことができます。
6)完璧なレコード再生
弊社のiPhonoは、マイケル・フレマーが25万USドルのシステムに採用したことで、レコード市場に衝撃波を引き起こしました。このiPhonoの回路がStereo 50にも使われています。2系統の入力端子と4系統のゲイン、6系統のEQカーブを設定できるフォノイコライザーを装備しているミニコンポがこれまであったでしょうか?MCカートリッジでもMMカートリッジでも、圧倒的な音質で再生し、ノイズフロアもほぼ皆無です。沈黙をお楽しみください!
おわかりのように、これに似た製品は、文字通り市場にはありません。Retro Stereo 50システムに驚愕する心の準備をしてください。
最新のスペックは以下の通りです:
販売形態と予想推奨価格:
- 本体+SPセット:28万円(税別・予価)
- Stereo 50 本体:16万円(税別・予価)
- LS 3.5 SPシステム:14万円(税別・予価)
- 2015年初頭を予定
Input:
- USB 3.0compatible with iPhone,iPod, iPad and Android Devices USB-OTG#
- SPDIF RCA/Optical (192KHz maximum)
- Bluetooth with AptX and NFC (48KHz maximum)
- Line in RCA/3.5mm X 2 Phono In (Line/MM)
- RCAPhono In (MC) RCA
Volume Control:
- Alps (Japan) Motorised Potentiometer (< 3dB Tracking error)
DAC:
- Single Burr-Brown DSD/PCM DAC
DAC Formats:
- DXD 2x/1x (768/705.6/384/352.8kHz) Bit-Perfect Processing, fixed analogue filter
- DSD 512/256/128/64 (24.6/22.6/12.4/11.2/6.2/5.6/3.1/2.8MHz) Bit-Perfect Processing, extended range analogue filter
- HD PCM 192/176.4/96/88.2kHz Bit-Perfect Processing, minimum phase digital filter
- CD PCM 44.1/48KHz Bit-Perfect Processing, minimum phase digital filter
Dynamic Range:
- > 113dB(A)
Phono Stage:
- Line in 3 Setting, 6dB Gain
- 47K//100pF Input Impedance
- MM In Setting, 40dB or 52dB Gain selectable
- 47K//100pF Input Impedance
- MC In Setting, 64dB GainDedicated
- MC Headamp ultra low noise bipolar on separate input socket
- 330Ohm // 200pF Input Impedance
Output:
- Speakers * 2 (4 - 8Ohm) 8,000mW
- 3.5mm Headphone output (for High Sensitivity Headphones)
- 6.3mm Headphone output (for Normal Sensitivity Headphones)
Analogue Signal Processing:
- X-Bass, 2-Levels
- 3D Sound for speakers & headphones,
- 2-LevelsTone Controls (Bass/Treble) +/-8dB
Signal to Noise Ratio:
- > 90dB
Total Harmonic Distortion(THD):
- < 1% @ 5W
- 10Hz - 40KHz
- > 25W Music Power*
- Size:146 X 268 X 226mm (W X h X D)
Sensitivity:
- 90dB/2.83V/1m
- 60Hz - 20KHz
- 4.5" (115mm) Paper Cone Wideband Driver
- 1.1" (28mm) Silk Dome Tweeter
- 10KHz acoustic crossover
- no electrical crossover on Wideband Driver
- first order highpass on Tweeter
- Transmission-Line port
- Solid Bamboo EnclosureAcoustic
- Active Tuning with minimal damping
2014年10月7日火曜日
DSD256(11.2MHz)を聞こう 第2回:再生にまつわるアラカルト(WSDほか編・補遺)
前回の無料音源の紹介に引き続き、今回は「DSD11.2MHzにまつわるアラカルト」ということでDSD11.2MHzファイルを再生する時の疑問を解決していこうと思う。
Q1. そもそもDSD11.2MHzってなんですか?DSD256とかQuad-DSDとか別の呼び名があるのはどうして?
A. ⊿Σ(デルタシグマ)変調方式の1bit/11.2896MHzでサンプリングするフォーマットのこと。
DSD256はCDのサンプリング周波数44.1kHzに対して256倍であることの意。Quad-DSDはSACDのサンプリング周波数2.8224MHzに対して4倍であることの意。つまりDSD11.2MHz、DSD256、Quad-DSDは同じ意味である。
(ちなみにMicro iDSDとNano iDSDは48kHz系の256倍にも対応している。Micro iDSDは512倍にも。)
Q2. 1ビットオーディオコンソーシアムのDSD11.2MHz音源を聞きたいんだけど、どうすれば?
A-1. WSD形式は一般的なDSD再生ソフトでは読み取れないので、バイナリエディタでファイルを開いて、以下の文字列を先頭に挿入し、拡張子をdffに変えて保存する。
注:以下、バイナリエディタでの作業はファイルを壊す恐れがあります。必ず音源のバックアップを取ってから自己責任で行ってください。音源が聞けない等の問題が起こっても責任を取れません。
46 52 4D 38 00 00 00 00 3C 70 C8 E0 44 53 44 20 46 56 45 52 00 00 00 00 00 00 00 04 01 04 00 00 50 52 4F 50 00 00 00 00 00 00 00 4A 53 4E 44 20 46 53 20 20 00 00 00 00 00 00 00 04 00 AC 44 00 43 48 4E 4C 00 00 00 00 00 00 00 0A 00 02 53 4C 46 54 53 52 47 54 43 4D 50 52 00 00 00 00 00 00 00 14 44 53 44 20 0E 6E 6F 74 20 63 6F 6D 70 72 65 73 73 65 64 00 44 53 44 20 00 00 00 00 3C 70 C8 6E
ここではバイナリエディタとして「DANDP Binary Editor」を使っている。ただし、DSD256の元ファイルが大きいため、PCのメモリが最低でも6GBないと厳しいので注意。
また、再生時には非常に大きなポップノイズが入るので、あらかじめボリュームを絞っておいたほうが賢明だろう。
A-2. 以下のような手順で理解を進めれば、自分で補完できるようになるはずだ。
WSDのファイルフォーマット形式を理解する
DSDには現在Sonyが提唱したDSF、PhilipsのDSDIFF、そして1ビットオーディオコンソーシアムのWSDがある。ファイルフォーマットは主に、そのファイルの自体を説明する「ヘッダ」とデータ本体に分けられる。それぞれファイル構造が異なるため、対応しているソフトでないとそれぞれのファイルは再生できない。
1ビットオーディオコンソーシアムで公開しているDSD11.2MHz音源はWSDフォーマットであるものの、データ本体のみが入っておりヘッダが入っていない。そのため自身で補完する必要がある。補完するためにはWSDのデータ構造を理解する必要があるのだ。
WSDの仕様書は1ビットオーディオコンソーシアムのサイトで公開されている。
(1ビットオーディオコンソーシアム→1bit関連データ[1bit Data]→WSDフォーマット[WSDファイル仕様書])
同様にDSF、DSDIFFの仕様書は以下で参照できる。
WSDとDSDIFFのデータ本体のフォーマットが同じであると気づく!
WSDに対応している再生ソフトは少ない。そのため、本来であれば再生するためにはWSDのヘッダデータを入れ、WSD対応のDSD変換ソフトに読み込ませ、DSDIFFやDSFで書き出す必要がある。(更に言えばWSD対応のDSD変換ソフトはKORG AudioGateしかなく、AudioGateはDSD5.6MHzまでしか対応していないため、DSD11.2MHzではなくDSD5.6MHzのヘッダデータを入れ、書き出したあと再度DSD11.2MHzのヘッダデータを入れる必要がある。)
しかし、各ファイルフォーマットの構造を見ると、データ本体の構造がDSDIFFとWSDでは、Big endian方式の各Ch1バイト毎で同じと気づくはずだ。つまり、DSDIFFのヘッダデータを入れればDSDIFFとして扱えるということだ。
DSDIFFのヘッダデータを書き込む
A1を参考に書き込めばDSD11.2MHzのDSDIFFファイルとして扱えるようになる。
Q3. LH Labsで公開されている2LのDSD11.2MHzの音源を聞きたいんだけど、どうすればいい?
A.以下のようにバイナリエディタで、先頭からアドレス71Eまでヘッダデータを削除すれば再生できる。
以下のようになればOK。
以上、いったい何を言ってるのかわからないという人は試さない方がいい。お気をつけ下さい。
Q1. そもそもDSD11.2MHzってなんですか?DSD256とかQuad-DSDとか別の呼び名があるのはどうして?
A. ⊿Σ(デルタシグマ)変調方式の1bit/11.2896MHzでサンプリングするフォーマットのこと。
DSD256はCDのサンプリング周波数44.1kHzに対して256倍であることの意。Quad-DSDはSACDのサンプリング周波数2.8224MHzに対して4倍であることの意。つまりDSD11.2MHz、DSD256、Quad-DSDは同じ意味である。
(ちなみにMicro iDSDとNano iDSDは48kHz系の256倍にも対応している。Micro iDSDは512倍にも。)
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Q2. 1ビットオーディオコンソーシアムのDSD11.2MHz音源を聞きたいんだけど、どうすれば?
A-1. WSD形式は一般的なDSD再生ソフトでは読み取れないので、バイナリエディタでファイルを開いて、以下の文字列を先頭に挿入し、拡張子をdffに変えて保存する。
注:以下、バイナリエディタでの作業はファイルを壊す恐れがあります。必ず音源のバックアップを取ってから自己責任で行ってください。音源が聞けない等の問題が起こっても責任を取れません。
46 52 4D 38 00 00 00 00 3C 70 C8 E0 44 53 44 20 46 56 45 52 00 00 00 00 00 00 00 04 01 04 00 00 50 52 4F 50 00 00 00 00 00 00 00 4A 53 4E 44 20 46 53 20 20 00 00 00 00 00 00 00 04 00 AC 44 00 43 48 4E 4C 00 00 00 00 00 00 00 0A 00 02 53 4C 46 54 53 52 47 54 43 4D 50 52 00 00 00 00 00 00 00 14 44 53 44 20 0E 6E 6F 74 20 63 6F 6D 70 72 65 73 73 65 64 00 44 53 44 20 00 00 00 00 3C 70 C8 6E
↓
ここではバイナリエディタとして「DANDP Binary Editor」を使っている。ただし、DSD256の元ファイルが大きいため、PCのメモリが最低でも6GBないと厳しいので注意。
また、再生時には非常に大きなポップノイズが入るので、あらかじめボリュームを絞っておいたほうが賢明だろう。
A-2. 以下のような手順で理解を進めれば、自分で補完できるようになるはずだ。
WSDのファイルフォーマット形式を理解する
DSDには現在Sonyが提唱したDSF、PhilipsのDSDIFF、そして1ビットオーディオコンソーシアムのWSDがある。ファイルフォーマットは主に、そのファイルの自体を説明する「ヘッダ」とデータ本体に分けられる。それぞれファイル構造が異なるため、対応しているソフトでないとそれぞれのファイルは再生できない。
1ビットオーディオコンソーシアムで公開しているDSD11.2MHz音源はWSDフォーマットであるものの、データ本体のみが入っておりヘッダが入っていない。そのため自身で補完する必要がある。補完するためにはWSDのデータ構造を理解する必要があるのだ。
WSDの仕様書は1ビットオーディオコンソーシアムのサイトで公開されている。
(1ビットオーディオコンソーシアム→1bit関連データ[1bit Data]→WSDフォーマット[WSDファイル仕様書])
同様にDSF、DSDIFFの仕様書は以下で参照できる。
また、筆者の個人的なブログで書いた記事も参考になるかもしれない。
WSDに対応している再生ソフトは少ない。そのため、本来であれば再生するためにはWSDのヘッダデータを入れ、WSD対応のDSD変換ソフトに読み込ませ、DSDIFFやDSFで書き出す必要がある。(更に言えばWSD対応のDSD変換ソフトはKORG AudioGateしかなく、AudioGateはDSD5.6MHzまでしか対応していないため、DSD11.2MHzではなくDSD5.6MHzのヘッダデータを入れ、書き出したあと再度DSD11.2MHzのヘッダデータを入れる必要がある。)
しかし、各ファイルフォーマットの構造を見ると、データ本体の構造がDSDIFFとWSDでは、Big endian方式の各Ch1バイト毎で同じと気づくはずだ。つまり、DSDIFFのヘッダデータを入れればDSDIFFとして扱えるということだ。
DSDIFFのヘッダデータを書き込む
A1を参考に書き込めばDSD11.2MHzのDSDIFFファイルとして扱えるようになる。
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Q3. LH Labsで公開されている2LのDSD11.2MHzの音源を聞きたいんだけど、どうすればいい?
A.以下のようにバイナリエディタで、先頭からアドレス71Eまでヘッダデータを削除すれば再生できる。
↓
以下のようになればOK。
以上、いったい何を言ってるのかわからないという人は試さない方がいい。お気をつけ下さい。
2014年10月5日日曜日
DSD256(11.2MHz)を聞こう 第1回:世界中の11.2MHzの音源紹介(無料音源編)
この連載記事を担当する@serierilです。ヴェクセルドミナンテという同人音楽サークルの代表として、昨年末からDSD11.2MHzの音源をリリースしています。ときにはiFi Audioのイベント時(ヘッドフォン祭、ポタフェス等)の製品説明スタッフでもあります。
自分自身は録音を通じてDSD11.2MHzの魅力に取りつかれていて、日ごろからDSD11.2MHzの情報を調べているので、それを共有できればと思っています。なにかご意見がありましたらTwitterのアカウントまでお願いします。
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音楽のデジタルフォーマットは1972年に日本コロムビアが開発した最初のデジタルレコーダー(13bit/47.25kHz)から年々着実に進化を重ねてきた。CDの16bit/44.1kHzやDVD-Audioの24bit/192kHz、SACDのDSD 2.8MHzを経て、約40年経った今、時代の最先端はDSD256=11.2MHzでの収録である。
今まではCDやSACD等といった物理メディアのフォーマットがあったため、より高いサンプリングレート/ビット深度に対応した録音機器が出て録音したとしても、最終的には物理メディアのフォーマットに合わせる必要があった。しかし、ファイルベースで行われるハイレゾ配信では、物理メディアのフォーマットに縛られることなくマスターのフォーマットを直に聞くことができる。
DSD256(11.2MHz)対応機器はあっても音源がないじゃないかと思われる方は多いと思う。DSD 11.2MHzは2013年に商用録音機器が出たばかりな上に、DSDベースで編集が出来ない※という問題点があり、現在入手可能な音源は確かに少ない。しかし、世界中を探すと無いわけではない。
手始めに第1回の今回は、無料音源編ということで各レーベルがサンプルとして出しているDSD11.2MHz音源を紹介する。また補遺として、DSD512のアップサンプリング方法やそれに伴うDSDファイルのヘッダの書き換え等もご紹介しようと思う。
※2013年にリリースされたDSD11.2MHzで録音可能なDAWソフト、Merging PyramixはDSDベースで録音はできても編集ができない。編集する場合はDXDに変換し編集した後、DSD 11.2MHzに変換するか、もしくはアナログで出して編集した後、再度DSD 11.2MHzで録音することが多い。
1. Just Listen / Just Listen 1 - compilation (要Native DSD Musicの会員登録)
Just ListenはDSDネイティブ音源を配信しているNativeDSDに参加しているレーベルから、代表的なサンプル音源を集めたアルバム。DSD 11.2MHzの音源はトラック1、2、5、6の4曲ある。
トラック1、2はスペインのEudora Recordsのソル:「ギターのための練習曲」Op.6-9, 同Op.35-22。これら2曲はフェードイン&アウトのみDXDによる編集がなされている。5chサラウンド(フロントLR、センター、リアLR)の音源もある。
トラック5、6はChannel Classicsのマーラー:交響曲第1番のフィナーレ部分。SACDでもすでに発売済みの音源で、録音時のフォーマットはGrimm AD1によるDSD64(2.8MHz)。トラック5はPyramix、トラック6はHQ Playerによりアップコンバートされている。
2. Nidarosdomens jentekor & TrondheimSolistene / MAGNIFICAT Et misericordia (会員登録の必要あり)
2Lの音源をLH Labsが1曲サンプルとして公開している。元のフォーマットはDXDでPyramixによりDSD11.2MHzにアップコンバートされている。ただし、DSD11.2MHzの音源のみPyramixのデータが入っており再生できないため取り除く必要がある。方法は次回掲載予定の補遺で詳しく説明するつもり。
3. ヴェクセルドミナンテ (WorksにDSD 11.2MHz[DSD256]のサンプルあり)
自分自身で手がけた作品なので申し訳ないが、一応無料音源なので、絶好の宣伝機会だと割り切って紹介する。サークル発足当時からホールでの一発録りをしているので、DSD11.2MHzになっても前と変わらない方法で録音している。
ホールで録音したオリジナルのピアノ曲が2曲、クラリネット+ピアノ曲が2曲、サンプルとして公開中。録音にはElectrArt製DSD 11.2MHz録音機器を使い、曲の切り出し以外は無編集。
4. 1ビットオーディオコンソーシアム (1bit関連データ[1bit Data]→1ビットアワード受賞作品→2006年"ストラディバリソサエティのバイオリン(クリストフ・バラティ)" 永野桃子, 大場治子)
早稲田大学,シャープ,パイオニア主催の1ビットオーディオコンソーシアムではバイオリン曲が1曲公開されている。録音にはオリジナルの録音機器を使用。ただし、このデータにはソフトウェアがファイルを認識するためのヘッダデータと呼ばれるデータが抜けているため、自分で補完する必要がある。これも補完方法は補遺編で詳しく説明する。
5. NetAudio誌Vol.15
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND / Visible Invisible
(雑誌が1300円)
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDによるDSD 11.2MHz楽曲がNetAudio誌に付録としてついている。ボーカル、ベースがエフェクトを追加するためPCM録音であるものの、他はシンセサイザも含めてオールアナログ。編集にはフォーカスライトの50kHzまでの特性を持ったミキサーをはじめとしたアナログ機器を用いている。記事に詳細なレポートがある。
自分自身は録音を通じてDSD11.2MHzの魅力に取りつかれていて、日ごろからDSD11.2MHzの情報を調べているので、それを共有できればと思っています。なにかご意見がありましたらTwitterのアカウントまでお願いします。
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音楽のデジタルフォーマットは1972年に日本コロムビアが開発した最初のデジタルレコーダー(13bit/47.25kHz)から年々着実に進化を重ねてきた。CDの16bit/44.1kHzやDVD-Audioの24bit/192kHz、SACDのDSD 2.8MHzを経て、約40年経った今、時代の最先端はDSD256=11.2MHzでの収録である。
今まではCDやSACD等といった物理メディアのフォーマットがあったため、より高いサンプリングレート/ビット深度に対応した録音機器が出て録音したとしても、最終的には物理メディアのフォーマットに合わせる必要があった。しかし、ファイルベースで行われるハイレゾ配信では、物理メディアのフォーマットに縛られることなくマスターのフォーマットを直に聞くことができる。
DSD256(11.2MHz)対応機器はあっても音源がないじゃないかと思われる方は多いと思う。DSD 11.2MHzは2013年に商用録音機器が出たばかりな上に、DSDベースで編集が出来ない※という問題点があり、現在入手可能な音源は確かに少ない。しかし、世界中を探すと無いわけではない。
手始めに第1回の今回は、無料音源編ということで各レーベルがサンプルとして出しているDSD11.2MHz音源を紹介する。また補遺として、DSD512のアップサンプリング方法やそれに伴うDSDファイルのヘッダの書き換え等もご紹介しようと思う。
※2013年にリリースされたDSD11.2MHzで録音可能なDAWソフト、Merging PyramixはDSDベースで録音はできても編集ができない。編集する場合はDXDに変換し編集した後、DSD 11.2MHzに変換するか、もしくはアナログで出して編集した後、再度DSD 11.2MHzで録音することが多い。
1. Just Listen / Just Listen 1 - compilation (要Native DSD Musicの会員登録)
Just ListenはDSDネイティブ音源を配信しているNativeDSDに参加しているレーベルから、代表的なサンプル音源を集めたアルバム。DSD 11.2MHzの音源はトラック1、2、5、6の4曲ある。
トラック1、2はスペインのEudora Recordsのソル:「ギターのための練習曲」Op.6-9, 同Op.35-22。これら2曲はフェードイン&アウトのみDXDによる編集がなされている。5chサラウンド(フロントLR、センター、リアLR)の音源もある。
トラック5、6はChannel Classicsのマーラー:交響曲第1番のフィナーレ部分。SACDでもすでに発売済みの音源で、録音時のフォーマットはGrimm AD1によるDSD64(2.8MHz)。トラック5はPyramix、トラック6はHQ Playerによりアップコンバートされている。
2. Nidarosdomens jentekor & TrondheimSolistene / MAGNIFICAT Et misericordia (会員登録の必要あり)
2Lの音源をLH Labsが1曲サンプルとして公開している。元のフォーマットはDXDでPyramixによりDSD11.2MHzにアップコンバートされている。ただし、DSD11.2MHzの音源のみPyramixのデータが入っており再生できないため取り除く必要がある。方法は次回掲載予定の補遺で詳しく説明するつもり。
3. ヴェクセルドミナンテ (WorksにDSD 11.2MHz[DSD256]のサンプルあり)
自分自身で手がけた作品なので申し訳ないが、一応無料音源なので、絶好の宣伝機会だと割り切って紹介する。サークル発足当時からホールでの一発録りをしているので、DSD11.2MHzになっても前と変わらない方法で録音している。
ホールで録音したオリジナルのピアノ曲が2曲、クラリネット+ピアノ曲が2曲、サンプルとして公開中。録音にはElectrArt製DSD 11.2MHz録音機器を使い、曲の切り出し以外は無編集。
4. 1ビットオーディオコンソーシアム (1bit関連データ[1bit Data]→1ビットアワード受賞作品→2006年"ストラディバリソサエティのバイオリン(クリストフ・バラティ)" 永野桃子, 大場治子)
早稲田大学,シャープ,パイオニア主催の1ビットオーディオコンソーシアムではバイオリン曲が1曲公開されている。録音にはオリジナルの録音機器を使用。ただし、このデータにはソフトウェアがファイルを認識するためのヘッダデータと呼ばれるデータが抜けているため、自分で補完する必要がある。これも補完方法は補遺編で詳しく説明する。
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND / Visible Invisible
(雑誌が1300円)
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDによるDSD 11.2MHz楽曲がNetAudio誌に付録としてついている。ボーカル、ベースがエフェクトを追加するためPCM録音であるものの、他はシンセサイザも含めてオールアナログ。編集にはフォーカスライトの50kHzまでの特性を持ったミキサーをはじめとしたアナログ機器を用いている。記事に詳細なレポートがある。